文:ラリーズ編集部
<アジア選手権2021 日時:9月28日~10月5日 場所:カタール・ドーハ>
30日、アジア選手権は3日目を迎え、男子団体の決勝トーナメントの準々決勝、女子団体の決勝戦まで、混合ダブルスの2回戦までが行われた。女子団体決勝で日本が韓国に3-0で勝利して、1974年大会以来の優勝を飾った。
女子団体は優勝
写真:早田ひな(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
4大会連続で女子団体決勝戦に登場した日本チームは、韓国との対戦を迎えた。1番手で安藤みなみ(トップ名古屋)がWTTスターコンテンダードーハ大会でも対戦した申裕斌(シンユビン・韓国)に先に1ゲームを取られるも後2ゲームを取り、第4ゲームのデュースを制した。
2番手では早田ひな(日本生命)がWTT大会準決勝で熱戦を繰り広げた田志希(チョンジヒ・韓国)と再戦。終始自分のペースを貫いた早田が3-1で勝利し、47年ぶりの優勝まであと1勝となった。
写真:長﨑美柚(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
最後を託されたのは長﨑美柚(日本生命)だ。リー・ジオン(韓国)相手に攻めの姿勢でラリーの主導権を奪い、3-0のストレートで勝利した。中国が参加してなかったとは女子日本は1974年大会以来の優勝と大記録を打ち立てた。
男子団体は準決勝へ
写真:戸上隼輔(明治大)/撮影:ラリーズ編集部
男子団体準々決勝でも日本チームが登場、カザフスタンとの対戦となった。1番で木造勇人(愛知工業大)が3-0で勝利すると、2番手の戸上がカザフスタンのエース、キリル・ゲラシメンコに3-0のストレートで快勝した。3番手で篠塚大登(愛工大名電高)が3-0で勝利し、男子日本はオールストレート勝ちで準決勝進出を決めた。
写真:木造勇人(愛知工業大)・安藤みなみ(トップ名古屋)/撮影:ラリーズ編集部
このほか、混合ダブルスではWTTの優勝組である戸上/早田ペアに加え、初のコンビである木造/安藤ペアが初戦を3-0で勝利した。4日目となる1日には、男子団体の決勝トーナメントの準々決勝、女子団体の決勝戦まで、混合ダブルスの2回戦までが行われる。
4日目見どころ
写真:木造勇人(愛知工業大学)/撮影:ラリーズ編集部
4日目の注目は男子団体準決勝だ。準々決勝をオールストレートで制した日本の相手は台湾だ。
今大会には東京五輪男子シングルスでベスト4に入ったエース・林昀儒(リンユンジュ)は不参加であるも、荘智淵(チャンチーユエン)や陳建安(チェンジェンアン)と国際大会で上位に進出する実力者がそろっている。日本としてはハイレベルな戦いが要求されるが、2015年大会以来の決勝進出に期待したい。
写真:長﨑美柚(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
個人戦では、長﨑が女子シングルス、木造/吉村和弘(岡山リベッツ)ペアが男子ダブルスの初戦を迎える。上位進出に向けて負けられない試合となるが、女子シングルスと男子ダブルスにも注目したい。
混合ダブルスでも木造/安藤ペア、戸上/早田ペアが3回戦に登場する。木造/安藤ペアはシンガポールのペアとの対戦となるが、初コンビでどこまで勝ち上がることができるか見物だ。
3日目 日本勢結果
女子団体準決勝 日本 3-0 中国香港
〇安藤みなみ 3-2 朱成竹
11-6/9-11/11-4/14-16/11-8
〇早田ひな 3-0 杜凱琹
11-8/11-4/11-9
〇佐藤瞳 3-0 呉穎嵐
11-6/11-9/11-6
女子団体決勝 日本 3-0 韓国
〇安藤みなみ 3-1 申裕斌
9-11/11-3/11-6/12-10
〇早田ひな 3-1 田志希
11-6/11-9/5-11/11-6
〇長﨑美柚 3-0 リー・ジオン
11-9/11-5/11-9
*女子日本、47年ぶりの優勝
男子団体準々決勝 日本 3-0 カザフスタン
〇木造勇人 3-0 Alan KURMANGALIYEV
11-6/11-6/11-6
〇戸上隼輔 3-0 キリル・ゲラシメンコ
11-6/11-5/11-5
〇篠塚大登 3-0 Aidos KENZHIGULOV
11-6/11-8/11-7
男子日本、準決勝進出
混合ダブルス 2回戦
〇木造勇人/安藤みなみ 3-0 Zeyad ALDMAISY/Bara AL-WEDIAN(ヨルダン)
11-5/11-2/11-3
〇戸上隼輔/早田ひな 3-0 Chameera GINIDE/Ishara MADURANGI(スリランカ)
11-1/11-6/11-5
4日目 日本勢試合予定
男子団体 準決勝
日本 – 台湾
女子シングルス 1回戦
長﨑美柚 – Haiqa HASSAN(パキスタン)
男子ダブルス 1回戦
木造勇人/吉村和弘 – Asad ALRAISI/Haitham AL-MANDHARI(オマーン)
混合ダブルス 3回戦
木造勇人/安藤みなみ – PANG Yew En Koen/リン・イエ(シンガポール)
戸上隼輔/早田ひな – Napat THANMATHIKOM/Wirakarn TAYAPITAK(タイ)
アジア選手権とは
アジア選手権は、2~3年ごとにアジア各国の予選を勝ち抜いた選手によって、アジアNo.1を決める大会である。卓球の全種目(男女シングルス・男女ダブルス・混合ダブルス・男女団体)が行われ、各種目で優勝者が決まる。
日本勢の記録としては2017年大会の女子シングルスで平野美宇(日本生命)が中国勢3人に連続で勝利して優勝したことが記憶に新しい。ほかにも前回大会では男子ダブルスで吉村真晴(愛知ダイハツ)/戸上隼輔(明治大)ペアが3位、女子ダブルスで平野/石川佳純(全農)ペアと芝田沙季(ミキハウス)/佐藤瞳(ミキハウス)ペアがともに3位入賞を果たしている。
今大会では中国代表が、先日の第14回全中国運動会卓球競技の開催と、11月に控える世界選手権に向けたトレーニング等への影響を考慮し、WTT大会とともに不参加を表明している。また、日本からも東京五輪代表の選手は参加しないこととなり、6月の国内選考会を勝ち抜いた代表選手が参加することとなる。
安藤みなみインタビュー(2021年2月公開)
写真:安藤みなみ(トップおとめピンポンズ名古屋)/撮影:田口沙織
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