新大会WTTはいよいよ決勝へ 初タイトルは誰の手に<卓球・WTTマカオ最終日見どころ> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:決勝進出を決めた20歳、王楚欽(中国)/提供:ittfworld

大会報道 新大会WTTはいよいよ決勝へ 初タイトルは誰の手に<卓球・WTTマカオ最終日見どころ>

2020.11.29

文:ラリーズ編集部

<卓球 WTTマカオ・11月25日~29日>

28日、ITTF主催の新大会、WTTマカオは大会4日目を迎え、男女シングルス準決勝が行われた。準決勝では中国勢が強さを見せ、29日の決勝は男女ともに中国選手によって争われる。

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層が厚い中国 若手が存在感示す


写真:2大会連続優勝を狙う馬龍(中国)/提供:ittfworld

男子シングルス準決勝、一つ目のカードでは先日のITTFファイナルで頂点に輝いた馬龍(マロン・中国)に林高遠(リンガオユエン・中国)が挑んだ。試合は“先輩”の馬龍が優位に進め、ゲームカウント4-1でこの中国対決を制した。馬龍は男子W杯では準優勝に輝いており、今回の勝利で3大会連続の決勝進出となった。

もう一方のカードは、中国勢以外で唯一準決勝に勝ち残っていたマティアス・ファルク(スウェーデン)と、中国の20歳、王楚欽(ワンチューチン)との対戦だった。試合は第1ゲーム、王が11-3と圧倒する。第2、第3ゲームは中盤までは競ったものここでファルクが奪いきれず、流れは王へ。第4ゲームも王が奪い、ゲームカウント4-0で中国の若手が決勝へとコマを進めた。


写真:大逆転勝利で準決勝を突破した陳幸同(中国)/提供:ittfworld

女子シングルスの準決勝は2試合ともにフルゲームの接戦となった。

一つ目のカードでは、先日まで行われた#RESTARTシリーズで強さを見せ、女子W杯とITTFファイナルで2大会連続優勝を果たした陳夢(チェンムン・中国)と今大会が中断明け最初の国際試合となった23歳の陳幸同(チェンシントン・中国)との対戦となった。試合は陳夢が3ゲームを連取し、そのまま決勝進出を決める思われた。しかし、ここから陳が息を吹き返す。競り合いとなった第4ゲームを奪うと、勢いそのままに4ゲーム連取。23歳が2大会連続女王に対して大逆転勝利を収めた。

もう一方のカードでは20歳の孫穎莎(スンイーシャ・中国)と21歳の王曼昱(ワンマンユ・中国)が対戦した。このカードも接戦となり、勝負は最終第7ゲームへ。先にリーチをかけたのは王曼昱。10-8として勝利まであと1点にまで迫る。しかし、この接戦を制したのは孫穎莎だった。後がない状況から、ネットインなどのラッキーもあり4本連取し、孫が逆転勝利を収めた。

準決勝 詳細スコア

男子シングルス

〇馬龍 4-1 林高遠
11-5/11-10/8-11/11-7/11-3

〇王楚欽 4-0 マティアス・ファルク
11-3/11-8/11-8/11-7

女子シングルス

〇陳幸同 4-3 陳夢
10-11/1-11/7-11/11-10/11-9/11-5/11-7

〇孫穎莎 4-3 王曼昱
8-11/11-7/7-11/2-11/11-7/11-10/12-10

最終日見どころ


写真:3度目の正直で優勝を狙う孫穎莎(中国)/提供:ittfworld

男子シングルス決勝

馬龍 - 王楚欽

男子はITTFファイナルにつづく2大会連続優勝を狙う32歳の馬龍と20歳の王楚欽との12歳差対決となった。王楚欽は男子W杯とファイナルには代表に選出されなかったが、今大会はその鬱憤を晴らすかのように最終日まで勝ち残った。顔ぶれが変わっても安定して終盤まで勝ち残る、中国の層の厚さがうかがえる。

WTT初の王者が決まる決勝は、輝かしい実績をもつ馬龍と、次世代の中国を担う20歳・王楚欽による非常に楽しみなカードとなった。

女子シングルス決勝

陳幸同 - 孫穎莎

陳幸同は王楚欽と同じく今大会が中断明け最初の国際大会となる。陳は準々決勝では丁寧(ディンニン・中国)、準決勝では陳夢と実績のある2人の先輩を連破して最終日まで勝ち残った。

一方の孫穎莎は女子W杯、ファイナルにつづいて今大会が3戦目。女子W杯は準優勝、ファイナルではベスト4と優勝には手が届いていないだけに、“3度目の正直”で中断明け初のタイトルを手にしたいところだ。

男女ともに中国の若手選手が存在感を示したWTTマカオ。29日はいよいよ最終日を迎え、新大会WTTとして初の王者が決まる。

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