【Tリーグ】チャンウジンが競り合いに強い理由 激戦の韓国選手対決制し金沢ポートがプレーオフ争い残る | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:チャンウジン(金沢ポート)/提供:琉球アスティーダ/T.LEAGUE/アフロ

大会報道 【Tリーグ】チャンウジンが競り合いに強い理由 激戦の韓国選手対決制し金沢ポートがプレーオフ争い残る

2025.01.13

この記事を書いた人
1979年生まれ。2020年からRallys/2024年7月から執行役員メディア事業本部長
2023年-金沢ポート取締役兼任/軽い小咄から深堀りインタビューまで、劇場体験のようなコンテンツを。
戦型:右シェーク裏裏

<卓球・ノジマTリーグ2024‐2025シーズン(7thシーズン) 日程:1月12日 場所:宜野湾市立体育館 >

12日、現在5位の金沢ポートと首位の琉球アスティーダが対戦、韓国選手同士の対決を制したチャンウジン(金沢ポート)の活躍などで、マッチカウント3-1で金沢ポートが勝利した。


写真:チャンウジン(金沢ポート)/提供:琉球アスティーダ/T.LEAGUE/アフロ

マッチポイント握られるも大逆転

ダブルスを琉球、第2マッチを吉田雅己(金沢ポート)が取って迎えた第3マッチは、昨季まで金沢ポートに在籍していたチョスンミン(琉球アスティーダ)と、チャンウジンとの対戦。国際大会の実績から考えると、韓国代表エースのチャンウジンが有利かと思われたが、約3週間前の韓国選手権では同カードでチョスンミンが勝利している。

試合は、前日の試合からダブルスも含めて3連勝中と好調のチョスンミンが、先手を取りながらミスの少ない安定したプレーで2ゲームを連取する。


写真:チョスンミン(琉球アスティーダ)/提供:琉球アスティーダ/T.LEAGUE/アフロ

第3ゲームも9-10とチョスンミンがマッチポイントを握るが、そこからチャンウジンが冷静に2本連取し、窮地を脱する。

その勢いで第4ゲームを取ったチャンウジンは最終第5ゲーム目も9-9ともつれる。
サービス権を持ったチャンは、1本目にバックへロングサービスを出して回り込み強打、10-9とマッチポイントを奪う。最後は、ショートサーブからラリーに持ち込むと相手のミスを誘い、ゲームカウント3-2で大逆転勝ちを収めた。


写真:チャンウジンと喜び合う金沢ポートベンチ/提供:琉球アスティーダ/T.LEAGUE/アフロ

チャンウジン「怖いけどトライする」

これで、チャンウジンのTリーグ戦績は4勝1敗。出場マッチ数がまだ少なく、Tリーグ公式サイトのマッチ勝率スタッツに記載はないが、勝率は8割、第5ゲームに限っては勝率10割である。

なぜ、競り合いに強いのだろうか。試合後、チャンウジンに聞いた。

――チョスンミン選手との激戦の勝因は。

3週間前の韓国選手権ではチョスンミン選手に0-3で負けていたので、実は試合前はナーバスでした。

2ゲーム目まではチキータ封じのために色々なサーブを散らして出しましたが、全てに対応されました。ベンチで監督から“いったん落ち着いて、1ゲームずつ”、吉田選手からは“縦回転のサーブでいいんじゃないか?”とアドバイスを受け、サービスを変更したのが大きかったです。

そこからは自分の得意な展開に持っていくことができました。

最終5ゲーム目は、みんなから“信じているから好きにやってきて”と言われ、自分もエースとして頑張って勝たないと、と振り切りました。

――終盤競った場面でも落ち着いているように見えます。なぜ競り合いに強いのでしょうか。

いや、自分も緊張してますよ(笑)。特に若い頃は、どうしても安全に、セーフティにいってしまい、それでたくさん負けました。

だから試合のたびに、競り合いのたびにチャレンジしてきて、いまの自分があります。

いきなり競った場面で仕掛けられるようにはなりません。怖いですが、でもトライしてみる。そのトライを重ねた数だけ、競り合いで行けるようになるはずです。

全日本期間を挟み2月8日に再開

金沢ポートは、今季8勝目を挙げて勝ち点3を獲得、総勝ち点数を28まで伸ばした。この結果、順位は5位のままだがプレーオフ進出にまだ望みを繋ぐ位置に留まった。

全日本卓球選手権大会のシングルスが1/21~1/26、ダブルスが1/30~2/2に開催されるため、Tリーグは2月8日からいよいよ最終盤のプレーオフ出場を懸けた争いに突入する。

チーム順位表(男子)※2025年1月13日時点

1位 琉球アスティーダ    (勝点)41(マッチ数)19(勝利数)11
2位 T.T彩たま        (勝点)38(マッチ数)18(勝利数)11
3位 岡山リベッツ     (勝点)35(マッチ数)18(勝利数)11
4位 木下マイスター東京  (勝点)30 (マッチ数)18(勝利数)9
5位 金沢ポート       (勝点)28(マッチ数)19(勝利数)8
6位 静岡ジェード      (勝点)17 (マッチ数)18(勝利数)5

ノジマTリーグ2024-2025・試合結果

〇金沢ポート 3-1 琉球アスティーダ

髙見真己/田中佑汰 0-2 チョスンミン/鈴木颯〇
8-11/5-11

〇𠮷田雅己 3-1 岩井田駿斗
6-11/11-7/11-7/11-4

〇チャンウジン 3-2 チョスンミン
10-11/4-11/11-10/11-3/11-9

〇田中佑汰 3-0 岡野俊介
11-5/11-8/11-8