大会報道 張本超えを目指す11歳・松島がワールドツアーデビュー【ライオン卓球ジャパンOP荻村杯】
2018.06.06
文:ラリーズ編集部
<LION卓球ジャパン・オープン荻村杯 北九州大会、2018年6月6日〜10日、北九州市立総合体育館>
6日、卓球のライオンジャパン・オープン荻村杯(北九州大会)が開幕し、11歳の松島輝空(木下グループ)が男子シングルス予選トーナメントに登場した。
ITTF(国際卓球連盟)ワールドツアー初出場となった松島は香港の主力選手である何釣傑(6月度世界ランキング34位)と対戦。0−4のストレートで敗れたが、4ゲーム目には10−8でゲームポイントを握るなど、シニアの実力者相手に健闘した。
松島と対戦した何は「(松島の)バックハンドが強かった。今後更に伸びるだろう」とコメント。
ベンチに入った田㔟邦史ジュニアナショナルチーム監督は、今大会出場の経緯を「これまでの実績と将来性を見て、このタイミングでの選出を倉嶋監督と決めた。張本が小5でジャパン・オープンに初出場(U21とダブルス)したので、同じタイミングとした。」とコメント。
試合内容については「結果は0−4のストレート負けだが、3−1でもおかしくない内容。2ゲーム目は9−9、3ゲーム目は6−5でリードし、4ゲーム目はゲームポイントを握っていたので。こういった場面でゲームを取れるように今後強化していきたい。」と振り返った。
松島は、139センチとシニアに交じると一際小さい体格ながら、台から離れずに前陣で相手をブロックで振り回すプレーを得意とする。
「フォアでの台上フリック(強打)とストレートへのバックハンドが今日は良く決まっていた。全ての技術が伸び盛り」と田㔟監督が語るとおり、松島は平日5時間、週末には10時間以上の練習を重ね、急成長中だ。
「好きな食べ物はチキンです」とあどけない表情で答えた松島は決してチキンハートではない。
「松島の一番の強さはメンタル。ニコニコしながら大舞台を楽しめるメンタルの強さとポテンシャルは(張本)智和に似ている。智和を超えて欲しい」(田㔟監督)と期待が膨らむ。
「試合を終えていい経験になったけど、悔しい気持ちの方が大きい」と語る松島の今後の成長から目が離せない。
男子シングルス予選トーナメント2回戦
松島輝空 0(6-11/9-11/7-11/11-13)4 何釣傑(中国香港)
写真:松尾/アフロスポーツ