文:ラリーズ編集部
<ITTFワールドツアープラチナ・ドイツオープン 2020年1月28日〜2月2日>
2日、ドイツオープンは大会最終日を迎え、男女シングルスの準決勝、決勝が行われた。
男子シングルスでは、世界最強のペンドラ、許昕(シュシン・1月世界ランキング2位)が、準決勝で林高遠(リンガオユエン・同4位)、決勝では世界王者の馬龍(マロン・同3位)をそれぞれストレートで圧倒し、混合ダブルスとの2冠を達成した。
女子シングルスでは、中国勢がベスト4を占める中、1月世界ランキング1位の陳夢(チェンムン)が、リオ五輪女王の丁寧(ディンニン)を4-1で破り、女子ダブルスとの2冠を達成。今大会第1シードの実力をまざまざと見せつけた。
許昕が男子シングルス優勝 オフチャロフは世界王者に惜敗
写真:声援に応える許昕/提供:ittfworld
男子シングルス準決勝では、許昕が、丹羽孝希(スヴェンソン)、水谷隼(木下グループ)との死闘を制し勝ち上がってきた林高遠(リンガオユエン)と対戦。熱戦が期待されたが、序盤から許昕が、回転量の多いループドライブと、時折見せるバックカウンターで圧倒し、ストレートで勝利を収めた。
写真:馬龍と接戦を演じたオフチャロフ(ドイツ)/提供:ittfworld
また、準々決勝で、1月世界ランキング1位の樊振東(ファンジェンドン)をフルゲームで下したドミトリ・オフチャロフは、準決勝で世界王者・馬龍と相見えた。ホームの大声援に後押しされ、2-0から2ゲームを取り返すものの、世界王者が再びエンジンをかけ直し、2-4で敗戦。しかし、存在感を十分にアピールした。
写真:好ラリーが随所に見られた許昕(写真手前)と馬龍(写真奥)の決勝戦/提供:ittfworld
許昕と馬龍のライバル対決となった決勝戦では、1ゲーム目、14-13で、許昕が前陣ラリー中に背面打ちを披露。このスーパープレーで第1ゲームを奪取すると、そのまま勢いに乗り、許昕がストレート勝利を収めた。許昕は、混合ダブルスとの2冠を達成し、東京オリンピックに向け、その実力を改めて世界にアピールした。
世界ランキング1位の陳夢が女子シングルス制す
写真:女子シングルス優勝の陳夢と準優勝の丁寧/提供:ittfworld
女子シングルス準決勝では、陳夢と同世代のライバル、朱雨玲(ジュユリン・中国)が対戦。好ラリーが展開されたが、要所を締めた陳夢がストレートで勝利した。また、リオ五輪女王・丁寧は、若手の王曼昱(ワンマンユ・中国)と対戦。気合十分の丁寧が、先輩の意地を見せ、4-2で決勝へと駒を進めた。
東京オリンピックの代表を争う陳夢と丁寧の決勝戦は、1ゲーム目こそ丁寧が圧倒するものの、そこから陳夢がギアチェンジ。2ゲーム目を11-1で奪うと、そのまま勢いに乗り、4-1で勝利し、陳夢は、女子ダブルスとの2冠を達成した。
ITTFワールドツアー ドイツオープン最終日 結果
男子シングルス 準決勝
○許昕(中国) 4-0 林高遠(中国)
11-6/11-6/11-4/11-8
○馬龍(中国) 4-2 ドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)
11-3/11-9/11-13/13-15/11-3/11-6
男子シングルス 決勝
○許昕(中国) 4-0 馬龍
15-13/11-8/11-7/11-5
女子シングルス 準決勝
○陳夢(中国) 4-0 朱雨玲(中国)
12-10/11-2/11-8/15-13
○丁寧(中国) 4-2 王曼昱(中国)
2-11/9-11/11-8/11-8/11-1/11-9
女子シングルス 決勝
○陳夢(中国) 4-1 丁寧(中国)
3-11/11-1/11-7/11-3/11-1