愛工大名電・今枝一郎監督「気合と根性と準備と運とチームワーク。本当に青春」<卓球・インターハイ2026/男子学校対抗> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:優勝を決めた持田陽向と抱き合う今枝監督/撮影:ラリーズ編集部

大会報道 愛工大名電・今枝一郎監督「気合と根性と準備と運とチームワーク。本当に青春」<卓球・インターハイ2026/男子学校対抗>

2026.08.17

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Rallys編集長。学生卓球を愛し、主にYouTubeでの企画を担当。京都大学卓球部OB。戦型:右シェーク裏裏

<第95回全国高等学校卓球選手権大会 日時:8月13日~17日 場所:大阪府・Asueアリーナ大阪(大阪市中央体育館)>

第95回全国高等学校卓球選手権大会(以下、インターハイ2026)が閉幕し、男子学校対抗では愛工大名電が王座奪還を果たした。

男子団体では、決勝戦で昨年のインハイベスト4に終わった愛工大名電と昨年初優勝を飾った野田学園が対戦。

愛工大名電が2番の月原弘暉、4番の持田陽向、5番の原井敢田のシングルス3本で岩井田駿斗、中野琥珀、島田翼の野田学園2年生トリオを沈めて勝利を収めた。

大会最終日に愛工大名電の今枝一郎監督に学校対抗を振り返ってもらった。

インターハイ2026男子学校対抗 決勝試合結果

野田学園(山口)2-3 愛工大名電(愛知)〇

〇中城瑛貴 3-2 立川凜
6-11 / 13-11 / 12-14 / 11-6 / 11-4

岩井田駿斗 2-3 月原弘暉〇
11-6 / 9-11 / 11-4 / 7-11 / 10-12

〇岩井田駿斗/中野琥珀 3-0 持田陽向/月原弘暉
11-9 / 11-5 / 11-6

中野琥珀 1-3 持田陽向〇
9-11 / 11-13 / 14-12 / 10-12

島田翼 0-3 原井敢田〇
11-13 / 8-11 / 8-11

今枝一郎監督 コメント


写真:持田陽向と抱き合う今枝監督/撮影:ラリーズ編集部

――本当にすごい学校対抗優勝でした。

今枝監督:本当にすごい。びっくりしてる。ほんと今でも信じられないというか夢のようですね。

――試合前から勝つつもりでやっていたと思うんですけど、どういう感じで決勝戦は入ったんでしょうか?

今枝監督:やっぱり私も選手も完全にチャレンジャーになっていたというのは大きな部分だと思うんですよね。

準決勝までは申し訳ないけども、「勝ちたい」というよりは「負けたくない」という感じの試合だった。

けど決勝は「勝ちたい、チャレンジする」という方に、私も選手たちもなっていたと思います。だから私のアドバイスも大きな心で、広い心でアドバイスできたのはあると思います。

――決勝戦は1、2番が両方フルゲームで2点取ってもおかしくない勢いでした。

今枝監督:いやいや、両方なんてもう。1点取ることすら生意気だと思っていたので、とにかく可能性が少しでもある、そういうオーダーを組みたいと思っていました。

チームが勝つ可能性が少しでもあるオーダーを組みたいと思って組んだ感じでした。


写真:1番でフルゲームに迫った1年生の立川凛(愛工大名電)/撮影:ラリーズ編集部

――ダブルスまで結果的には1-1でいけたというところについては?

