「インターハイは遠い存在だった」52年ぶり出場の弘前実業が全国2勝でベスト16入り<卓球・インターハイ2026> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:小林流碧/沼村陸冬(弘前実業・青森)/撮影:ラリーズ編集部

大会報道 「インターハイは遠い存在だった」52年ぶり出場の弘前実業が全国2勝でベスト16入り<卓球・インターハイ2026>

2026.08.16

文:ラリーズ編集部

<第95回全国高等学校卓球選手権大会 日時:8月13日~17日 場所:大阪府・Asueアリーナ大阪(大阪市中央体育館)>

14日、第95回全国高等学校卓球選手権大会(以下、インターハイ2026)は大会2日目を迎え、男子学校対抗3回戦が行われた。

青森県予選を制し、52年ぶりに学校対抗へ出場した弘前実業は、1回戦でエナジックスポーツ、2回戦で湘南工大付にそれぞれ3-0で勝利。当初の目標だった「全国で1勝」を上回る2勝を挙げ、ベスト16入りを果たした。

3回戦では強豪・遊学館と対戦。2番シングルスで小林流碧が第1ゲームを奪ったものの、マッチカウント0-3で敗れ、52年ぶりとなった学校対抗の挑戦を終えた。

試合後、小林流碧(3年)、沼村陸冬(3年)と小中喜貴監督が取材に応じ、全国で得た手応えや、県立高校として全国に挑んだ道のりを語った。

小林流碧/沼村陸冬(弘前実業・青森)コメント


写真:小林流碧/沼村陸冬(弘前実業・青森)/撮影:ラリーズ編集部

――今の試合を振り返ってください。

小林:相手のレシーブがとても厳しく、これまで効いていたサービスもすべて返されました。サービスから3球目までの展開をうまくつくることができませんでした。

第1ゲームは相手がまだ自分のサービスに慣れておらず、サービスが効きました。ただ、第2ゲーム以降は相手が強気で打ってきて、それに対応できませんでした。

沼村:これまで練習してきたことや、自分の持ち味である技術を思うように出せませんでした。うまく試合を運ぶことはできませんでしたが、通用した技術もあり、かなり手応えを感じた試合でした。

――青森県予選で優勝したときのことを振り返ってください。青森県には東奥学園や八戸工業など強豪も多いと思いますが、どのようにして勝ち上がってきたのでしょうか?

小林:去年の新人戦と春季大会でも優勝していたので、自信はありました。県予選では決勝前に団体メンバー全員で円陣を組み、気持ちを高めることができました。僕は1番で出場しましたが、良い入りができ、2番と3番につなげられたと思います。

沼村:去年の新人戦と今年の春季大会でも優勝して自信はありましたが、高校総体では52年間優勝できていませんでした。チーム全員で気持ちを高めながら、もう一度、自分たちは挑戦者だと認識して臨むことができました。


写真:小林流碧/沼村陸冬(弘前実業・青森)/撮影:ラリーズ編集部

――インターハイに向けて、チームで掲げていた目標は何かありましたか?

沼村:最初は学校対抗で1勝することを目標にしていました。組み合わせが決まってからは、ベスト16に入って強豪校と試合ができる可能性もあると考え、一試合ずつ勝つことを目標に練習してきました。

――2人はダブルスを組んでいると思いますが、パートナーの心強いところを教えてください。

沼村:小林は普段おちゃらけているところもありますが(笑)、大事な試合の大事な1点をしっかり決めてくれるので、安心感があります。

小林:沼村は普段からものまねが得意で、いろいろな選手や学校の先生のものまねをしています(笑)。ただ、試合になると雰囲気が変わって、コースの厳しいチキータを大事な場面でも使ってくれるので、とても助かります。

――最後のインターハイで、学校対抗ベスト16に入ったことをどのように感じていますか?

