写真:アレクシス・ルブラン(フランス)/撮影:ラリーズ編集部
大会報道 A・ルブラン「金字塔を打ち立てるには絶好のコンディション」F・ルブラン「今はボーナスタイム」準決勝で中国との大一番に臨む<世界卓球2026>
2026.05.09
文:ラリーズ編集部
<2026 ITTF世界卓球選手権ファイナルズ ロンドン大会(団体戦) 日程:4月28日~5月10日 場所:ロンドン(イギリス)>
8日、ITTF世界卓球選手権ファイナルズ ロンドン大会は11日目を迎え、ノックアウトステージ準々決勝でフランスとブラジルが対戦。
第1試合で17歳のフラビアン・コトン(フランス)がブラジルの至宝、ウーゴ・カルデラノ(ブラジル)にゲームカウント3-0で劇的な勝利を飾る。その勢いに乗り、フェリックス・ルブラン(フランス)、アレクシス・ルブラン(フランス)が連続で勝利して、フランスの準々決勝進出が決まった。
試合後、男子フランス代表選手に話を聞いた。
男子フランス代表選手 コメント
アレクシス・ルブラン
── 今大会のここまでのフランスチームの調子はどうですか?
アレクシス・ルブラン:良い大会になっています。チーム全員、非常に調子が良いので、まずは準々決勝を勝てて本当に嬉しいです。この先が厳しいことは分かっていますから、(メダルを獲れたことは)まずは最高の結果です。
明日の中国戦に向けて準備はできています。今の私たちには失うものは何もないですし、彼らに挑むだけです。中国を倒すという金字塔を打ち立てるには、絶好のコンディションだと思っています。
── 自分の試合についてはどうですか?
アレクシス・ルブラン:とても満足しています。第1ゲームは、10-6でリードしていながら逆転されるという最悪の展開でした。時々翻弄されてしまう場面もありましたが、その後うまく立て直して、他のゲームは比較的楽に取ることができました。
シングルスでは、1ゲームで流れがガラッと変わることはよくあります。なので、第1ゲームでもう少しストレスを減らせれば良かったのですが、こういうこともあります。自分の試合内容にはとても満足していますし、今日やるべきことができたと思います。
── 明日の相手は中国ですが、改めて彼らに勝つことがどれほどの「快挙」なのか教えてください。
アレクシス・ルブラン:彼らはどれくらい負けていないんでしょうか? 確か2001年以来、団体戦では負けていないはずです。それだけで、どれほどの壁か想像がつくでしょう。
私たちにとって、中国はスポーツ史上最も支配的なチームです。個人戦で彼らのトップ選手に勝つだけでも容易ではありません。それが団体戦で3勝をもぎ取るとなれば、さらに過酷です。ですが、今年の私たちには「小さなチャンス」があると思っていますし、それを信じたいです。勝つつもりで挑みます。
── 「今年こそは」という感覚がありますか?
アレクシス・ルブラン:今年がその年(集大成)だとは思いません。時間が経てば経つほど、私たちに有利に働くと考えているからです。私は今日のメンバーのなかで最年長ですが、それでもまだ若いですから。まだ時間はあります。ただ、今年がその「最初のチャンス」だとは感じています。
過去の五輪や釜山大会(2024年世界選手権)でも、奇跡が起きる可能性はゼロではありませんでしたが、実質的なチャンスはあまりありませんでした。でも今は、自分たちが素晴らしいプレーをすれば、彼らと対等に渡り合える武器を持っていると確信しています。明日はすべてを出し切ります。
── 最後にもう一つ。2年前、馬龍(マロン・中国)はまだ中国代表にいました。明日は、彼が許昕(シュシン・中国)やスタッフと一緒に試合を観戦します。そうしたレジェンドたちの前でプレーすることに、何か感じるものはありますか?
アレクシス・ルブラン:彼が代表にいないほうが、私たちにとっては都合がいいですよ(笑)。
以前、彼とは対戦したことがあります。今回はチームをサポートするために全員が集まっているようですね。中国にとって世界選手権の団体戦がいかに重要かは知っています。特別な感情があるかと言われれば「いいえ」ですが、あのようなトッププレーヤーたちが観ているのはクールなことです。
でも、彼らが中国を応援するのは分かっていますし、それで私のプレーが変わることはありません。
フェリックス・ルブラン
── 準決勝進出とメダル獲得について、感想を聞かせてください。
フェリックス・ルブラン:とても嬉しいです。素晴らしい試合ができました。ブラジルのようなチームを相手に、フラビアンが最高のスタートを切ってくれたので、その後の私やアレクシスはプレッシャーをあまり感じずにプレーできました。
彼のためにも、チームのためにも嬉しいですし、2024年に続いてまたメダルを持ち帰れることを誇りに思います。
── 試合は完勝に近いプレーでしたね。
フェリックス・ルブラン:はい、圧倒できました。自分よりも格下の選手と対戦するときは、サーブとレシーブの精度を活かして、相手に何もさせずに楽に勝つということが最近は習慣化できています。自分のペースを保てているのは良いことです。
コンディションはとても良いですし、それが台の上でのプレーにも表れているといいなと思います。
── 明日は中国との準決勝です。アレクシスも先ほど「快挙(金字塔)になるだろう」と言っていました。
フェリックス・ルブラン:ええ、間違いなく快挙になるでしょう。グループリーグと決勝トーナメントでは全く別物です。
彼ら(中国)は徐々に調子を上げてきていると思います。でも、私は明日プレーするのがすごく楽しみです。私たちはこういう試合のために練習していますから。全力を尽くします。卓球選手として、中国と対等に戦い、勝つことは一つの夢です。私個人も、そしてチーム全員も、それを成し遂げるためにすべてを出し切ります。どうなるか楽しみです。
── 王楚欽(ワンチューチン・中国)選手とは何度も対戦し、彼を追い詰める場面が増えています。ストレートで負けることもなくなりました。もし明日対戦することになったら、どのような心境で臨みますか?
