卓球ニュース チリから来た早大生 金メダリストに挑む【ライオン卓球ジャパンOP荻村杯】
2018.06.07
文:ラリーズ編集部
<LION卓球ジャパン・オープン荻村杯 北九州大会、2018年6月6日〜10日、北九州市立総合体育館>
卓球・ジャパンオープン初日の男子予選トーナメントで、卓球ファンの注目が集まった試合がある。
元世界チャンピオンの張継科(中国・30歳・チャンジーカ)の初戦である。
張継科は、卓球の男子シングルスで世界卓球選手権で2011年と2013年の2度の金メダル、五輪でも2012年ロンドンで金、2016年リオ銀とシングルスで2つのメダルを獲得している中国の英雄である。母国から応援団が駆けつけるほどの人気ぶりで、日本にもファンが多く張継科モデルのラケットを使用する愛好家や学生アスリートが多数いる。本来は決勝トーナメントからシードされるレベルの選手であるが、リオ五輪以降は国際大会に積極参戦しておらず、6月現在の世界ランキングは102位まで落ちている。そのため今大会は予選からのスタートとなった。
この中国の英雄の初戦の相手は、チリからの留学生で早稲田大学2年の松原大(まつばらゆたか)。早大伝統の臙脂(えんじ)のウェアをまとった松原は、「(早稲田大の永山)監督とも相談し、お世話になっている早稲田のウェアを着て出ました。とにかくオーラがすごかった。(YGサーブの第一人者である)張継科相手にYGサーブを出すのは不思議な感覚でした。最近はじめたツイッターにも載せました」と憧れの張との対戦を楽しんだ。
松原は祖父が日本人で、生まれはブラジル。チリに移住し、チリの卓球ジュニアナショナルチームに入っていたが、2017年から早稲田大学の国際教養学部に入学し、勉学と卓球を両立させるべく日々奮闘している。
「この貴重な経験を糧に(留学生と日本学生のトップが対戦する)全日本学生選抜で結果を残したい」と今後の抱負を語った。
松原vs張の対戦結果
松原大(チリ)0-4張継科(中国)
3-11/2-11/3-11/4-11
写真:松尾/アフロスポーツ