日本女子、ハンガリーに圧勝。各ゲームを分析【世界卓球2018】 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

大会報道 日本女子、ハンガリーに圧勝。各ゲームを分析【世界卓球2018】

2018.05.01

文:ラリーズ編集部

<世界卓球選手権(団体)2018年4月29日〜5月6日・ハルムスタッド>

世界卓球2018 日本女子 予選第3戦の結果

日本時間30日20時、世界卓球の女子日本代表の予選第3戦が行われた。

石川佳純(全農・2018年4月度世界ランク3位)、平野美宇(日本生命・同6位)、伊藤美誠(スターツSC・同7位)で、初戦同様、世界ランク上位3人が起用された。

第1試合は伊藤。隣のコートで地元・スウェーデン男子代表の試合が行われており、ホームの大声援が響く中の試合となった。集中力が保ちにくい環境の中、フォアハンドでのストレートへの攻撃や“みまパンチ”(フォアでのカウンター強打)など、伊藤らしい型にはまらないプレーで相手の展開に持ち込ませなかった。

第3ゲームは驚異のサーブからの得点率100%で圧倒し、ストレートで勝利。

第2試合はキャプテン、石川。以前はバックハンドはゆっくりとしたループドライブが中心だったが、回転・スピードがあるパワードライブを振れるように強化し、その成果を序盤から発揮した。ストレートをうまく使い相手を翻弄させ、わずか1点しか相手に与えず、1ゲームを先取。

2ゲーム目は相手バックを狙っていたところ、相手も対応し、徐々に鋭いバックハンドのカウンターが炸裂する。ここで石川はコース配分を変更、緩急をつけたボールで相手フォアサイドを狙い、流れを取り戻し、たまらず相手はタイムアウト。
その後もスピードのあるボールを減らし、相手に打たせてミスを誘う戦術で2ゲーム目を奪取した。

3ゲーム目も台からやや下がった状態で、しっかり自分のタイミングまで待ってからパワーのあるショットで対応し、ストレートで快勝した。キャプテンの貫禄を見せつけた。

第3試合はベルギーとの初戦で圧勝した平野。
序盤から伸びるロングサーブで先手を取ると、レシーブでチキータをし、バックハンドを放つ展開で大幅リード。
しかし、2ゲーム目は相手も平野の球威に対応し始め、9-9と並んだ。平野はその場面で逆チキータ(*右利きの選手である場合 ボールの横側を擦り、相手から逃げるような横回転をかけるレシーブ技)を繰り出し、流れを掴んだ。

やや攻めを緩めた第3ゲームは平野の卓球の独壇場だった。
宮崎元日本女子代表監督が「カミソリバックハンド」と名付けた威力抜群なバックハンドが冴え渡り、最後は試合序盤から効いていた伸びるロングサーブでサービスエースでストレート連勝記録を伸ばした。

ふたを開けてみれば3試合ともにストレート勝ちを収めた女子第3戦、このペースを維持できるか。

世界卓球2018女子グループB第3戦:日本 3-0 ハンガリー

伊藤 3-0 ペルゲル
11-7/11-5/11-5

石川 3-0 フェヘール
11-1/11-7/11-4

平野 3-0 アンブルシュ
11-1/12-10/11-6

写真:千葉格/アフロ