賞金総額4300万円 張本、伊藤ら日本勢が優勝狙う<卓球・WTTスターコンテンダードーハ見どころ> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:張本智和と伊藤美誠/提供:ittfworld

大会報道 賞金総額4300万円 張本、伊藤ら日本勢が優勝狙う<卓球・WTTスターコンテンダードーハ見どころ>

2021.03.06

文:ラリーズ編集部

<卓球 WTTスターコンテンダードーハ 3月5日~3月13日>

WTTコンテンダードーハが佳境を迎える中、5日からWTTスターコンテンダードーハが開幕する。今大会は、2021年から本格始動したWTT構想の大会。現在開催中のWTTコンテンダードーハに次ぐ、WTT2回目の大会として、同じドーハの地で開催される。

WTTコンテンダードーハと同じく、数多くの日本勢がエントリーしている一方で、中国勢の参加はゼロ。そのため、日本勢にとっても優勝は現実的な目標となるだろう。今回は、そんなWTTスターコンテンダードーハの大会方式や見どころを紹介する。

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WTTスターコンテンダードーハとは

WTTスターコンテンダードーハでは、男女シングルスとダブルス、混合ダブルスの計5種目が行われる。賞金総額は40万ドル(約4300万円)となっている。

5日~7日まで予選が行われ、シングルスは40名のシード選手に8名の予選通過者を合わせた計48名、男女ダブルスはシードの16ペアのみ、混合ダブルスはシードの8ペアに予選通過8ペアを合わせた計16ペアで、それぞれ8日から始まる本戦を戦う。

男子シングルス見どころ

男子シングルスの日本勢は、張本智和(木下グループ)と宇田幸矢(明治大学)、森薗政崇(BOBSON)、水谷隼(木下グループ)、丹羽孝希(スヴェンソン)が本戦から、及川瑞基(木下グループ)が予選から出場する。


写真:張本智和/提供:ittfworld

注目はやはり、本戦から出場する張本だ。張本は、WTTコンテンダードーハではベスト4まで勝ちあがった。

1回戦では過去2連敗を喫していた荘智淵(チュアンチーユエン・チャイニーズタイペイ)に3-0で、東京五輪韓国代表に内定している李尚洙(イサンス)に3-1で勝利するなど好調だ。今大会は第1シードを獲得していることもあり、トーナメントの当たりも比較的恵まれる可能性は高い。優勝は十分に狙えるだろう。


写真:水谷隼/提供:ittfworld

また、同じく本戦から出場する水谷にも注目したい。水谷にとって今大会は、昨年3月のカタールオープン以来、実に1年ぶりの国際大会。今シーズンTリーグを主戦場としていた水谷は、シングルスで13勝、ダブルスで8勝という好成績を収めており、木下マイスター東京のファイナル進出にも大きく貢献した。その水谷も張本と同じく東京五輪代表に内定している。五輪まで数少ない国際大会の場を活かせるか。

予選からの参加となるが、1月の全日本選手権で優勝を果たした及川にも注目だ。並みいる猛者を倒して、まずは本戦出場を目指す。


写真:林昀儒(リンインジュ)/提供:ittfworld

海外勢では、林昀儒(リンインジュ・チャイニーズタイペイ)、ウーゴ・カルデラノ(ブラジル)、マティアス・ファルク(スウェーデン)など、世界ランキング1桁台の選手に加え、ドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)、ブラディミル・サムソノフ(ベラルーシ)といった、実績十分なベテランも数多く参加している。

中国勢不在とは言え、彼らを攻略するのは一筋縄ではいかない。日本勢がどう立ち向かっていくのか、要注目だ。

女子シングルス見どころ

女子シングルスの日本勢は、伊藤美誠(スターツ)、石川佳純(全農)、早田ひな(日本生命)、平野美宇(日本生命)、木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)が本戦から、大藤沙月(四天王寺高校)、横井咲桜(四天王寺高校)が予選から出場する。


写真:伊藤美誠/提供:ittfworld

伊藤美誠は、今大会第1シードとして参加する。WTTコンテンダードーハでは決勝まで勝ち上がり、世界ランキング3位(2021年3月5日現在)の貫禄を見せつけた。今大会でも、勢いそのままに勝ち進められるか。


写真:石川佳純/提供:ittfworld

全日本女王の石川佳純にも注目だ。WTTコンテンダードーハでは早田との同士打ちに惜しくも敗れたものの、1回戦ではアメリカ代表のチャン・リリーとの激戦を制している。シードも第3シードと良い位置につけており、優勝も十分に狙える。


写真:ベルナデッタ・スッチ/提供:ittfworld

海外勢では、ベルナデッタ・スッチ(ルーマニア)、シャン・シャオナ(ドイツ)、サウェータブット・スターシニー(タイ)といった、WTTコンテンダードーハの本選で結果を残した選手が多数参加する。男子同様、中国勢不在でも決して侮ることはできない。

男子ダブルス見どころ

男子ダブルスには日本勢はエントリーしておらず、海外勢のみの参加となる。


写真:鄭栄植(チョンヨンシク・写真右)と李尚洙(イサンス)/提供:ittfworld

その中でも注目は、男子ダブルス世界ランキング1位の鄭栄植(チョンヨンシク・韓国)/李尚洙ペアだ。鄭栄植/李尚洙ペアは、2019年オーストリアオープン2位、2020年ドイツオープンベスト4に輝いた実力のあるペア。また、両選手とも東京五輪韓国代表に内定しており、日本とも東京五輪の団体戦で戦う可能性があるため、要注目だ。

女子ダブルス見どころ

女子ダブルスには、日本から石川佳純/平野美宇ペア、木原美悠/早田ひなペア、大藤沙月/横井咲桜ペアが参加する。


写真:平野美宇(写真右)と石川佳純/提供:ittfworld

注目はやはり、女子ダブルス世界ランキング2位の石川/平野ペアだ。石川/平野ペア、WTTコンテンダードーハでも決勝に勝ち上がっており、第1シードの貫禄を見せつけている。今大会も第1シードとして実力を発揮し、上位進出を狙う。

また、WTTコンテンダードーハでベスト4位入りした早田/木原ペアにも注目だ。

混合ダブルス見どころ

混合ダブルスには、日本から水谷隼/伊藤美誠ペアが参加する。


写真:水谷隼と伊藤美誠/提供:ittfworld

東京五輪の混合ダブルス代表である水谷/伊藤ペアにとって、今大会は約1年ぶりの国際舞台となる。水谷/伊藤ペアは今大会第1シード。ブランクが不安要素であるが、東京五輪で金メダルを取るためにも、今大会は実力を発揮して優勝を狙いたい。

水谷隼インタビュー


写真:水谷隼(木下グループ)/撮影:伊藤圭

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