73歳で初の世界選手権出場 フィジーの"ペン粒カットおじいちゃん"が抱く夢<世界卓球2026> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:チー・ワン(フィジー)/撮影:ラリーズ編集部

大会報道 73歳で初の世界選手権出場 フィジーの“ペン粒カットおじいちゃん”が抱く夢<世界卓球2026>

2026.05.02

この記事を書いた人
インタビューから報道記事、選手・用具紹介記事まで幅広く担当。2019年の全日本で見た出澤杏佳選手のプレーに衝撃を受けて以降、粒高バックハンドドライブの習得に心血を注いでいる。
戦型:右シェーク裏粒

<2026 ITTF世界卓球選手権ファイナルズ ロンドン大会(団体戦) 日程:4月28日~5月10日 場所:ロンドン(イギリス)>

28日より、ITTF世界卓球選手権ファイナルズ ロンドン大会が幕を開け、グループリーグの試合が行われている。今大会はリーグ戦総当たり形式のグループリーグ、シード決定戦を経て、トーナメント形式のノックアウトステージで王座を決める。

30日には男子グループ13でカナダとフィジーが対戦。フィジーの3番手には73歳、チー・ワン(フィジー)が登場。カナダのエドワード・リー(カナダ)と対戦し、ストレートで敗北するも、初めての世界大会でしっかりと活躍を見せた。

試合後、チー・ワンに話を聞いた。

チー・ワン(フィジー) コメント

── 試合を終えての感想を聞かせてください。


写真:チー・ワン(フィジー)/撮影:ラリーズ編集部

チー・ワン:とても嬉しいです。なぜなら、初めての世界選手権出場だからです。この年齢でフィジー代表としてまだプレイできることは本当に嬉しいです。ですから、ハッピーです。

20年前の2006年、メルボルンで開催されたコモンウェルスゲームズでのカナダチームとの対戦を思い出します。20年前は1試合勝てたのですが、最後の試合では負けてしまいました。それで私は3位でした。

── 使っているラバーは表ソフトですか?

チー・ワン:私は粒高ラバーを使用しているのですが、これを使うのは今回が初めてなんです。


写真:チー・ワン(フィジー)/撮影:ラリーズ編集部

実は昨日、ちょっとしたアクシデントがありまして。私が持っていた2本のラケットが、ラケット検査を通らなかったんです。ラケットのことはわかっているつもりだったんですが、少し動揺しました。それで、友人からラケットを借りたのですが、普段使っているラバーとスポンジが違って大きな差がありました。だから、とても心配でした。

今日は勝てるチャンスがあると思っていて、私のチームのコーチが調整してくれましたが、やはり使い慣れたラケットではないため、上手くコントロールができませんでした。

── 普段はどのラバーを使っているんですか?

チー・ワン:大維(DAWEI)の「388C-1」です。いつもフォア面にはこのラバーを使っています。私にはそれほど重要なことではありません。

試合の大半はカットと攻撃を使用しているのですが、残念ながら昨日はラケットがありませんでした。今日、フルタイムで使える新しいラケットを手に入れ、それを使って試合を楽しむことができました。

── 普段はどこで練習しているのですか? クラブチームに所属しているのですか?

チー・ワン:ええ、もちろんです。私はニュージーランドの南島、ダニーデン(Dunedin)に住んでいます。ここからはとても遠いです。

── 最後に今後の目標を聞かせてください。

今後のことですが、妻と一緒に、もっと卓球をプレイするつもりです。そして、ベテランの部にも挑戦するかもしれません。それでもまだ、2028年のロサンゼルスオリンピックへの夢を抱いています。なぜなら、2年前のパリ五輪予選で私はフィジー代表として通過したからです。

フィジー予選で優勝して、ニューカレドニアで開催されたオセアニア選手権にも出場しました。会場の審判みんなに「71歳でオリンピックに行くのか!」と言われました。ですが、その4日後にITTF(国際卓球連盟)が新しいルールを作ったんです。「オリンピックに出るには世界ランキングが必要だ」と。

そのとき私は、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で4年間国際大会に出ていませんでした。そのため、世界ランキングを持っておらず、五輪予選を通過したのは私だけでしたが、オリンピックには行けなかったんです。そして、代わりに私のチームのもう一人の若い選手がパリオリンピックに出場しました。

しかし今年、私はその選手と2回試合して2回とも勝ったんです。だからまだ私にはチャンスがあります。練習を続けて、チャンスを残しておきたいと思っています。

世界選手権2026ロンドン

男子グループ16最終結果

1位:カナダ(3勝0敗)
2位:ベルギー(2勝1敗)
3位:カメルーン(1勝2敗)
4位:フィジー(0勝3敗)