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公開日 2019.02.11

【卓球・Tリーグ】過酷な2位争いを岡山が制する!決め手は“ビクトリー慣れ”している吉村の責任感か

写真:岡山リベッツのメンバー/撮影:寺西ジャジューカ

写真:岡山リベッツのメンバー/撮影:寺西ジャジューカ

<Tプレミアリーグ2018/19シーズン 2月10日(日)越谷市立総合体育館>

2月10日、越谷市立総合体育館でT.T彩たま(以下、彩たま)と岡山リベッツ(以下、岡山)が対戦した。結果は、ビクトリーマッチまでもつれ込む接戦の末に岡山が勝利。現在Tリーグの2位争いは、勝点は並んでいるものの岡山が2位、彩たまが3位という状況だ。
この日の2位争いは、両チームにとって今後を占う正念場だった。試合後、岡山の白神宏佑監督は「今日、負けたらホンマに岡山帰れないなと思ってた」と胸をなでおろし、彩たまの坂本竜介監督は「なんで負けた!?」と悔しさを隠そうとしなかった。

T.T彩たま vs 岡山リベッツ 各マッチの解説

1番:黄鎮廷/高木和卓0-2上田仁/森薗政崇

写真:森薗政崇(左)・上田仁(岡山リベッツ)/撮影:寺西ジャジューカ
写真:森薗政崇(左)・上田仁(岡山リベッツ)/撮影:寺西ジャジューカ

彩たまも岡山も、共にダブルスを得意としているチーム。特に岡山の上田仁森薗政崇ペアの強さはおなじみである。ちなみに、上田&森薗ペアの今までの戦績は11勝2敗。その2敗は彩たまに喫したものだ。前日(2月9日)の囲み会見で、坂本監督は「ダブルスで上田&森薗に勝てれば、流れが一気にこっちに来る」とコメントしており、両チームともこの日の1番には特別の意識を持っていたことが窺える。
上田&森薗ペアは、試合ぶりが一貫している。コースを突きながら得点を重ねていくのだ。また、ダブルスの特性を体に染み込ませ、シングルスでは絶対できないようなプレーを惜しげなく見せる。お互いが「次はパートナーに任せる」と信頼するからこそ、プレーの思い切りが良くなる。
結果、この日の大事な1番は岡山がものにした。試合後、白神監督は上田と森薗を絶賛。「安定感がある。これだけ数をこなしていると他チームに対策されやすいが、慣れが勝因につながっている」と表情をほころばせていた。

2番:チョン ヨンシク3-0林昀儒

写真:チョンヨンシク(T.T彩たま)/撮影:寺西ジャジューカ
写真:チョンヨンシク(T.T彩たま)/撮影:寺西ジャジューカ

彩たまのエース・“ヨン様”ことチョン ヨンシクと、この日がTリーグデビューとなる岡山の林昀儒によるシングルス。この日は負けてしまった林だが、そのプレーはセンスを感じさせた。Tリーグの雰囲気に慣れれば自ずと勝ちが増え、存在感は増していくはずだ。林は若干17歳にしてワールドランキングで30位以内に入る、チャイニーズタイペイの新星である。

3番:平野友樹2-3吉村和弘

写真:吉村和弘(岡山リベッツ)/撮影:寺西ジャジューカ
写真:吉村和弘(岡山リベッツ)/撮影:寺西ジャジューカ

館内の歓声が物凄かったこの試合。しかも、そのほとんどは平野へ飛ぶ地元ファンからの声援である。T.T彩たまと地元・埼玉の絆は濃い。
試合内容も熱かった。吉村が2ゲームを先取するや平野が2ゲームを取り返し、フルゲームに突入。平野の持ち味は、最後まであきらめない粘り強さである。しかし、最終的には吉村の思い切りの良いプレーがこの日は上回った。
試合後の囲み会見、悔しさを隠すことのできない平野の姿が印象的だった。彼の悔しさは、この日の一戦だけでなく最近のスランプが原因のよう。「自分はTリーグで3連敗。自信を持って臨むことができなかった。自分を取り戻したいという気持ちで今日の試合に臨んだ」「自分に自信がなかった分、大事なところでのミスが目立ってしまった」「裏方の方や応援してくれる方の期待に応えたくて頑張ったが、皆さんの期待に応えられず悔しい」「この1~2週間が苦しい。チームに迷惑を掛けた」と、発言内容から彼の苦悩は伝わってくる。

