写真:英田理志(静岡ジェード)/提供:静岡ジェード/T.LEAGUE/アフロ
大会報道 【Tリーグ】「カットよりもカット打ちのほうが自信ある」静岡ジェード・英田理志、韓国No.1カットマンを攻略
2024.09.29
<卓球・ノジマTリーグ2024‐2025シーズン(7thシーズン) 日程:9月29日 場所:静岡県コンベンションアーツセンター(グランシップ)>
9月29日、ノジマTリーグ2024-2025シーズン男子の試合が行われ、静岡ジェードと金沢ポートが対戦し、静岡がマッチカウント3-1で金沢に勝利した。
金沢は、韓国No.1カットマン、カンドンスのTリーグデビュー戦を白星で飾れず、開幕4連敗となった。
ダブルス安定の静岡が制す
第1マッチでは龍崎東寅/森薗政崇(静岡ジェード)ペアとパクギュヒョン/五十嵐史弥(金沢ポート)ペアが対戦。初のペアリングとなったパクギュヒョン/五十嵐史弥ペアは序盤から激しいラリー戦を繰り広げるも、昨季ベストペア賞の龍崎/森薗ペアのコンビーションを崩せず、第1ゲームは龍崎/森薗ペアが奪取する。
続く第2ゲームも、パクと五十嵐がそれぞれブロックで粘りを見せるも、回り込みドライブやチキータなど積極的な攻撃をしかけた龍崎/森薗ペアに徐々にポイントを離され、最後は龍崎/森薗ペアがサービスエースでポイントし、ゲームカウント2-0で勝利。静岡が貴重な先制点をあげた。
森薗政崇が韓国の新星を下す
第2マッチではパクギュヒョンと森薗政崇の左腕対決。両者ともダブルスからの連続出場となった一戦は、序盤は森薗がリードするも、森薗のボールに徐々に慣れ始めたパクが点差を縮めていく。第1ゲームは森薗がなんとか制したものの、続く第2ゲームはパクがブロックとコースをついたドライブを打ち分け、11-7で奪取する。
第3ゲームは、森薗の攻撃を冷静にブロックしたパクが取り、第4ゲームは、緩急を巧みに使ってパクのミスを誘発した森薗が取り返す。
最終第5ゲームは、森薗本来のフットワークを活かしたフォアハンドドライブで攻め、激しい打ち合いを制して、11-7で勝利。ダブルスに続いて森薗がチームに2点勝利をもたらし、静岡がマッチカウント2-0とした。
カットマン対決は英田に軍配
写真:カンドンス(金沢ポート)/提供:静岡ジェード/T.LEAGUE/アフロ
第3マッチでは英田理志(静岡ジェード)とカンドンス(金沢ポート)が対戦。英田は、同じカットマンで今日がTリーグデビュー戦のカンドンス相手に、序盤から一貫してカットをせず、積極的な攻撃を見せる。
カンドンスも回転量の多いカットで粘るも、安定したカット打ちを見せる英田が2ゲームを連取する。
流れを変えたいカンドンスは、第3ゲームでバックハンドサービスを使い、英田を揺さぶる。8-7とカンドンスがリードする瞬間もあったが、英田は最後まで崩れず、ゲームカウント3-0で英田が勝利。
この時点でマッチカウント3-0となり、この時点で静岡の勝利が確定した。
キャプテン・松平が意地の1勝
第4マッチでは松下大星(静岡ジェード)と松平健太(金沢ポート)が対戦。
松下が勝てば静岡が勝ち点4を獲得することとなる一戦は、金沢のキャプテン・松平が、松下に打たせて振り回す、これぞ“松平健太”という卓球を見せる。
最終第5ゲームまでもつれたこの試合、松平が先にマッチポイントを掴むも、松下が自身のサービス2本で追いつき、デュースへ。
松下優位の流れになりかけるも、勝負どころでも冴える松平のタッチ抜群のレシーブが決定打となり、松平が13-11で勝利。
キャプテン松平の意地の1勝で、金沢ポートが静岡ジェードの勝ち点4獲得を阻止した。
試合後コメント・英田理志(静岡ジェード)
勝利した感想
結果としては3-0だったんですけど、すごい苦しい戦いでした。1番と2番で勝って僕に回してくれたんで、3番で勝利を決められてホッとしています。
どのような気持ちで試合に入ったのか
すごくプレッシャーはあったんですけど、勝ち負けよりも、今日来てくださったみなさんや配信を見てくださっているみなさんに「とにかくいいプレーを見せたい」という気持ちで試合に入りました。
同じカットマンとの試合だったが
自分もカットマンなんですけど、カットよりもカット打ちの方が自信があるので、そこは自信を持ってプレーできました。
何度も客席を見たり自分を鼓舞していたが
今日はホームマッチということもあってたくさんの方に応援していただいて、それが力になりましたし、また次にホームで試合するときにもたくさんの方に観に来ていただけると嬉しいです。
今後のリーグ戦への意気込み
本日は貴重な時間を使って観に来てくださってありがとうございます。これからもまだまだ静岡ジェード一丸となって、プレーオフ進出、そして優勝目指して頑張っていきますので、応援よろしくお願いします。
試合後コメント 森薗政崇(静岡ジェード)
今日の試合を振り返って
毎試合毎試合思うのは、Tリーグで1勝をするのは簡単じゃないなということですね。去年は僕自身がすごく調子が良くて、最後勢いに乗って気づいたら勝ってる、みたいな状態だったんですけど、今日は苦しい状況の中でチームとしてなんとか勝ちをもぎとることができたっていうのは、これからのシーズンに向けて大きな材料になると思います。
自信の勝利も大きかったのでは
去年は正直できすぎなところもありました。僕自身の能力以上に勝ち星を得られたところはあったんですが、今年もそれを目指しながら準備する中で、開幕直後はあまり上手くいかなくて。ただ、今回の試合の前にも龍崎とたくさんダブルスの練習をしてきて、それが結果的に(昨日と今日の)2連勝につながったので、これからも自信を持ちながら戦うことはできるかなと思います。
監督として今後はどのような戦いをしていくのか
みんな状態はすごくいいです。ただ、やっぱり相手も勝ちたいので競り合う瞬間は来ると思います。その競り合いに向けて最高の準備をして、苦しい試合を乗り越えると勢いに乗って行けるので、そこをイメージしながらいい準備をしていきたいと思っています。
ファンに向けて一言
(昨日と今日の)苦しい2連戦で勝ち点を合計4獲得できました。これは僕たち選手だけじゃこの結果は成しえなかったと思います。運営のみなさん、スポンサーのみなさん、ファンのみなさん、支えていただいてありがとうございます。
この後、僕たちが必ず夜明けを迎える瞬間は来ると思います。そのときにまた支えてもらえたら、必ず1点をもぎとることはできると思うので、今後とも大きなご声援よろしくお願いします。今日はありがとうございました。
ノジマTリーグ2024‐2025試合結果
〇静岡ジェード 3-1 金沢ポート
〇龍崎東寅/森薗政崇 2-0 パクギュヒョン/五十嵐史弥
〇森薗政崇 3-2 パクギュヒョン
〇英田理志 3-0 カンドンス
松下大星 2-3 松平健太〇
文:ラリーズ編集部