今枝監督:もうびっくりです。しかも岩井田君にまさか勝つなんて、びっくりしてます。まあ相当運も味方していたと思うんですけど。

あとは2番で月原が堂々と岩井田君と試合していたというのもあると思うんですよね。

1番の立川(凛・1年生)の方はいい経験を積ませてもらったなというふうに思います。


写真:2番で岩井田駿斗に勝利した月原弘暉/撮影:ラリーズ編集部

――そこからいい流れでダブルスに入ったと思ったら、ダブルスが結構あっさり負けてしまいました。

今枝監督:そうですね。ダブルスが勝負と思って準備してきたんですけど。今大会で一番悪かったかもしれないですね。

――選抜の時はかなり野田学園ペアを追い詰めていましたし、良い仕上がりでした。それを期待してたとは思うのですが今回は0-3での敗戦でした。

今枝監督:野田学園さん、私たちのダブルスの映像をしっかり見られて、しっかり対策して、プレーを限定させるようにしてきていました。

うちの選手もこうやって映像を見て、自分たちで相手を分析して準備してやってきたとは思うんですけど、野田学園さんの方が明確だなとは感じましたね。

――ダブルスの試合でも持田選手の調子があまり良くなさそうな中で、4番シングルスは持田選手。ただ、シングルスではガラリとプレーが変わっていました。

今枝監督:ダブルスがあれだけ簡単に負けたので、逆に声かけやすかったですね。

すぐに会場外へ呼んで、肩を組んで「もう一度やり直して勝負しよう、男になれ」というような話をしました。するとあの姿ですよ。

本当に本人が決意して覚悟を決めてがらりと変わって、勝負をしてくれました。

団体戦の試合の途中で変わることって、簡単じゃないと思うんですよね。でもそこはやっぱり経験。名電の2点起用として、この2年間やってきた経験が、パッと気持ちを切り替えて、チームのために、みんなのために、そして自分のために頑張ったんだと思います。


写真:持田陽向(愛工大名電)の得点にガッツポーズ/撮影:ラリーズ編集部

――同時進行の5番の原井選手もシングルスの個人戦で負けていた島田翼選手が相手でした。

今枝監督:原井のことを知ってる皆さんからは「あの敢田がラストで勝ったの?」というご連絡をいただいたりしてまして。

最後競って負けるタイプの人間で、頑張って頑張って負けるタイプの人間なんですけど、よく自分をコントロールしたなと。

でも選抜で負けてから、そういう心をコントロールする準備はしてきましたし、この数日もそういう心のことを中心に彼に接してきました。

準決勝の育英戦で松島君に負けて、あそこでガタガタって言ってもおかしくないところをよく切り替えたと思います。


写真:5番で勝利した原井敢田/撮影:ラリーズ編集部

――5番が先に終わって、最後4番で持田選手が優勝を決めた瞬間、持田選手は一目散に今枝監督のもとに走ってきました。

今枝監督:あれが一番嬉しかったかもしれないですね(笑)。

選手から抱きつきに来たのは正直初めてかもしれないぐらいでした。

もちろん高校生の大会としては、本当は相手に礼をして挨拶、握手してからやらなきゃいけなかったかもしれなくて、申し訳ない面はありますけど、あの走ってきたのは感動的だったと言ってくれる人はめちゃくちゃ多くて。

持田ももう抑えられなかったんだと思うんですよね、主将としてエースとして臨んだ最後のインターハイでのプレッシャーを。


写真:ベンチへ走っていく持田陽向/撮影:ラリーズ編集部

――投げたラケットもちゃんと落とさずキャッチしていたので大丈夫かと思います(笑)。でも本当にこれまでの優勝の中でもトップクラスの喜びだったのではないでしょうか。

今枝監督:前評判を覆したっていう点では、今回が一番なんじゃないかなって。

今回の勝利で、自負するわけじゃないですけども、今まで名電が連覇してきたすごさも改めて示せたんじゃないかと。

いくら強いメンバーが揃ってても、勝つことの難しさを私たちが自分自身で証明できたなと思います。

――連覇の難しさを感じました。

今枝監督:名電は強いから優勝してきたのではなくて、ちゃんと準備してきて、ギリギリの戦いをものにしたり、何年も連覇をつなげてきました。

その連覇があっての今回の優勝、先輩たちがつないでくれたからこそ得られた優勝だと思うんですよね。


写真:観客席の大応援団/撮影:ラリーズ編集部

――じゃあもういろんなOB、卒業生から祝福の連絡が。

今枝監督:来ましたね。

最近の卒業生はもちろんのこと、OBが現地まで応援に来てくれて声援を送ってくれていましたし、もう300を超える祝福のLINEをいただきまして、本当に良かったです。篠塚も連絡くれたり。

気合と根性と準備と運とチームワーク。本当に青春だよね。

――高校卓球の良さが全部詰まった決勝ですね。

今枝監督:感動だったなぁ。まあ勝ったから言えるかもしれないですけど。本当は選抜で優勝したいとは思ってたんですけど。

――選抜ではラストにエースの持田選手を置いて野田学園を追い詰めていたのも記憶に新しいです。

今枝監督:まあでもあれがフロックじゃないということが今回しっかり示せました。

今までの優勝も本当に全部素晴らしい優勝なんですけど、一番の前評判を覆した大会ではあったと思います。インターハイ、マンマミーア。


写真:愛工大名電高校/撮影:ラリーズ編集部

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