写真:平野友樹(T.T彩たま)/撮影:寺西ジャジューカ
写真:平野友樹(T.T彩たま)/撮影:寺西ジャジューカ

平野起用に関し、坂本監督は「期待を掛けてという部分もあるが、勝てる選手を使っている」とコメント。決して、期待や温情のみの起用ではないと明かしている。

4番:黄鎮廷3-0イ サンス

写真:黄鎮廷(T.T彩たま)/撮影:寺西ジャジューカ
写真:黄鎮廷(T.T彩たま)/撮影:寺西ジャジューカ

彩たまからは黄鎮廷が、岡山からはイ サンスが登場。試合内容は一進一退で、明らかに両者の実力は拮抗している。なのに、スコアを見ると3-0だ。特に見どころは、第2ゲームと第3ゲーム。2-8(第2ゲーム)、3-8(第3ゲーム)という劣勢から追い上げ、黄はゲームをものにしているのだ。囲み会見で黄は「イは難しい相手なので難しい試合になることはわかっていた」と、覚悟の接戦だったと明かしている。
「特に2ゲーム目、2-8でリードされて『リラックスして試合をしたほうがいい』と考えたら、逆に相手が何かを変えようとしてミスが多くなった。それは3ゲーム目も同じ。自分はリラックスに努めていたら相手のミスが多くなった」(黄)
そんな黄の姿勢を坂本監督は絶賛する。「黄鎮廷の今日の闘い方はすごく見習うべき。最後まで諦めなければ何が起こるかわからないということを見せてくれた試合。日本の若い選手たちの見本となる試合を見せてくれたと思う」と、若手の奮起を促していた。

5番:チョン ヨンシク0-1吉村和弘

写真:吉村和弘(岡山リベッツ)/撮影:寺西ジャジューカ
写真:吉村和弘(岡山リベッツ)/撮影:寺西ジャジューカ

彩たまからはヨン様が、岡山からは吉村が登場したビクトリーマッチ。なんと、2人とも今までビクトリーマッチでは負け無しである。結果、この試合は11-9で吉村が勝利した。
この日、シングルスで2勝を挙げた吉村。彼の好調の裏には、世界代表に選ばれたゆえの責任感があるようだ。
「全日本は不甲斐ない試合でTリーグで積み重ねた自信が一気に崩れ落ち、練習も全然やってませんでした。そのときに『世界代表が決まった』という連絡が入ってモチベーションが上がり、日本代表らしく強いプレーをしないといけない気持ちにもなりました。代表に決まってからの1戦目は負けられないという強い気持ちで挑めたので、それが勝因かなと思います」(吉村)
そんな吉村を、白神監督は「『ビクトリーになったら吉村』みたいな雰囲気がある。彼は“ビクトリー慣れ”している」と手放しで絶賛していた。

●ビクトリーマッチ無敗同士の決着戦は、吉村に凱歌!

2/10 T.T彩たま 2-3 岡山リベッツ

黄鎮廷/高木和卓 0-2 ◯上田仁/森薗政崇
8-11/8-11

◯チョン ヨンシク 3-0 林昀儒
11-7/11-9/11-5

平野友樹 2-3 ◯吉村和弘
10-12/8-11/11-5/11-9/11-13

◯黄鎮廷 3-0 イ サンス
11-9/12-10/11-9

チョン ヨンシク 0-1 ◯吉村和弘
9-11

文:寺西ジャジューカ

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