3月26日、国公立大学卓球連盟卓球研修会で実施された講習会にて、Rallysアンバサダーの高田直騎(日製日立/希望が丘高→早稲田大出身)、酒井詩音(パルティウム/四天王寺高→愛知工業大出身)の2名と、Rallysで営業担当を務める佐藤卓央(Infinity/富田高→駒澤大出身)の計3名が講師を務めた。
今回で46回目を迎える卓球研修会は、北は北海道・東北地区から、南は九州地区までの国公立大学の1,2年生35名ほどが参加しており、講習会は研修会内の実技指導の時間に行われた。
Rallysでは国公立大学卓球連盟卓球研修会の実技指導に、2023年からRallysアンバサダーを講師として派遣しており、今年が3回目となった。
名門校出身選手が国公立大学の学生を指導
写真:指導を行う佐藤卓央(Infinity)/撮影:ラリーズ編集部
今回講師として参加した3名は、実業団・日製日立のエースとして2025年全日本卓球選手権単複出場の高田、2025年東京選手権女子サーティ3位の酒井、2024年全日本クラブ選手権3位の佐藤とまだまだ第一線でプレーしている選手たちだ。
写真:指導を行う酒井詩音(パルティウム)/撮影:ラリーズ編集部
また現在、高田はジュニアの外部指導、酒井はフリーランスコーチ、佐藤は卓球場の店長と指導の経験も豊富。学生時代は強豪校で腕を磨いていたこともあり、実力、経験、知識ともに申し分ない講師陣となった。
写真:指導を行う高田直騎(日製日立)/撮影:ラリーズ編集部
伸びしろ十分の参加者たちは貪欲に質問
国公立大学の選手たちは、卓球好きで真面目に取り組む選手が多い中で、これまで指導を受けてこなかったり、卓球の基礎的な考え方を知らなかったりと伸びしろがたくさんある。
筆者である山下も自己流のまま迷走して大学卓球を終えた一人。その経験からも、良質な指導を少しでも長い時間受けて各々の糧にしてほしく、昨年までの実技指導では講師2名の派遣だったところ、今回は3名に増員した。
写真:合宿に参加している国公立大学の選手たち/撮影:ラリーズ編集部
国公立大学の選手たちは6グループに分かれて、13時から16時半まで1グループ30分ずつで講師の指導を受けていった。
参加者が質問や課題を投げかけ、講師陣は実演や座学を通して、これまでの卓球人生で培われた技術、戦術を惜しみなく伝授。参加者の選手たちは他のグループの質問の回答にもメモをとったり、動画を回したりと、少しでも吸収して上手くなろうという貪欲な姿勢が見て取れた。
写真:指導を行う佐藤卓央(Infinity)/撮影:ラリーズ編集部
休憩時間も設けられていたが、そこでも参加者からの質問が殺到し、講師陣は休む間もなく4時間ぶっ通しで指導を行った。
「これまで知らなかったことを知ることができた」「丁寧に教えてもらえて、技術の幅が広がりそう」など参加者も満足度が高く、有意義な講習となったようだ。
写真:講師の言葉に耳を傾ける参加者たち/撮影:ラリーズ編集部
今後も国公立大学の卓球の強化や盛り上げのため、Rallysとしても様々な取り組みを続けていく予定だ。
講師陣コメント
高田直騎
写真:指導を行う高田直騎(日製日立)/撮影:ラリーズ編集部
今日教えた内容はあくまで講師陣が今までやってきた中で学んだことを、皆さんのヒントになればと思い指導していました。
でもそれが全部が全部正解だとは思っていません。
皆さんの中で「これは使える」「これは使えない」というインプット、アウトプットはそれぞれやってもらって、その中で使えるものはどんどん試合で試してください。
実際に使えるようになるかは試合の中でしか判断できないと思うので、やってみてもらって、ぜひ皆さんの技術力、戦術力のアップに繋げてもらえればと思います。ありがとうございました。
酒井詩音
写真:指導を行う酒井詩音(パルティウム)/撮影:ラリーズ編集部
皆さんの質問や課題がすごく明確で、教える側としても教えやすく、また、すぐに実戦に活かせそうなことばかりでしたので、実際に取り組んでほしいです。
私は大学になってから練習時間がグッと減って、強く意識し直したことがあります。
「何のためにこの練習をしているのか」「どのシーンでどういう技術を使いたいのか、そのためにどういう練習をしたらいいのか」ということを具体的に考えるようになりました。
皆さんも強豪校と比べると練習時間はどうしても短いと思います。
短い練習時間の中でどうしたら良い結果を残せるかを意識して、「何のためにこの練習をしているのか、どうなりたいのか」を日々日々考えることで、少しずつ目標に近づいて行けるのかなと思います。
今日の練習が参考になれば嬉しいです。ありがとうございました。
佐藤卓央
写真:指導を行う佐藤卓央(Infinity)/撮影:ラリーズ編集部
自分の目指したい技術やプレースタイルは必ずあると思います。例えばトップ選手のプレーを見ていて、こういう球を打ちたい、こういうスイングをしたいなどいろいろあると思います。
理想を持つことは大事で理想を目指して練習をするのですが、「理想通りいかないときにどうするか」も考えて皆さん練習をしてほしいです。そうすれば結果につながると思います。
どうしても「強くカウンターしたい」「レシーブを低くしたい」と理想があると思います。
ただ、「このレシーブは低くできないけど、そのあとラリーでとれるように準備しておこう」とか「一撃で決められないけどコースを突いて次の球を狙おう」とか、理想ができるできないだけで終わらず、理想通りいかなかったときのことも考えて技術の習得に励んでもらえればと思います。ありがとうございました。