平野美宇、1年ぶり国際大会から帰国 石川佳純とのペアに手応え | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:平野美宇(日本生命)/提供:新華社/アフロ

大会報道 平野美宇、1年ぶり国際大会から帰国 石川佳純とのペアに手応え

2021.03.15

文:ラリーズ編集部

14日、卓球女子で東京五輪代表に内定している平野美宇(日本生命)がカタール遠征から帰国し、オンラインでの取材に応じた。

平野は昨年3月のカタールオープン以来約1年ぶりの国際大会となったが、新設されたWTT2大会で石川佳純(全農)とのダブルスで活躍。「コンテンダー」で優勝、「スターコンテンダー」で準優勝した。

平野は石川とのペアで東京五輪の団体戦でのダブルス起用が有力視されているが、コロナ禍に加え、平野と石川はTリーグでも別チームに所属するため、ペアとしての練習機会は限定的だった。

それでも1月の全日本選手権後には「(石川佳純)定期的に期間を空けずに少しずつ、練習できたのでそれが良かった。でも試合は1年ぶりで、その中でいい結果が出せたのは自信になりました」と手応えを掴んだ。

一方、シングルスは東京五輪の団体戦で対戦の可能性があるユ・モンユ(シンガポール)、申裕斌(韓国)に敗れ、いずれもベスト16と課題を残した。「Tリーグや全日本(選手権)には出ていたんですけど、海外の試合は1年ぶりだったので、またちょっと違った。」「各国の代表選手とやって、やはりレベルの高さを感じたので、私ももっともっと強くならないとと思った。色んな技術も成長させ、戦術ももっと幅広く出来るようになりたい」と前を向いた。

平野は2020年のパンデミック期間中に腰を痛め、11月のITTFファイナルを続けて欠場していたが、年明けのTリーグ、全日本選手権で実戦復帰。団体戦のTリーグでは、年間王者を決める2月のファイナルでダブルスとシングルスで勝負強さを見せ、チームの3連覇に貢献した。

平野は今夏の東京五輪団体戦に照準を合わせ、隔離期間も調整を続ける。平野のカタール遠征全11試合のスコアとオンライン会見でのやりとりは以下の通り。

平野美宇 WTTカタール2大会、全試合のスコア


写真:石川佳純・平野美宇ペア/提供:AFP/アフロ

ダブルス(スターコンテンダー)

決勝:石川佳純/平野美宇 0-3 申裕斌/田志希(韓国)
6-11/10-12/8-11

準決勝:石川佳純/平野美宇 3-2 早田ひな/木原美悠
6-11/7-11/11-8/12-10/11-7

準々決勝:石川佳純/平野美宇 3-0 ミッテルハム/シャン・シャオナ(ドイツ)
11-9/12-10/11-9

1回戦:石川佳純/平野美宇 3-0 リー・ジオン/崔孝珠(韓国)
11-5/11-5/11-8

ダブルス(コンテンダー)

決勝:石川佳純/平野美宇 3-0 陳思羽/鄭先知(チャイニーズタイペイ)
11-6/11-8/11-6

準決勝:石川佳純/平野美宇 3-1 早田ひな/木原美悠
14-12/5-11/11-7/11-8

準々決勝:石川佳純/平野美宇 3–2 ルイエット/ユアン(フランス)
11-4/11-3/10-12/10-12/11-5

シングルス(スターコンテンダー)

3回戦:平野美宇 1-3 申裕斌(韓国)
4-11/11-13/11-4/7-11

2回戦:平野美宇 3-1 B.バラゾバ(スロバキア)
11-7/11-5/11-13/11-9

シングルス(コンテンダー)

2回戦:平野美宇 2-3 ◯于梦雨(ユモンユ・シンガポール)
4-11/11-6/6-11/11-7/10-12

1回戦:平野美宇 3-0 楊暁欣(モナコ)
11-6/11-6/11-7

平野美宇 帰国後会見


写真:WTTコンテンダードーハで優勝した石川佳純・平野美宇ペア/提供:AFP/アフロ

カタール遠征の振り返り

2大会あったんですけど、シングルスは良いところもあったけど、課題やもっとこうした方が良いかなというのがすごく分かった試合だった。ダブルスは久しぶりに石川さんと組んで試合に出たんですけど、一番最初の大会で優勝することが出来て、次の大会も準優勝だったんですけど、オリンピックまでにどうしたらいいかがすごく分かった大会だったので収穫になりました。

手応えを掴んだシーン

ダブルスは久しぶりで、だんだん1回ずつよくなっていった。練習の成果がすごく出ていた。決勝に韓国ペアに敗れてしまったんですけど、また当たる時があると思うので、次こうした方が良いという戦術もやってみて分かったことがあったのでそこが収穫でした。

ダブルス、この1年間は石川佳純と練習できたのか?

2020年、自粛期間はなかなか練習ができなかった。今年になって、全日本終わってからは定期的に期間を空けずに少しずつ、ちょこちょこ練習できたのでそれが良かった。でも試合は1年ぶりで、練習(できた)のもここ最近だったので、その中でいい結果が出せたのは自信になりました。

石川佳純とのペア。特にサーブ、レシーブからの手応えについて

ワンパターンじゃなくて、一つのレシーブでうまくいっていない時も、戦術転換して、逆にこっちいってみようとやっても3球目(攻撃)がしっかり打てる。連携ができるようになってきた。一つ技術だけでなく、色んなことを試しても分かり合えるようになってきたのが、練習の成果が出てよかったと思う。

この1年間でのペアとしての成長は

レシーブやサーブなどいろんなパターンが増えた。組ませてもらってだんだんお互いのことが分かるようになったと思う。苦しい場面でも挽回できたり、いい戦いが出来た。

オリンピックまでの課題

今回試合したペアでも、これから当たっていくんじゃないかなというペアもいた。色んな国の選手と試合をして、もっと色んな戦術を増やして対策しながら練習していきたい。

シングルス、久々の国際大会の手応え

国際大会はレベルが高く、緊張感もTリーグとは違った。各国の代表選手とやって、やはりレベルの高さを感じたので、私ももっともっと強くならないとと思った。色んな技術も成長させ、戦術ももっと幅広く出来るようになりたい。

シングルスの課題について

Tリーグや全日本(選手権)には出ていたんですけど、海外の試合は1年ぶりだったので、またちょっと違った。海外の選手とやって今の自分の課題を分かることができた。もっと強くなりたいと思った。

今後の予定

隔離期間は隔離の中でも出来る練習をして、その後はナショナルチームの合宿や日本生命の練習場で試合に向けて練習していく予定です。

今後への意気込み

次の試合は、はっきりいつになるか決まっていないんですけど、夏のオリンピックに向けてシングルスもダブルスも両方もっと強くなれるように頑張っていきたい。

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