文:ラリーズ編集部
<ITTFワールドツアーグランドファイナル 2019年12月12日~12月15日>
ワールドツアーグランドファイナル3日目、男子シングルスの準々決勝2試合が行われた。馬龍(マロン)と梁靖崑(リャンジンクン)の中国勢対決は馬龍に、ウーゴ・カルデラノ(ブラジル)と樊振東(ファンジェンドン・中国)の試合は樊振東に軍配が上がった。
許昕(シュシン・中国)と林高遠(リンガオユエン・中国)が前日すでに準決勝進出を決めており、グランドファイナル男子シングルスベスト4は中国勢が占めることとなった。
馬龍と梁靖崑の意地のぶつかり合い
写真:馬龍/撮影:ラリーズ編集部
詳細スコア
梁靖崑(中国) 3-4 〇馬龍(中国)
11-9/8-11/11-7/4-11/11-8/9-11/8-11
写真:梁靖崑(リャンジンクン)/撮影:ラリーズ編集部
直近は今年の世界選手権で対戦した両選手。そのときは馬龍がゲームカウント4-1で勝利している。
試合は迫力あるラリーの応酬となり、一進一退の攻防が続く。5ゲーム目、サーブが頭の後ろを通っていると注意を受けた馬龍の要求によりビデオ判定が行われたが、判定は覆らず。その後もサーブでフォルト(違反)を取られた馬龍は苛立ちを露にする場面も見られた。
ただ、ここで崩れないのが世界選手権3連覇を果たした絶対王者たる所以。馬龍は気持ちを整えてフルゲームで大熱戦を制し、勝利の瞬間は拳を大きく振り上げ、会場は大歓声に包まれた。
写真:馬龍/撮影:ラリーズ編集部
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ブラジルの至宝、樊振東に及ばず
写真:樊振東/撮影:ラリーズ編集部
詳細スコア
ウーゴ・カルデラノ(ブラジル) 1-4 〇樊振東(中国)
10-12/5-11/7-11/11-5/9-11
写真:ウーゴ・カルデラノ(ブラジル)/撮影:ラリーズ編集部
日本の水谷隼を破り、準々決勝に駒を進めてきたカルデラノは、ブラジルの23歳。2018年頃から世界ランクTOP10付近に入り、現在は6位に位置する実力者だ。対する樊振東は、“ドイツの皇帝”ティモ・ボルを下し勝ち上がってきた。22歳ながら2018年4月から約1年間世界ランク1位に君臨した。
直近はT2ダイヤモンドマレーシア大会で樊振東が勝利しているが、昨年のグランドファイナルでも対戦があり、その際はゲームカウント4-2でカルデラノに勝利の女神が微笑んでいる。
カルデラノは、投げ上げサーブからの威力ある両ハンドドライブで樊振東に迫るが、落ち着いて打ち返す樊振東が序盤3ゲームを連取。4ゲーム目にカルデラノが意地を見せ1ゲームを取り返すが、最後は樊振東が地元中国で昨年のグランドファイナルの借りを返した。