【Tリーグ】「勝ってこい」指揮官の期待に応えた篠塚大登 T.T彩たま、悲願のプレーオフ進出決定 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:篠塚大登(T.T彩たま)/提供:T.LEAGUE/アフロスポーツ/アフロ

大会報道 【Tリーグ】「勝ってこい」指揮官の期待に応えた篠塚大登 T.T彩たま、悲願のプレーオフ進出決定

2022.02.26

文:ラリーズ編集部

<ノジマTリーグ2021-2022シーズン 2月26日 朝霞市立総合体育館>

卓球ノジマTリーグ2021-2022シーズンでは26日に、T.T彩たまが琉球アスティーダにマッチカウント1-3で敗れた。しかし、3位の岡山リベッツが木下マイスター東京に1-3で敗れており、T.T彩たまが初のプレーオフファイナル進出を決めた。

試合後、T.T彩たまの坂本竜介監督、篠塚大登、琉球アスティーダの張一博監督がオンラインで報道陣の会見に応じた。

T.T彩たま 坂本竜介監督コメント

試合振り返り

ファイナルがかかった試合ということと、木下と岡山の試合が先に行われてたこともあって、いろんなやりづらさや動揺もありながらで、ダブルスが難しい状況でスタートしてしまった。第2マッチで篠塚が素晴らしいプレーをしてくれて勝ってくれたので、そこでプレーオフを決められたのが良かった。

チームとしては敗れはしたんですけど、プレーオフを今日決められたのは良かったなと思います。

選手たちには通過条件などは伝えていたか?

僕が伝えなくても全員計算してたと思います(笑)。(木下vs岡山戦と)2時間のラグがあったので、練習しながら向こうの状況も気になるという難しい状況ではありました。

全員、岡山が1-3で敗れたら、うちが1点取れば確定とわかっていたと思います。結局彩たまが1度もファイナルに行けてなかったので、初めての空気感からやりづらさがあったんですけど、篠塚が思い切ったプレーをして1点取ってくれたので良かったです。

試合前の送り出し方は

もしファイナルに行くとしても、この2戦を連敗してファイナルに行くのと、勝ってファイナルに行くのは全然違いますし、ホーム戦なので勝利をファン、スポンサーの皆さんに見せるのが使命でもあります。

今季は常々、「1球1球責任と覚悟を持ってプレーしよう」というのを伝えています。選手層も厚くなって出られない選手も多くなっているので、出られない選手の気持ちも踏まえて、出た選手は責任と覚悟を持ってやろうということを、試合前も同じことを伝えて臨みました。

ファイナルを決めた感情は?

正直、もっと嬉しいのかなと思っていました。今日篠塚が勝ってファイナルを決めたときに、嬉しいという気持ちよりは、今日も含めてどう勝つかという感情がまず出てきた。

明日も岡山さんとホーム最終戦で、勝って良いセレモニーをしてファイナルをして優勝したいという気持ちがあります。

思ったよりファイナルを決めて感極まるということはなくて、自分でも1回も行けてないことから嬉しい感情が出るのかなと思ったんですけど、それよりもその先に気持ちが向いていて、とにかく優勝したいという感情が強いです。

ファイナルに行けた要因は

3月、4月にある程度契約選手を決めて、早めに始動して、週5~6回の練習を一緒に繰り返していきました。

個人スポーツの卓球で「チーム力」というのも、個人的には美化しているようで好きではないんですが、個人個人を強くすることがチーム力に繋がるとは思っていたので、しっかり役割分担をして持ち場で強くなってくれました。

シーズン通して、2ndシーズン後期MVPの神巧也もあまり出せずに申し訳ないなという気持ちはあったんですけど、チームが勝つというシビアな世界の中で実力で勝ち抜いた選手を選出したと思っています。丹羽、上田の加入もそうですし、篠塚、曽根の伸びがチームを活気づけたというのもあります。

曽根がこんなに活躍して篠塚も今日良いプレーをしたので、我慢して使い続けることもすごい重要だなということも学びました。

若い選手の伸びしろもびっくりしましたし、若い選手に感化されて、丹羽、上田、(松平)健太、英田らが負けてられないと、最後の方に良くなっていったので、4月から時間をかけて作っていった結果じゃないかなと思っています。

選手層が厚くなり起用面で気をつけたこと

選手層が厚くなったということは、出られない選手が多くなるということでもあります。そこは自分も選手をやっていた身としては、出せないことは申し訳ないなと辛い気持ちではあったんですけど、自分が監督としてやるべきことはチームを勝たせること。

