文:ラリーズ編集部
<卓球・ノジマTリーグ2020-2021シーズン 12月3日(木)>
12月に入り、卓球Tリーグの試合が再開した。3日、Tリーグサードシーズン女子の試合が行われ、木下アビエル神奈川(以下、KA神奈川)がトップおとめピンポンズ名古屋(以下、名古屋)をマッチカウント3-1で下した。
試合には石川佳純(KA神奈川)が出場し、今季Tリーグ初プレーとなった。
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石川佳純が今季初出場
11月は、中国開催の女子ワールドカップとITTFファイナルに出場していた石川。「(中国は)隔離も厳しかったし、良い経験になった。久しぶりの国際大会の反省や半年間試合がなくて練習してきたことも活かしたい」と今季Tリーグ初戦に臨んだ。
写真:女子W杯での石川佳純(全農)/提供:ittfworld
石川に相対するは、ドイツのベテランカットマン、ハン・イン(名古屋)。女子ワールドカップでは伊藤美誠(スターツ)に敗れたものの4位に入った実力者だ。
石川は、帰国後14日間の自宅等待機期間中の活動(大会参加等)を可能とするアスリートトラックという特例措置を活用しての、一方のハン・インは隔離期間を経ての試合となった。両者譲らずフルゲームデュースにもつれ込んだ試合は、粘り切った石川に軍配が上がった。
ハン・イン「最後に欲が出てしまった」
写真:オンラインでの囲み取材に応えるハン・イン(名古屋)/撮影:ラリーズ編集部
試合後、敗れたハン・インは、「隔離明けだが状態は良かった。最後に欲が出てしまった」と敗因を語った。「モチベーションも上がって、調子も良い。隔離期間があったので不安でしたが、今日試合をしてみて、万全の状態で挑めると思いました」と次戦以降の巻き返しを誓った。
写真:ハン・イン(トップおとめピンポンズ名古屋)/提供:©T.LEAGUE
石川、対カットマンに不安を抱きながらも勝利
石川は直前のITTFファイナルで、ハン・インと同じカットマンの徐孝元(ソヒョンウォン・韓国)に敗れていた、KA神奈川の劉燕軍監督も「石川選手は技術、フィジカルは問題なかったが、ファイナルでカットマンに負けていたので、メンタル面に問題があったかもしれない」と対カットマンに不安を抱きながらの試合となった。
写真:試合後、オンラインでの囲み取材に答える石川佳純(KA神奈川)/撮影:ラリーズ編集部
試合後、石川は「久しぶりのTリーグ出場で緊張しました。初戦からハン・イン選手で、カットマン相手は自信がなかったんですけど、最後まで粘ってプレーできた」と振り返った。
写真:石川佳純(木下アビエル神奈川)/提供:©T.LEAGUE
「ITTFファイナルでは、徐孝元選手に攻撃され、今日もハン・イン選手にこれまでで一番攻撃されてやりにくかった。でも、『焦ることなく』を意識して、最後までカット打ちをできたのが良かった」と落ち着きが勝因になったと明かす。
KA神奈川、初の優勝に向けて
11月の国際大会を終え、3月頭の世界選手権まで次の国際大会はない状況だが「今年は試合出場が貴重。実戦の場でどれくらいできるのかを自分自身も知りたい。日本で試合ができることは嬉しい」とTリーグでの戦いを心待ちにしている石川。
写真:勝利した木下アビエル神奈川メンバー/提供:©T.LEAGUE
KA神奈川は、今回出場のなかった木村香純がシングルスで3勝をあげており、木原美悠、長﨑美柚も今回の試合、ダブルスで完勝。中国でもTリーグの試合を気にしていたという石川は「チームメイトが半年で強くなっていて、私も刺激を受けている。今季はリーグ優勝したい」と意気込みを語った。
トップおとめピンポンズ名古屋 1-3 木下アビエル神奈川
写真:木原美悠・長崎美柚(木下アビエル神奈川)/提供:©T.LEAGUE
井林茉里奈/鈴木李茄 0-2 〇木原美悠/長﨑美柚
8-11/10-11
ハン・イン 2-3 〇石川佳純
6-11/11-6/5-11/11-7/13-15
リン・イエ 0-3 〇木原美悠
7-11/8-11/4-11
〇エリザベタ・サマラ 3-1 浜本由惟
11-5/5-11/11-9/11-6
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