＜卓球・第26回ITTFアジア選手権2023　日程：9月3日〜10日　場所：平昌（韓国）＞

9月3日から、韓国の平昌で第26回ITTFアジア選手権2023が開催されている。男子シングルス2回戦で田中佑汰（個人）が王楚欽（ワンチューチン・中国）をゲームカウント3-2で下す金星をあげた。

田中佑汰が世界ランキング2位を撃破

今年愛知工業大学を卒業し、プロ卓球選手1年目を過ごしている田中佑汰（個人）。Tリーグでは今季から金沢ポートに所属し、これまでシングルス3勝3敗、ダブルス0勝2敗の成績を残している。

写真：田中佑汰（金沢ポート）/撮影：ラリーズ編集部

今回、シニアでは初の日本代表として戦うアジア選手権では、団体戦順位決定戦のカザフスタン戦でキリル・ゲラシメンコ（カザフスタン）に0-3で敗れるも、イラン戦ではきっちりと勝利。シングルス1回戦でもTANVIRIYAVECHAKUL Padasak（タイ）を下し、2回戦に駒を進めていた。

対するは世界ランキング2位のサウスポー・王楚欽（ワンチューチン・中国）だ。今年の世界卓球では樊振東（ファンジェンドン・中国）に敗れるもシングルス準優勝、今大会の日本との団体戦でも張本智和（智和企画）に3-0勝ちと力を見せつけていた。

写真：王楚欽（ワンチューチン・中国）/提供：WTT

試合では田中が2ゲーム目のデュースをものにすると、4，5ゲーム目を連続で奪い、ゲームカウント3-2で下す金星をあげた。

この結果田中は、中国トップ3選手に勝利すると付与されるパリ五輪選考ポイントを10ポイント獲得し、自身の今後にとっても大きな1勝となった。

世界トップクラスの実力も世界ランキングは73位

田中は、大学4年生時に全日学を制して大学王者になり、全日本でも表彰台に登るなど、国内ではトップクラスの実力を誇っていた。今回、世界ランキング2位の王楚欽を下し、世界トップクラスとも互角以上に戦えることを示したが、現在田中の世界ランキングは73位だ。

プロ卓球選手として活動している田中だが、所属は“個人”と所属先がない。そのため、自費参加となると1大会で渡航費や滞在費、参加費を合わせると60万円以上がかかるという国際大会になかなか参戦できていないという背景もある。

そこで田中は、8月に国際大会参戦やプロでの活動資金を支援してもらうべくクラウドファンディングを開始した。この勝利を機会に、ぜひ支援してみてはいかがだろうか。

おはようございます☀️
先日から、国際試合へ行く為のクラウドファンディングを明治安田生命さんの協力の元、開始致しました！

支援して頂ける機会があればそんな有難い話はありませんが、
少しでもこの情報が色んな方へ共有出来れば幸いです！

宜しくお願い致します！https://t.co/YOdKp94AMu

— 田中 佑汰　Yuta Tanaka (@YoutaAce1118t) August 10, 2023

男子シングルス2回戦

〇田中佑汰 3-2 王楚欽（中国）
6-11/14-12/3-11/11-5/11-7

田中佑汰のベンチコーチに入った李龍飛コーチが代表を務めるDream卓球クラブ

【動画】田中佑汰インタビュー

アジア選手権とは？

アジア選手権は、2～3年ごとにアジア各国の予選を勝ち抜いた選手によって、アジアNo.1を決める大会である。卓球の全種目（男女シングルス・男女ダブルス・混合ダブルス・男女団体）が行われ、各種目で優勝者が決まる。

日本勢の記録としては2021年に女子シングルス・男子ダブルス・混合ダブルス・女子団体の計4種目で優勝している。中でも男子ダブルスは45年ぶり、混合ダブルスは43年ぶり、女子団体は47年ぶりの優勝、早田ひな（日本生命）が3冠を達成するなど歴史的快挙が続いた。