文:ラリーズ編集部
<ノジマTリーグ2021-2022シーズン 2月27日 アリーナ立川立飛>
最終戦での3位と4位直接対決で、プレーオフセミファイナル進出を決めたのは、新規参入一年目の九州アスティーダだった。
佐藤瞳(九州アスティーダ)が、ビクトリーマッチで木原美悠(木下アビエル神奈川)に12-10で勝利、最後の1ポイントを獲った瞬間、佐藤に満面の笑みがこぼれた。
写真:佐藤瞳(九州アスティーダ)/撮影:ラリーズ編集部
名門・ミキハウスから
今季から新規参戦のチーム、そして名門・ミキハウスからTリーグ初参加する選手も多いということで、周囲の注目は高かった。
前半戦、佐藤瞳が国際試合などで参加できない間も、橋本帆乃香をはじめ、少ないメンバーが日替わりで勝ち星を上げ、地元・九州からの声援に応えた。
写真:橋本帆乃香(九州アスティーダ)/提供:九州アスティーダ
「自分が合流できたときは、絶対に勝とうという気持ちでした」
1ゲームでチームの勝敗が分かれる、大きなプレッシャーのかかるビクトリーマッチで、今季佐藤は4戦して3勝である。
横井が決めたセミファイナル進出
最終戦第2マッチで張本美和(木下アビエル神奈川)にフルゲームデュースで勝利し、この時点でセミファイナル進出を確定させたのは、横井咲桜(九州アスティーダ)だった。
全国中学校卓球大会を一年生で制した張本と、インターハイチャンピオンの横井、今季Tリーグの対戦成績はここまで1勝1敗だった。
川面監督はこう振り返る。
「昨日の移動中の新幹線でも横井は、ずっと今までの自分の試合を見ながら振り返っていた。そういう姿勢が今日の1点に繋がったのだと思います」
写真:横井咲桜(九州アスティーダ)/撮影:ラリーズ編集部
“佐藤・橋本に頼ってばかりでいいのか”と、シーズンを通して各選手に発破をかけ続けた社長兼監督も頬を緩めた。
写真:佐藤瞳(左)と川面創監督(右)/撮影:ラリーズ編集部
橋本の目に涙
「チーム一丸となって戦ってきた。新規参戦チームとして一年目にセミファイナルに残ることができて、まずはひとつ目標をクリアした。あとは一番を目指して、挑戦者として思い切ってプレーするだけです」
その佐藤の会場インタビューを聞きながら、シーズンを通してほぼ全試合に出続けた橋本帆乃香の目にも涙が浮かんでいた。
写真:佐藤瞳・橋本帆乃香ペア(九州アスティーダ)/撮影:ラリーズ編集部
セミファイナル、全マッチ1ゲームアゲインストからのスタート
ファイナル進出を懸け、2位の日本ペイントマレッツと3位の九州アスティーダが戦うプレーオフセミファイナルは、ビクトリーマッチを除く全てのマッチで、九州が1ゲーム先行された状態からスタートする。
「普段の数倍出だしが大切になるから、最大限の準備を心がけたい」佐藤の目線は既にセミファイナルの立ち上がりに照準を合わせる。
“下剋上”の名にふさわしいルールで戦う舞台、女子プレーオフセミファイナルは、2日19時からだ。
写真:佐藤瞳(左)と喜びを分かち合う選手たち/撮影:ラリーズ編集部
◯九州アスティーダ 3-2 木下アビエル神奈川
◯佐藤瞳/橋本帆乃香 2-0 石川佳純/面手凛
11-5/11-2
◯横井咲桜 3-2 張本美和
7-11/11-10/7-11/11-2/14-12
橋本帆乃香 1-3 ◯木原美悠
7-11/6-11/11-9/6-11
面田采巳 1-3 ◯石川佳純
11-10/7-11/7-11/5-11
ビクトリーマッチ
◯佐藤瞳 1-0 木原美悠
12-10
女子順位(2月27日レギュラーシーズン終了)
1位 日本生命レッドエルフ
2位 日本ペイントマレッツ
3位 九州アスティーダ
4位 木下アビエル神奈川
5位 トップおとめピンポンズ名古屋