小林:今年が最後のインターハイなので、ベスト16に入れたことは大きな自信になりました。日頃から応援してくださっている方々への感謝も、より強くなりました。

沼村:僕にとっては最初で最後のインターハイでした。学校対抗でベスト16に入れたことへの達成感は、まだ実感できていません。

ただ、本当に周りの方々に支えられて、ここまで来ることができたと感じています。

弘前実業・小中喜貴監督 コメント


写真:小中喜貴監督(弘前実業)/撮影:ラリーズ編集部

――遊学館戦を振り返ってください。

小中監督:率直に、かなり強かったという印象です。普段であれば自分たちにとってチャンスになるボールでも、非常に厳しい返球があり、打開する手立てがなかなか見つかりませんでした。

小林が第1ゲームを取りましたが、ほかのシングルスやダブルスでは、サービス、レシーブ、一球の質が足りず、良い展開を作れないまま圧倒されてしまいました。

――目標だった1勝を上回り、2勝してベスト16に入りました。

小中監督:今の3年生が1年生と2年生のときに出場した全国選抜では、1勝もできませんでした。ですが、今回は県予選の前から「インターハイで1勝しよう」と目標を立てて取り組んできました。

結果的に無事に県予選を通過し、エナジックさんと湘南工大附属さんに勝つことができました。1勝どころか2勝して、遊学館さんとこのような素晴らしい舞台で試合ができたので、頑張った生徒たちには本当に感謝したいです。

――52年ぶりの学校対抗出場を決めたときは、どのような気持ちでしたか?

小中監督:これまでにも何度かチャンスはありましたが、東奥学園さんに跳ね返され、2位になったことも何度もありました。今年は良い形で仕上がっており、生徒たちも自分たちで考え、本気でインターハイに出て勝つという目標を設定して頑張ってくれました。インターハイが決まったときは、率直にすごく嬉しかったですね。

ただ、私自身も学校対抗でインターハイに出るのは初めてでしたし、最初は「本当にインターハイ出場が決まったんだ」と、なかなか実感が湧きませんでした。時間が経つにつれて、生徒たちに対する「よくやってくれた」「ありがとう」という気持ちが強くなりましたね。

――小中監督は弘前実業では何年指導していますか?

小中監督:今年で10年目で、男子を担当して8年目です。私自身も弘前実業の卒業生なんですが、当時は青森山田さんがいて、インターハイは遠い存在でした。

学校対抗に出場できなかった52年間のうち、3年間は私も選手として過ごしています。なので、今回の出場をOBの方々がとても喜んでくださったことが、何より嬉しかったです。

――今後、どのようなチームを目指しますか?

小中監督:本校は県立高校で、スポーツ推薦制度もありません。選手たちは一般入試で入学し、基本的には全員が県内の選手で、電車や自転車で通える近隣地域の中学校から入学しています。中学時代に全国大会へ出場した選手も多くはありません。

ただ、みんな卓球が好きで、常に練習しています。選手たちが頑張ることで、青森県内の経験豊富な方々が指導に来てくださる流れも生まれ、さまざまな助言を受けながら成長できています。

また、常に生徒たちへ「応援されるチームになろう」と伝えています。勝敗を追求することはもちろんですが、今回結果を残せたからといって変わることなく、見ている方々から、より応援していただけるチームにしたいです。

そして、今回をきっかけに、全国大会でもう一つでも多く勝てるチームへ成長させていきたいと思います。

男子学校対抗1回戦

エナジック(沖縄)0-3 弘前実業(青森)〇

小松優心 0-3 工藤大誠〇
吉田康輝 1-3 小林流碧〇
小松優心/島袋琥太郎 1-3 小林流碧/沼村陸冬〇
嘉数奏太 – 虻川大芽
島袋琥太郎 – 上田遥泰

男子学校対抗2回戦

湘南工大附(神奈川)0-3 弘前実業(青森)〇

原泰介 0-3 小林流碧〇
平瑛太 0-3 工藤大誠〇
山﨑玲苑/井村優也 2-3 小林流碧/沼村陸冬〇
井村優也 – 虻川大芽
山﨑玲苑 – 上田遥泰

男子学校対抗3回戦

弘前実業(青森)0-3 遊学館(石川)〇

工藤大誠 0-3 馬渕煌世〇
小林流碧 1-3 平塚健友〇
小林流碧/沼村陸冬 0-3 馬渕煌世/小野拓真〇
虻川大芽 0-2 太田理貴
上田遥泰 – 小野拓真

※ダブルス決着のため4番途中終了

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