明豊高時代は控えも「埋もれても腐らずに」大学最後に掴んだ初の全日本 國學院大・猪俣/安藤ペア<全日本卓球2024> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:猪俣礼智/安藤壱紗(國學院大)/撮影:ラリーズ編集部

大会報道 明豊高時代は控えも「埋もれても腐らずに」大学最後に掴んだ初の全日本 國學院大・猪俣/安藤ペア<全日本卓球2024>

2024.01.25

この記事を書いた人
Rallys編集長。学生卓球を愛し、主にYouTubeでの企画を担当。京都大学卓球部OB。戦型:右シェーク裏裏

<天皇杯・皇后杯 2024年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部) 日程:2024年1月22~28日 場所:東京体育館(東京)>

25日、2024年全日本卓球選手権大会の4日目を迎え、男子ダブルス2回戦が行われた。

大分県予選を通過した明豊高校出身の猪俣礼智/安藤壱紗(國學院大)は、実業団の強豪シチズン時計の三部航平/浅津碧利に挑むもゲームカウント1-3で敗れた。


写真:猪俣礼智/安藤壱紗(國學院大)/撮影:ラリーズ編集部

4年生の猪俣、3年生の安藤ともに、明豊高校時代は層の厚さに阻まれ、レギュラーにはなれず、國學院大に進学と同じ境遇。2人とも今大会が初めての全日本選手権出場となった。

猪俣は今大会が引退試合となったとのことで、今の心境を伺った。


写真:猪俣礼智/安藤壱紗(國學院大)/撮影:ラリーズ編集部

男子ダブルス2回戦

猪俣礼智/安藤壱紗(國學院大) 1-3 三部航平/浅津碧利(シチズン時計)
5-11/5-11/11-7/6-11

猪俣礼智/安藤壱紗(國學院大)コメント


写真:猪俣礼智/安藤壱紗(國學院大)/撮影:ラリーズ編集部

2人のペア結成のきっかけは?

猪俣:明豊高校時代は組んでませんでした。

自分が大学2年、安藤が入学してきた1年のとき、自分が指名して組みました。「僕たちで全日本通るんだ」と思って組んで、最後の最後でようやく通りました。

明豊時代は僕が高校3年生のとき、僕が8,9番手、安藤が11番手くらいのCチームでした。

安藤:球拾いとずっと応援でした(笑)

猪俣:でも「負けたくない」っていう気持ちはずっとあって、ここまで続けられたのかなと思います。


写真:猪俣礼智/安藤壱紗(國學院大)/撮影:ラリーズ編集部

全日本に通れた要因は?

猪俣:個人的なことなのですが、3年の冬に小学生の頃に教えていただいていたクラブチームのコーチが亡くなってしまいました。

それまでは大学では楽しく卓球できればいいなと思ってやってたんですけど、クラブチームへの恩返しというところを思うようになり、最後の1年、頑張りたいなと思い気持ちを入れました。

その結果、最後の全日学も通れましたし、最後の全日本も安藤と組んで通れました。

安藤:猪俣さんが先輩なので、自分は迷惑かけないようにいつも助けてもらって全日本も出られました。

猪俣:いや、でも試合中は安藤が引っ張ってくれます(笑)

「猪俣さん、次チキータして!」「え、今!?」みたいな感じで、指令を聞くしかないです(笑)

安藤:いや、自分は精一杯ついていってるだけです。


写真:猪俣礼智/安藤壱紗(國學院大)/撮影:ラリーズ編集部

大分県予選は母校の明豊高校もいてレベルが高いが

猪俣:インターハイで木塚陽斗/岡田空が2位になって、推薦枠をとってくれました。もちろんめっちゃ応援してました(笑)

1枠というところで厳しい戦いでしたが、乗り越えて通れました。

通った瞬間は?

猪俣:安藤はいつも練習場では、勝った瞬間「うぇ~い」みたいに楽しんでるんですけど、さすがに全日本予選通った時は何も言えずじっくり噛みしめてました(笑)。

逆に自分は、予選から1試合1試合が引退試合だと思ってたので、喜びが大きかったです。


写真:猪俣礼智/安藤壱紗(國學院大)/撮影:ラリーズ編集部

猪俣選手の引退試合となったシチズン時計ペアとの試合は?

猪俣:相手は格上でしたが、名前負けして終わるのだけが嫌でした。やってみないとわからないと思ってやりましたが、序盤受け身になってしまったのがもったいなかったです。

0-2負けからはあとがなくなって思い切って良いプレーもできて、1ゲームとれたので、ちょっと悔しかったかなと。

安藤:自分ももっとやれたなと思いました。

猪俣さんも自分も全日本が初めてで、緊張するかなとか会場に飲まれるかなと思ったりしたんですけど、意外とそうでもなく自分たちらしくできました。

でも自分たちらしくできたからこそもっとやれたかなと思って、悔しいです。


写真:猪俣礼智/安藤壱紗(國學院大)/撮影:ラリーズ編集部

高校時代レギュラー外でも全日本に出られた猪俣選手だからこそ伝えたいこと

猪俣:高校時代は、同期に専修大学の渡辺、日本体育大の芦澤、後輩は愛知工業大の中村、明治大の平賀、その下も筑波大・田原、専修大・門脇…と層が厚くて埋もれてたんですけど、腐らずに大学で絶対レギュラーとろうと思って頑張ってました。

卓球で強くなるのは、試合に出るだけじゃないと思ってます。

ベンチ外だったとしても、今自分より強い人たちのプレーを見て学ぶことも大事だし、全国大会の雰囲気を感じることが大事だと思っています。

その一瞬は悔しいと思うんですけど、その大会でしか学べないことは、観客席にいてもベンチで見てるだけでも大切な時間なのでそれを糧にしてやってほしいですね。

現役生活を終えてみての感想は?

猪俣:最後の年はやりきって、リーグ戦だけが自分のせいで2部2位だったんですけどそこは後輩たちに託したんで、個人戦は全日本で終えられてよかったです。

あと1年ありますが安藤選手の今後の目標は?

安藤:國學院大は今2部で1部校の壁もあると思うんですけど、一泡吹かせたいと思っています。

高校時代、自分はインターハイとか1回も出たことなくて、関東1部校の人は「なんだあいつ?どこの高校?」と思ってると思うんで、あと1年しかないですけど一泡吹かせたいなと。

あともう1回全日本に戻ってこれるように頑張りたいと思います。


写真:猪俣礼智/安藤壱紗(國學院大)/撮影:ラリーズ編集部

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