卓球ニュース 卓球Tリーグ 10月開幕に向け8球団出揃う
2018.02.07
2018年2月7日(水)、一般社団法人Tリーグが、10月に開幕するTリーグの概要を公表した。今回発表された概要は、主に理念、ロゴ、参加チームの3点だ。会見には理事長の藤重貞慶氏が出席。また、記者会見にはゲストとして早田ひな、丹羽孝希の2選手が登場。松下浩二専務理事とのミニトークショーでそれぞれの意気込みなどを語った。
このページの目次
卓球ニッポンのビジョン
会見の壇上で藤重氏は卓球ニッポンの3つのビジョンを公表した。「1. 強い選手を作る」「2. 卓球ファンを拡大する」「3. 生涯卓球人生の充実」とビジョンについて解説し会見はスタートした。このビジョンの実現のために、次のコンセプトを掲げているという。
Tリーグのコンセプト
・卓球競技のビジネス価値を高めて卓球人が安心して卓球に打ち込めるシステム
・誰も参加できるオープンシステム
・地域密着型のリーグシステム
・階層的な競技システム
・世界のトップアスリートが参加する魅力的なリーグ
このコンセプトを実現するために、Tプレミアをトップとした全国的な構想が生まれたという。まずは今年の10月からTプレミアがスタートする予定だ。2021年頃には、T1、T2という全国クラス、その後には市区町村レベルにまで徐々に卓球を広げていくという。「山が高ければ裾野が広がる」という藤重氏の言葉通り、トップ選手を一堂に集め、競技のレベルを引き上げ、競技人口の裾野を広げる構えだ。
そしてこのコンセプトの下、考えられた理念が次の3つである。
Tリーグの理念
1. 世界No.1の卓球リーグを実現する
2. 卓球のスポーツビジネス価値を高める
3. 卓球を通じて人生を豊かにする
それぞれの理念に込められた思いが、藤重氏から発表された。3つ目の理念には、地域の活性化や国民の健康寿命延伸に貢献するという思いも込められているという。
この理念の実現を目指していくという理事長の決意表明も見られた。
Tリーグのロゴ
強い理念に下支えされて生まれたロゴがこちら。
・ラケットのブレードをモチーフに卓球を象徴
・武器(道具)が持つ力強さを表現
・世界ナンバーワンのリーグをゴールドで表す
という3つのポイントとともに大々的に発表された。
Tリーグの参加チーム
ロゴの発表に続き、松下浩二専務理事より、リーグ概要と参加チームの発表が行われた。
まずリーグ概要としては、男子4チーム、女子4チームの合計8チームからなり、選手数は各チーム6名以上と定められている。また、過去2年以内にワールドランキングトップ10にランクされた実績があるなど世界トップクラスの選手が1名以上所属することが求められる。
初年度のシーズンは2018年10月~2019年2月のレギュラーシーズン。2019年3月に男女上位2チームによるファイナルが行われる。
会見で公表された参加チームは次の通り。(チーム名は仮称)
男子
・木下グループ<東京都>
・チーム岡山<岡山県>
・チームさいたま<埼玉県さいたま市>
・琉球アスティーダ<沖縄県>
女子
・木下グループ<神奈川県>
・トップ名古屋<愛知県名古屋市>
・日本生命<大阪府>
・日本ペイントホールディングス<大阪府大阪市>
会見では、男女ともにチームの代表者の紹介がされた。
早田ひな・丹羽孝希・松下浩二専務理事のミニトークセッション
会見では松下氏と早田選手、丹羽選手とのトークセッションも開催された。開幕が迫るTリーグに向けて意気込みを語った。
——全日本を終えてどうですか?
早田:早速、2月22日からワールドチームカップがあるのでそれに向けて練習をしています。
——この一年を振り返ると?
丹羽:国際大会でいい成績が残せて、世界ランクも自己最高を更新できてとても良かったです。
松下:今は若い選手が強い。丹羽選手は、昨年の2月の19位から、現在6位と言うことで実力を上げてきています。
——松下先輩の選手時代を参考にした?
丹羽:松下さんがプロ第1号でやってくれたおかげで下の世代もプロになることができている。僕がドイツに2年間行けたのも松下さんのおかげだと思います。
——自分は若い方だと思いますか?
丹羽:日本では中堅の年代ですが、ヨーロッパではまだまだこれからだと思うので、頑張って強くなっていきたいです。
——早田選手は自分が若手ということで、年代を気にしますか?
早田:気にせずに、ひたすら練習に取り組んで、海外の試合に参戦していくという感じです。
——2人とも左でプレーされますが、マイクを持つのは右手ですね?
早田:実は右利きで、卓球をした初日は右手でプレーしたが、卓球は左でやっています。
——ロゴの感想は?
早田:ラケットが思い浮かぶイメージだったので、一般の方にもロゴを見たときに卓球のTリーグだと思ってもらえるように盛り上げていきたいです。
丹羽:かっこいいなと思いました。
——Tリーグへの期待は?
丹羽:国内でトップ選手と対戦できる機会がなかったので、楽しみにしています。
松下:丹羽選手の期待に応えられるようにトップの選手を集めたいと思っています。
早田:Tリーグをたくさんの方に観戦していただいて、卓球の面白さを知ってもらいたいと思っています。
——Tリーグをこういう形にしていきたいとかありますか?
松下:全ての卓球選手をTリーグの中に取り込んでいって、競技力を高めるとともに、健康増進に繋がって欲しい。卓球関係者などの力を借りながらですね。ゆくゆくは丹羽選手にも監督になっていただいて、出身の北海道にもチームを作って欲しいです(笑)。
——今後の意気込みは?
早田:Tリーグに参戦して、もっともっと強くなって、団体と個人で金メダルを取れるように頑張りたいと思います。
丹羽:Tリーグで力をつけて、リオでは銀だったので、東京では金メダルを取りたいと思います。
Tリーグの最新情報はこちら。
文・取材・写真:中川正博(ラリーズ編集部)