文:ラリーズ編集部
<東京五輪卓球競技 7月24日~8月6日 場所:東京体育館>
4日、東京五輪卓球競技の男子団体準決勝で日本とドイツが対戦した。1番ダブルスを落とし、2番シングルスで張本智和(木下グループ)が勝利した日本男子は、3番シングルスに登場した水谷隼(木下グループ)は、“ドイツの皇帝”ティモ・ボルを相手にゲームカウント1-3で敗れた。
水谷隼vsティモ・ボル
写真:ティモ・ボル(ドイツ)/提供:ITTF
今大会混合ダブルス金メダルの水谷に対するのはボルだ。シドニー五輪から6大会連続で五輪に出場しているドイツのレジェンド的存在の40歳だ。水谷とボルは、通算2勝16敗と水谷が大きく負け越している。しかし、リオ五輪団体準決勝で水谷は3-0と完勝を収めており、今大会もその再現が期待された。
第1ゲーム、水谷が早い打球点での攻めで得点を重ねる。回転量あるボルのドライブとまともにラリーを打ち合うのではなく、水谷が前陣でブロックやカウンターから積極的に仕掛けていく。11-7で水谷が先取した。
写真:水谷隼(木下グループ)/提供:ITTF
第2ゲームは、両者の意地と意地がぶつかり合い、デュースにもつれ込む。いつの間にかサングラスを外した水谷だったが、11-13でこのゲームを落とし、ゲームカウントは1-1に。
32歳の水谷と40歳のボル。それぞれチーム最年長として、経験と経験をぶつけ合う。水谷がリードする展開で進んでいくが、ボルが水谷に打たせてから巧みなコース取りで振り回し、ミスを誘う。第3ゲームは11-7、逆転でボルに軍配が上がった。
第4ゲームも手に汗握る緊張感で試合が進む。ボルのラリーにミスが出なくなり、水谷はリスクを負った攻めをせざるを得ない。少しずつ点差を離され、水谷は惜しくもボルに敗れた。
続く4番シングルスでは張本智和(木下グループ)とパトリック・フランチスカ(ドイツ)が対戦する。
男子団体準決勝
日本 1-2 ドイツ
丹羽孝希/水谷隼 2-3 パトリック・フランチスカ/ティモ・ボル〇
2-11/3-11/11-9/11-8/7-11
〇張本智和 3-1 ドミトリ・オフチャロフ
7-11/13-11/11-5/11-9
水谷隼 1-3 ティモ・ボル〇
11-7/11-13/7-11/7-11
張本智和 – パトリック・フランチスカ
丹羽孝希 – ドミトリ・オフチャロフ
水谷隼インタビュー
写真:水谷隼(木下グループ)/撮影:伊藤圭
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>>第2話 「金メダルの可能性は20%」伊藤美誠との“最強ペア”で描く水谷隼のゲームプラン