「試合後は嬉しく、開放された」樊振東が圧巻の2勝 開催国・韓国代表との激戦制し中国代表が決勝へ<世界卓球2024> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:樊振東(ファンジェンドン・中国)/撮影:ラリーズ編集部

大会報道 「試合後は嬉しく、開放された」樊振東が圧巻の2勝 開催国・韓国代表との激戦制し中国代表が決勝へ<世界卓球2024>

2024.02.24

文:ラリーズ編集部

<ITTF世界卓球選手権釜山大会2024 日程:2月16日~2月25日 場所:釜山(韓国)>

24日、世界卓球選手権釜山大会の男子団体準決勝が行われ、中国代表と韓国代表が対戦した。

開催国・韓国に逆転勝ち


写真:張禹珍(ジャンウジン・韓国)/撮影:ラリーズ編集部

1番では王楚欽(ワンチューチン)と張禹珍(ジャンウジン・韓国)が対戦。第1ゲームは張禹珍が11-7で奪取するも、第2ゲームは11-2で王楚欽が制し、ゲームカウント1-1となる。続く第3ゲームはデュースにもつれる接戦となるも張禹珍が制し、第4ゲームもそのままの勢いで張禹珍が勝利。ゲームカウント3-1で張禹珍が勝利し、韓国が貴重な1勝を挙げた。

2番では樊振東(ファンジェンドン・中国)と林鐘勲(イムジョンフン・韓国)が対戦。張禹珍の勝利の勢いを借りたい林鐘勲だったが、樊振東が世界ランキング1位の貫録を見せ、ストレート勝利。中国が1ゲームを取り返した。


写真:李尚洙(イサンス・韓国)/撮影:ラリーズ編集部

3番では馬龍(マロン・中国)と李尚洙(イサンス・韓国)が対戦。第1ゲームを李尚洙が制すると、その後は互いにゲームを奪い合うシーソーゲームに。最終第5ゲームでは、李尚洙が3-3から4連続ポイントで7-3とリードを広げると、そのリードを保ったまま、10-4でマッチポイントを握る。最後は李尚洙のバックドライブを馬龍がオーバーし、試合終了。李尚洙がフルゲームの激戦を制し、韓国が先に決勝進出に王手をかけた。


写真:王楚欽(ワンチューチン・中国)/撮影:ラリーズ編集部

追い詰められた中国代表だったが、4番では樊振東が圧巻のプレーで張禹珍を撃破し、マッチカウント2-2に。そして、ラストの5番では王楚欽と林鐘勲が対戦。地元の大声援を活かしたい林鐘勲だったが、第1、第2ゲームを王楚欽が連取し、第3ゲームも王楚欽がペースを掴んで先にマッチポイントを握る。そして、最後は王楚欽が強烈な回り込みフォアドライブを決めて、試合終了。

マッチカウント3-2で中国が韓国を逆転で下し、決勝に駒を進めた。

中国代表 試合後インタビュー

1番では張禹珍選手に敗れましたが、5番では林鐘勲選手に勝利しました。試合を振り返っていただけますか?

王楚欽:第1試合では、双方が非常に良いパフォーマンスを発揮したと思いますが、張禹珍選手はミスも少なく、自分の簡単なミスも多かったので、少し焦りがありました。 また、試合のリズムも上手く調整できませんでした。最終的に彼にリズムを掴まれ、試合が狭くなってしまったように感じます。

第1試合に負けた後の第5試合は背水の陣で、生死を分ける覚悟で(コートに)入りました。ですが、劉主席(劉国梁)が練習場でたくさんコミュニケーションを取ってくれて、チームのみんなもたくさん助けてくれたので、コートに立ったときはあまり深く考えすぎず、(頭は)非常にクリアでした。

林鐘勲選手との第2ゲームでは少し遅れを取っていましたが逆転しました。このときはどんなことを考えていましたか?

王楚欽:第1ゲームは比較的スムーズに勝ち取ったのですが、第2ゲームでは多くのカウンターを受けましたし、想定外のプレーも多く出ました。ですが、中盤に彼がリードした後、要所要所のプレーをそれまでとは変えてみました。効果は悪くなかったですね。林鐘勲選手は、タイムアウトを取った後も自分のメンタルをコントロールできていなかったみたいです。

今日の2勝はどのように評価しますか?

樊振東:まず今日は、2試合とも自分のパフォーマンスは良かったと思います。積極的に攻撃できて、最初から優位な展開を作ることができたので、自分の中で余裕が持てたと思います。

準々決勝での試合を通じて自分のリズムを安定させ、(プレーの)強弱をしっかりと把握することにも注意しました。なので、今日の試合はもっと落ち着いて、一点一点をよく考えながらプレイできたと思います。緊張とプレッシャーも、試合中に徐々に薄れていきました。

4番で勝利したときはかなり興奮しているように見えました。そのときの心境はどうでしたか?

樊振東:自分がこの立場で2点を取れたことは、自分にとって大きな自信になりました。そのときは、王楚欽が第5試合で勝利することも信じていましたし、第4試合での自分のパフォーマンスがコート上の勢いや感覚を逆転させられたら良いなと思っていました。なので、試合が終わった後は嬉しく、開放された感じでした。

李尚洙選手とは激戦でしたが、試合を振り返っていただけますか?

馬龍:今日は実際に苦しくて接戦の試合でしたね。そして、今日は対戦相手のパフォーマンスが自分よりも優れていたと思います。

特に、いくつかの要所でのボール処理や、スタート地点でのプレーは私よりも良かったです。対して、自分は第3ゲームで7-3でリードしていたときにチャンスを掴めず、いくつかのボールの処理が相手よりも良くなかったので、コート上で少し受け身になってしまいました。

前回の世界選手権でも、準決勝で日本に3-2で勝利しましたが、今回と比べて何か違いはありましたか?

馬龍:いくつかの違いがあると思います。実際、前回は自分たちのホームでしたが、今回は韓国で行われました。韓国ホームの雰囲気はとても特別な感じがしましたし、このようなプレッシャーに耐えられたことは、私たちのチームが試練を乗り越えられる(強さを持っている)ことを証明できたと思います。

世界卓球2024 男子団体準決勝

〇中国 3-2 韓国

王楚欽(ワンチューチン)1-3 張禹珍(ジャンウジン)〇
7-11/11-2/11-13/6-11

〇樊振東(ファンジェンドン)3-0 林鐘勲(イムジョンフン)
11-8/11-6/11-8

馬龍(マロン)2-3 李尚洙(イサンス)〇
7-11/11-4/10-12/11-6/4-11

〇樊振東(ファンジェンドン)3-0 張禹珍(ジャンウジン)
11-6/11-7/12-10

〇王楚欽(ワンチューチン)3-0 林鐘勲(イムジョンフン)
11-5/11-7/11-6

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