フェリックス・ルブラン:毎回、勝てると信じています。もちろん現時点では彼のほうが格上ですが、常に強いほうが勝つとは限りません。自分にチャンスはあると信じています。
ワールドカップでは本当にあと一歩でした。WTTチャンピオンズでの(ゲームカウント)3-4の試合のときが最も彼を近くに感じました。明日の試合へのヒントも得られています。
もちろん一戦一戦状況は違いますが、彼は中国のナンバーワンです。もし彼から1勝をもぎ取ることができれば、チームの勝機はグッと上がります。もちろん簡単ではありません。彼は世界最高のプレーヤーであり、ほとんど負けない選手ですから。
── 一方で、林詩棟(リンシドン・中国)選手には最近負けていませんよね。それについては?
フェリックス・ルブラン:ええ、確かに調子が良いです。彼のプレースタイルは好きですし、相性が良いと感じています。明日対戦するかは分かりませんが、直近4回の対戦を含めてこれまで負けたことがないので、心理的なアドバンテージはあるかもしれません。
彼のプレースタイルは私に合っています。もちろん彼は非常に強いですし、3ゲーム先取の試合(5ゲームマッチ)は展開が早いですが、彼とやる時はいつも自信を持ってプレーできています。
── 全員がベストの状態でなければなりませんね。
フェリックス・ルブラン:もちろんです。全員が最高レベルのプレーをする必要があります。でも、今の私たちはそれができていると思います。だからこそ、私は心の底から勝利を信じています。
── グループリーグで中国が少し揺らいでいるのを見て、今年こそは彼らを倒せる年だと思いますか?
フェリックス・ルブラン:アレクシスと同意見です。私たちは非常に良いチームですし、全員が成長し続けています。今年チャンスがあるのは確かですが、2年後にはもっと、4年後にはさらに大きなチャンスが来ると信じています。
釜山大会以来、五輪や昨年の世界選手権(個人戦)、ワールドカップでも、私たちは中国との差を縮め続けてきました。対戦を重ねるごとに、対等に戦える可能性は高まっています。今の状況は、私たちにとって「ボーナスタイム」のようなワクワクする挑戦です。
フラビアン・コトン
── フランスチームを勢いづかせた、(ブラジル代表の)カルデラノとの素晴らしい試合でしたね。
フラビアン・コトン:ええ、最高の試合でした。カルデラノ選手がトッププレーヤーであることは分かっています。彼は世界ランク5位で、昨年はワールドカップでも優勝していますから。彼と対戦できて、そして勝てて本当に嬉しいです。
しかもチームの第1試合目でした。結果はもちろんですが、後ろに控える仲間たちのために良い流れを作りたいと強く思っていました。結果もついてきましたし、その役割を果たせたと思います。
── 見事な内容でした。
フラビアン・コトン:(ゲームカウント)3-0のストレートでしたが、接戦もありました。第3ゲームは4点差をつけられた場面もありましたが、食らいついて勝つことができました。ストレートで勝てたのは、本当に素晴らしいことです。
── (今大会を通して)非常にうまく調整できているようですね。
フラビアン・コトン:今のところ、コンディションは非常に良いです。これが最後まで続くことを願っています。
── 明日の準決勝、中国戦でも果たすべき役割がありそうですね。
フラビアン・コトン:どうなるか見てみましょう。今のところ良いトーナメントを戦えています。
今夜は少しこの余韻を楽しんで、すぐに明日の準決勝に意識を切り替えます。最高のコンディションで準備をして、ビッグマッチに挑みたいと思います。
── これでチーム全員のメダルが確定しました。コトン選手にとっては、世界選手権の団体戦で初めてのメダルになりますね。これはどのような意味を持ちますか?
フラビアン・コトン:言うまでもなく、世界選手権でのメダル獲得は特別な出来事です。フランスの歴史においても、まだ3回目のことだと思います。ですから、決して軽んじてはいけない成果です。
もちろんもっと先へ行きたいという意欲はありますが、今準決勝にいて、すでにメダルを手にしているという事実は素晴らしいことです。
── (メダルが確定して)少し気が緩んでしまう心配はありませんか? あるいは、相手が中国ということで、むしろ気合十分で挑めるのでしょうか?
フラビアン・コトン:ほんの少しの安堵感はあるかもしれませんが、準決勝はすぐにやってきます。明日の夜です。非常にタフな試合になるでしょうから、しっかり準備をしなければなりません。
── 壁は非常に高いですよね?
フラビアン・コトン:ええ、間違いなく壁は非常に高いです。中国は過去の大会の多くで優勝しています。
ですが、私たちもこの大会の初めから、非常に強固なチームであることを示してきました。ですから、良いパフォーマンスを見せられるようトライします。
男子ノックアウトステージ準々決勝
〇フランス 3-0 ブラジル
〇フラビアン・コトン 3–0 ウーゴ・カルデラノ
〇フェリックス・ルブラン 3–0 ギリェルメ・テオドロ
〇アレクシス・ルブラン 3–1 レオナルド・イイヅカ
フェリックス・ルブラン – ウーゴ・カルデラノ
フラビアン・コトン – ギリェルメ・テオドロ








