文:ラリーズ編集部
卓球Tリーグでは木下マイスター東京のシーズン最終戦となる2月27日、アリーナ立川立飛にて東京五輪混合ダブルス金メダル、男子団体戦銅メダルを獲得した水谷隼(木下マイスター東京)の引退セレモニーが行われた。
引退セレモニーでは、水谷の世界でのライバルプレーヤーでもあるドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)、ティモ・ボル(ドイツ)、馬龍(マロン・中国)からのVTRメッセージが放映された。
ドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)コメント
写真:ドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)/撮影:ラリーズ編集部
君が卓球を引退すると聞いて未だに信じられない。僕の人生、そして競技生活において君は常に僕の隣にいた。
君が10歳、僕が11歳の時からカデットの大会で競い合ってきた。デュッセルドルフでは同じチームで一緒にトレーニングをして、国際的な大舞台でも対戦をしてきた。
君が引退することを正直今は受け入れるのが難しいよ。まずは君の成し遂げた素晴らしいキャリアを祝福したい。オリンピック、世界選手権、アジア選手権などの世界最高レベルの大会で多くのメダルを獲得してきた。
日本では10回の優勝だったかな?記録を更新したことはとてつもないことだと思う。
私にとって君は歴代最高の日本人選手だよ。本当におめでとう。人生の大半を日本から離れた場所で活動することで多くを犠牲にしてきたと思う。
現役時代にやれなかったこともあるだろうし、今後はやりたいことを最大限に楽しんでくれることを心から祈ってるよ。
最後に君がいったことで未だにはっきりと覚えている一言がある。確か2019年のスウェーデンオープンで、「ディマ…僕は混合ダブルスのやり方を世界に証明してみせる」。そう言ってから2年後に君はオリンピックチャンピオンになった。
君は間違いなく世界に証明して見せた。いつも自信に満ち溢れていて、常に結果を出し続けた君と共に練習して、大舞台で活躍する姿を見て異なるチームでも一緒にプレーできたことは僕にとってこの上なく幸せなことだった。
今後のさらなる活躍を祈ってるよ。
ティモ・ボル(ドイツ)コメント
写真:ティモ・ボル(ドイツ)/撮影:ラリーズ編集部
私は約20年近くの付き合いなのでジュンのことを良く知っている。彼のイビキは本当にひどいことも、ボルシア・デュッセルドルフ時代にルームメイトだから知っている(笑)。でもジュンに関する悪口はこれぐらいしか思い浮かばないんだ。
ジュンが現役を引退すると知って、日本チームから1人の強力なライバルが減るとわかっていてもとても悲しく思っている。
ジュン、本当に寂しくなるよ。
あなたはとてもユニークな選手だった。過去の卓球映像を見返してもラリーの50%に君が登場しているぐらいだ。君が選手として成し遂げた実績を心から尊敬している。そして、何よりも君が人間として素晴らしかったことを尊敬している。君の今後の幸運を心から祈っているよ。
馬龍(マロン・中国)コメント
写真:馬龍(マロン・中国)/撮影:ラリーズ編集部
水谷選手、ご無沙汰しております。引退すると聞きましたが、スポーツ選手としてあなたの決意を理解して尊重いたします。
私たちは幼馴染と言ってもおかしくなく、お互いにずっと尊重しながら競ってきました。あなたもずっと自分の夢のために努力し、オリンピック金メダルも獲りました。
生涯で一番悔しいことは私を破ることができなかったことではないでしょうか?
卓球は人生のほんの一部だけ。これからも素晴らしき人生であるように祈っております。