プロの世界なので、自分でその席を掴み取らないといけないということは選手にも伝えてましたし、皆いろんな感情があると思うんですけど、チームとしてファイナルに行けるということ、優勝するということがチームとしてのターゲットです。

起用方法は難しいところはありましたし、「若手をいっぱい使っている」という意見を色んな所からいただきましたが、篠塚、曽根に関してはこの1年でビックリするぐらい強くなったという事実があります。

上田や健太には「坂本さんの好きなようにやったらいいんじゃないですか?」ということも言われて、自分を熟知してる選手たちにも助けられながら、難しい部分もあったんですけど、若い選手を思い切って使って強くなっていったのは良かったと思います。

選手同士も自分とも「なぜ出られているか」「なぜ出られていないか」を話し合いながらできたのも良かったと思いますし、今回いた8人の選手は、プロの世界はよりシビアだなと感じた1年だったんじゃないかなと思います。

T.T彩たま 篠塚大登コメント

試合振り返り

2番でシングルスに起用してもらって、なかなかシングルスで勝ててなかったんですけど、坂本監督に「おまえを信用してオーダーに書いたから勝ってこい」と言われて、覚悟を持って試合に入れて、そして勝てたので良かったです。

試合前の心境

正直、あまり自信がなくて。でも、自信がないからといって弱気な気持ちで入るよりは、思い切って向かっていこうという気持ちで試合に入れました。自分が勝ったらファイナル進出というよりも、自分の試合に勝つということを思って試合に入りました。

試合後の心境

試合後は、なかなか試合で勝てていなかったので久々に勝ててホッとしました。明日出られたらこの勢いに乗って、勝ってファイナルに臨みたいと思います。

今季の成長

少しずつ声が出せるようになったり、ガッツが出せるようになったりして、1本我慢できるように気持ちの面で成長したかなと思います。

もともと声を出している選手には憧れていて、なかなか出し方がわからない感じで、まずは声を出せないなら体を動かしていこうと試合中にステップしたりして、だんだん声も出せるようになりました。

声を出すことで、応援団の皆さんと一緒に戦えているなと実感できますし、試合中1本とって声を出したらそのノリに乗っていけるかなというのはあります。

琉球アスティーダ 張一博監督コメント

試合を振り返って

試合に出た5人とも、すごいプレッシャーの中で良く戦ってくれました。

みんなチームの状況はわかってるので、昨夜のミーティングで勝つだけではなくて4-0で勝たないと後がないということでオーダーを組みました。少し緊張もあって、実力が出せない部分も出てしまいました。

前半戦がよくなかったので反省しなければならないと思います。

ファイナル進出はT.T彩たまと決まったがその結果については

木下さんとT.T彩たまさんおめでとうございます。ファイナルも良い試合を期待しています。

今日はベストメンバーですが20試合やって2試合しか(このメンバーが)揃っていない。言い訳ではないですけど。明日もこのメンバーなので楽しんで行くしかないかなと思います。コロナの関係もあるので隔離が合って仕方ないですが、来年はもう少し考えていきたいです。

選手たち1人1人もすごく頑張ってはいるんですが、あと一息のところが去年のようにスムーズにはいかなくて難しかったです。選手はすごく頑張ったので、来シーズンどうするかは考えないとダメかなと思います。

T.T彩たま 1-3 琉球アスティーダ

上田仁/松平健太 0-2 有延大夢/宇田幸矢〇
7-11/10-11

〇篠塚大登 3-0 木造勇人
11-5/11-8/11-2

丹羽孝希 0-3 戸上隼輔〇
7-11/6-11/10-11

曽根翔 0-3 吉村真晴〇
8-11/7-11/5-11

男子順位(2月26日時点)

1位 木下マイスター東京(15勝5敗 勝ち点49)
2位 T.T彩たま(9勝11敗 勝ち点33)
3位 琉球アスティーダ(8勝12敗 勝ち点29)
4位 岡山リベッツ(8勝12敗 勝ち点28)

関連記事

>>戸上隼輔本人解説 優勝に導いた早田ひなの“ある一言”とは?J SPORTSオンデマンドで独占配信

【新卓球観戦】劇場開催のTリーグの試合を観に行ってみた

【動画】愛工大名電高・篠塚大登インタビュー

【動画】全日学での戸上隼輔vs曽根翔