文:ラリーズ編集部
<卓球・ノジマTリーグ2020-2021シーズン 12月17日(木)>
Tリーグサードシーズン男子の試合が行われ、木下マイスター東京(以下、KM東京)が琉球アスティーダ(以下、琉球)にマッチカウント4-0でストレート勝ちを収めた。琉球は連勝が9でストップ、KM東京は首位琉球追撃に向け、大きな勝ち点4獲得となった。
琉球は宇田幸矢が欠場
開幕戦で敗れて以降、9連勝と波に乗る琉球は、今季エース起用していた宇田幸矢を今回の試合ではオーダーに入れなかった。
写真:宇田幸矢(琉球アスティーダ)/撮影:ラリーズ編集部
張一博監督(琉球)は「単複合わせて19試合(VM含む)出ている。若いと言っても疲れが溜まっている」と疲労面を考慮した采配とだったことを明かす。続けて「ダブルスは違うペアを試そうと思った。調子が悪かったら変えられるようにもう1ペア作りたい」と後半戦を見据えての起用だったことも明かした。
写真:吉村真晴(写真左)・戸上隼輔ペア(琉球アスティーダ)/提供:©T.LEAGUE
今季は新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れた。そのため、すでに琉球は11試合を消化、対照的に男子で一番少ないT.T彩たまは7試合と試合数に大きな差が出ている。主将の吉村真晴(琉球)も「固定メンバーが試合に出ていて疲れがあった。気持ちよく連勝で来ていたので、わりかし耐えていたが…」と0-4での敗戦に唇をかんだ。
「(次戦の22日の試合まで)しっかりリフレッシュして、また木下戦なので気持ちを切り替えてやっていく。(ここまで21試合中11試合を消化し)チームとしても個人としても充実していた。12月は3試合残っている。後半も勝ち星積み重ねていけるように頑張っていきたい」。吉村は連勝ストップにも気丈に振る舞い、前を向いた。
KM東京、主将水谷が2勝
写真:水谷隼(木下マイスター東京)/提供:©T.LEAGUE
琉球の連勝を止め、マッチカウント4-0で勝ち点4を手に入れたKM東京。邱建新監督は「すごく大事な試合だった。琉球と勝ち点を縮められ、3位とも離せて良かった」と胸をなでおろした。1番ダブルスでは、水谷隼/田添健汰ペアがフルゲームデュースの勝利でチームを勢いづけた。
写真:水谷隼(写真奥)・田添健汰ペア(木下マイスター東京)/提供:©T.LEAGUE
邱監督は水谷について「ダブルスでは(できるだけレシーブは)チキータで行ってほしいと言っている。120%の力を出せていた」と評価する。相手に先手を取らせないストップレシーブを得意とする水谷だが、今季は先手を取りに行く攻撃的なレシーブであるチキータを多用する場面がよく見られる。
水谷自身は「これまでも練習ではチキータはできていたが、実戦で使う機会が少なかった。去年、ミックスダブルスの実戦で使い、自信がついてきた。これからもどんどん使って、相手にプレッシャーに与えていきたい」と新しい武器“チキータ”の手応えを語った。
「(田添とは)今日でダブルス組んで5試合目。サービスで逆回転を出して、レシーブはチキータから入るなど、サーブレシーブが強いペアと感じている。ダブルスは自信を持っていけと邱監督からも言われている。今はどのペアとやっても負けないんじゃないかと思う」。KM東京の主将を務める水谷は、頼もしいコメントで会見を締めくくった。
写真:勝利した木下マイスター東京メンバー/提供:©T.LEAGUE
木下マイスター東京 4-0 琉球アスティーダ
〇水谷隼/田添健汰 2-1 吉村真晴/戸上隼輔
11-9/5-11/13-11
〇侯英超 3-0 平野友樹
11-7/11-7/11-5
〇及川瑞基 3-2 戸上隼輔
5-11/11-10/4-11/11-6/11-8
〇水谷隼 3-1 吉村和弘
11-7/11-7/8-11/11-10
水谷隼インタビュー
写真:水谷隼/撮影:伊藤圭
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