石川佳純、今季初V 女子全種目で日本勢優勝<卓球・ポルトガルオープン> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:優勝した石川佳純(全農・写真右)と芝田沙季(ミキハウス)/提供:ittfworld

大会報道 石川佳純、今季初V 女子全種目で日本勢優勝<卓球・ポルトガルオープン>

2020.02.17

<ITTFチャレンジプラス・ポルトガルオープン 2020年2月12日~16日>

2月12日~16日にワールドツアー・ポルトガルオープンが行われた。女子シングルスで石川佳純(全農)、女子ダブルスで大藤沙月(ミキハウスJSC)/芝田沙季(ミキハウス)ぺア、21歳以下女子シングルスで塩見真希(ミキハウス)がそれぞれ優勝を飾った。

大藤/芝田ペアと塩見は先週のスペインオープンに続いて2大会連続の優勝となり、今大会での女子種目の優勝は全て日本勢となった。また、21歳以下男子シングルスでも戸上隼輔(野田学園高)が決勝に進出し、準優勝となった。

男子シングルス


写真:優勝を飾った邱党/提供:ittfworld

全日本選手権ベスト4の戸上と、2020世界選手権代表の森薗政崇(BOBSON)が2回戦で、全日本王者の宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園)がベスト16で姿を消す中、優勝を飾ったのは邱党(チュウダン・ドイツ)だ。

邱は準決勝でアンダース・リンド(デンマーク)に1-3のリードを許すも、ペンホルダーらしい巧みな台上処理とスムーズな両ハンドで逆転し、決勝に進んだ。

決勝でもムダのない両ハンドとクレバーな戦術で勝ち上がったPRYSHCHEPA Yevhen(ウクライナ)に対して、3-1とゲームをリードした場面からフルゲームに追いつかれる苦しい展開を乗り切り、優勝を手にした。

女子シングルス


写真:石川に敗れるもベスト4の加藤美優/提供:ittfworld

準決勝、決勝と日本人対決を制した石川佳純(全農)が今年初優勝を掴んだ。準決勝では石川のバックを狙いラリーに持ち込む加藤美優(日本ペイントホールディングス)に対しゲームカウント0-2とリードを許すも、第3ゲーム以降はラリーになる前に積極的にフォアハンドで攻め込み加藤のミスを誘い、第5,6ゲームの熾烈なラリー戦も制して4-2で逆転勝利した。


写真:芝田に打ち勝った石川佳純/提供:ittfworld

決勝では持ち味のフォアハンドに加えてバックハンドにも進歩を見せる芝田を4-0で下し、東京五輪代表候補として風格を見せた。

男子ダブルス


写真:準優勝となった白桄一・朴燦赫/提供:ittfworld

日本からは戸上/宇田ペアのみがエントリーとなった男子ダブルスでは、1回戦で予選から勝ち上がってきた白桄一/朴燦赫(韓国)ペアと対戦した。

第1ゲームを競り合いの末デュースで落とした日本ペアは、ラリー戦では強烈なフォアハンドを中心に優位を保つが、台上での細かいプレーを起点にプレーする韓国ペアにリードを許す苦しい展開が続く。0-2で迎えた第3ゲーム8-9での韓国ペアのボールがエッジで入り、最後は宇田のチキータがオーバーして0-3での敗退となった。

なお、勝った白桄一/朴燦赫ペアは決勝まで勝ち上がり、ジョアン・ジェラルド/ディオゴ・カルバーリョ(ポルトガル)に敗れたものの準優勝となった。

女子ダブルス


写真:優勝を飾った芝田・大藤(写真手前)ペア/提供:ittfworld

女子ダブルスには佐藤瞳/橋本帆乃香(ミキハウス)と大藤沙月(ミキハウスJSC)/芝田沙季(ミキハウス)の2組が参加し、準決勝で対戦した。

両ペアは先日行われたスペインオープン決勝でも対戦し、その時は大藤/芝田が3-0で勝利している。第1ゲームは攻撃やロビングをうまく織り交ぜた佐藤/橋本だったが、第2ゲーム以降は大藤/芝田がミドルを起点に落ち着いてカットを攻略し、3-0で決勝に進出した。

勝ち上がった大藤/芝田は、タイのサウェータブット・スターシニー/Orawen PARANANGペアにも安定した試合ぶりで勝利し、早くも今シーズン2度目の優勝となった。

21才以下男子シングルス


写真:悔しい準優勝の戸上隼輔(左から2人目)/提供:ittfworld

戸上隼輔(野田学園高)、宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園)が参加した21歳以下男子シングルスでは、戸上が準優勝という結果を残した。

決勝の相手は同年代である17歳のサウスポー、ウラジミール・シドレンコ(ロシア)で、これまでの国際大会では戸上が3勝1敗と勝ち越している。今回は互いに1ゲームずつ取り合うシーソーゲームの末に、最終ゲーム12-10の接戦でシドレンコに軍配が上がった。シドレンコは戸上のチキータやキレのあるフォアハンドを打ち返すパワープレーが光った。

宇田は昨年の韓国オープンで勝利しているトム・ジャーヴィス(イングランド)に第1ゲームを先取しながらも、1-3での悔しい逆転負けで2回戦敗退となった。

21才以下女子シングルス


写真:優勝の塩見真希(写真左から3番目)/提供:ittfworld

塩見真希(ミキハウス)が前の週に行われたスペインオープンに続いて、2大会連続でこのカテゴリで優勝を果たした。決勝では昨年のオマーンオープンで0-3で敗れているダリア・トリゴロス(ベラルーシ)に対して、序盤からサイドを切るバックハンドと効果的なフォア
表での変化ブロックで2-0とリードを奪う。第3ゲームは台からうまく距離を取ったトリゴロスに奪われたものの、カットも織り交ぜてミスを誘うトリゴロスに落ち着いて対処し、リベンジと優勝を果たした。