文:ラリーズ編集部
<卓球・WTTコンテンダーリマ2023 日程:7月31日~8月6日 場所:ペルー・リマ>
現地時間8月6日、WTTコンテンダーリマは全日程を終了した。男子ダブルスでは日本の及川瑞基(木下グループ)/松島輝空(木下アカデミー)が優勝、女子シングルスでは張本美和(木下アカデミー)、木原美悠(木下グループ)がベスト4の成績を残している。
35歳のフレイタスが成熟した強さ見せるV
写真:マルコス・フレイタス(ポルトガル)/提供:WTT
男子シングルスを制したのは、長年ポルトガル卓球界をけん引してきたマルコス・フレイタス(ポルトガル)だった。今大会では2回戦でフランスの新星、アレクシス・ルブランを下して勢いに乗ると、続いて林鐘勲(イムジョンフン・韓国)、ジョナサン・グロート(デンマーク)を撃破。決勝では今大会好調の18歳、高承睿(ガオチェンルイ・チャイニーズタイペイ)を4-1で下して頂点に輝いた。
フレイタスは2014年のチェコオープン優勝などの実績をもつが、現行のWTT体制になってからは初のタイトル獲得だ。35歳の成熟した強さを世界に見せつけることとなった。
写真:ティアゴ・アポロニア(ポルトガル)/提供:WTT
日本の松島輝空は予選を突破したものの、本戦1回戦でジョアン・モンテイロ(ポルトガル)にゲームカウント2-3で惜敗。本戦からの出場となった及川瑞基は同じくポルトガルのティアゴ・アポロニアに0-3で敗れ、初戦敗退となっている。優勝候補の筆頭であった第1シードのウーゴ・カルデラノ(ブラジル)、第2シードのドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)はともに初戦敗退に終わっている。
及川、松島の木下ペアが強豪ペアを連破して初優勝
写真:及川瑞基(木下グループ・写真右)、松島輝空(木下アカデミー)/提供:WTT
及川瑞基/松島輝空は準々決勝でフランスのキャン・アキュズ/アレクシス・ルブランに対し、ゲームカウント0-2の劣勢から逆転して勝利を収める。
続く準決勝では、近年ダブルスでの強さを見せる韓国チームの林鐘勲/安宰賢(アンジェヒョン)との対戦であったが、ゲームカウント3-0で勝利。決勝も韓国ペアとの対戦予定だったが、相手の棄権により及川/松島のWTT初優勝が決まった。
女子シングルスは張本、木原が4強 19歳の申裕斌が単複2冠
写真:木原美悠(木下グループ)/提供:WTT
女子シングルスには日本から5選手が出場した。木原美悠は準々決勝で第1シードの伊藤美誠(スターツ)との対戦を3-1で制して勝ち上がったが、準決勝でベルナデッテ・スッチ(ルーマニア)に2-3で惜敗。大会第4シードの張本美和は準決勝で申裕斌(シンユビン・韓国)に敗れた。女子シングルスでは張本、木原の4強が日本選手の最高成績となっている。
平野美宇(木下グループ)は2回戦の途中で足を痛め、棄権。長﨑美柚(木下グループ)は準々決勝で申裕斌に敗れ、ベスト8となっている。
写真:申裕斌(韓国)/提供:WTT
長﨑、張本と日本選手を連破した申裕斌は、決勝でスッチを4-1で下して優勝を果たした。申は田志希(チョンジヒ・韓国)と組んで出場した女子ダブルスでも優勝しており、2冠を達成したことになる。隣国の若きスターは今後も日本選手にとっては大きな壁となって立ちはだかるだろう。日本チームとしては、いつか訪れる再戦の機会でリベンジを果たしたいところだ。
各種目の最終成績
男子シングルス
優勝 マルコス・フレイタス(ポルトガル)
準優勝 高承睿(チャイニーズタイペイ)
3位 チウ・ダン(ドイツ) ジョナサン・グロート(デンマーク)
女子シングルス
優勝 申裕斌(韓国)
準優勝 ベルナデッテ・スッチ(ルーマニア)
3位 木原美悠(木下グループ) 張本美和(木下アカデミー)
男子ダブルス
優勝 及川瑞基(木下グループ)/松島輝空(木下アカデミー)
準優勝 李尚洙/趙大成(韓国)
3位 林鐘勲/安宰賢(韓国) クリスチャン・カールソン/マティアス・ファルク(スウェーデン)
女子ダブルス
優勝 申裕斌/田志希(韓国)
準優勝 金娜英/崔孝珠(韓国)
3位 木原美悠/長﨑美柚(木下グループ) プリティカ・パヴァデ/カミーユ・ルッツ(フランス)
混合ダブルス
優勝 アルバーロ・ロブレス/シャオ・マリア(スペイン)
準優勝 オビディウ・イオネスク/ベルナデッテ・スッチ(ルーマニア)
3位 林鐘勲/申裕斌(韓国) クリスチャン・カールソン/クリスティーナ・ケルベリ(スウェーデン)