東京五輪金メダルへ 卓球王国・中国に強い日本選手は誰だ!<対中国勝率ランキング> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:グランドファイナル優勝の張本智和(写真右)。決勝で林高遠(写真左・中国)を下した。/提供:ittfworld

卓球プレーヤー向け 東京五輪金メダルへ 卓球王国・中国に強い日本選手は誰だ!<対中国勝率ランキング>

2019.09.17

文:石丸眼鏡

迫る五輪、中国は戦力充実

東京五輪の開幕までいよいよ1年を切り、卓球日本代表争いも佳境を迎えている。

自国開催の五輪で男女ともにメダル獲得が大いに期待される卓球。日本代表にとって最大の難敵はやはり卓球王国・中国であることは間違いない。


写真:リオ五輪男子団体決勝での水谷隼/撮影:AP/アフロ

前回のリオ五輪では、男子団体決勝で日本と中国が激突。日本はゲームカウント1-3で破れ、悲願の金メダルにあと一歩手が届かなかった。

個人戦でも、水谷が馬龍(マロン)、丹羽孝希が張継科(チャンジーカ)と対戦しいずれも敗戦。水谷は銅メダル、丹羽はベスト8で個人戦の戦いに幕が降ろされた。女子個人戦では準決勝で福原愛が李暁霞(リシャオシャ)と対戦し0-4で敗戦。メダル獲得の最難関として中国の厚い壁が立ちはだかった。

あれから3年、中国は長年活躍するスター選手に加え、有望な若手が数多く頭角を現している。


写真:韓国オープンでの王曼昱(中国)/撮影:ラリーズ編集部

男子では樊振東(ファンジェンドン)、女子では王曼昱(ワンマンユ)、孫穎莎(スンイーシャ)など、世界の第一線で戦う力を持った選手が台頭。どの選手が五輪代表に選出されても、優勝候補筆頭は間違いなく中国だ。

とはいっても五輪は一発勝負、自国開催のアドバンテージも糧に日本代表に金メダルを期待する声も大きい。

>>自国開催が有利?その理由とは

そこで今回は、日本代表候補選手たちの「対中国選手成績」を調査。

ITTF公式サイトに戦績が記載されているシングルス全試合を調査対象とし、各選手の対中国選手勝率を算出。ランキング形式で紹介する。

>>日本人キラーを探せ!Tリーグ参戦海外選手の対日本人成績まとめ

中国に強い選手は誰だ ①男子編

まずは男子選手の対中国選手成績をみてみよう。

集計の結果、以下のような結果となった(集計対象は世界ランキング上位選手と開催中のアジア選手権代表選手とした)。

張本智和:45.9%(17勝/37戦)
戸上隼輔:36.4%(4勝/11戦)
宇田幸矢:36.0%(9勝/25戦)
森薗政崇:28.6%(8勝/28戦)
吉村和弘:28.6%(2勝/7戦)
神巧也:27.3%(3勝/11戦)
大島祐哉:23.5%(4勝/17戦)
丹羽孝希:23.0%(17勝/74戦)
松平健太:22.2%(12勝/54戦)
水谷隼:20.8%(16勝/77戦)
吉村真晴:17.9%(5勝/28戦)


写真:ブルガリアOPでは中国選手を破って優勝した張本智和/提供:ittfworld

対中国選手勝率1位となった男子選手は、張本智和。16歳ながら日本代表の主力として活躍する張本。現在の世界ランキングは日本人トップの5位。東京五輪代表入りに最も近い選手だ。

中国選手相手の勝率は45.9%

張継科・樊振東・馬龍など世界最強と呼ばれる選手たちからも勝利を奪うなど、その実力に疑いの余地はない。17歳で迎える東京五輪、世界が認める若武者が絶対王者中国に挑む姿に期待がかかる。

中国選手といえど、全員が世界のトップ選手ではない。ワールドツアーなどの国際大会には若手の無名選手などが出場してくることもしばしば見受けられる。

その中でも、上記の日本選手たちの勝率はいずれも50%を下回った。中国の選手層の厚さ、トップ選手の強さを改めて感じさせられる結果となった。

>>水谷隼が語る!なぜ中国は卓球が強いのか?

中国に強い選手は誰だ ②女子編

続いて女子編。男子と同様に対中国選手の勝率を算出、以下がその結果だ。

早田ひな:37.1%(13勝/35戦)
伊藤美誠:33.7%(29勝/86戦)
橋本帆乃香:33.3%(7勝/21戦)
芝田沙季:23.8%(5勝/21戦)
石川佳純:16.8%(19勝/113戦)
佐藤瞳:16.7%(6勝/36戦)
平野美宇:10.8%(8勝/74戦)
加藤美優:9.3%(4勝/43戦)


写真:ポルトガルオープンでの早田ひな(日本生命)/提供:ittfworld

対中国選手勝率1位は早田ひな。昨シーズンのTリーグではレギュラーシーズン無敗、MVPを受賞するなど大活躍の早田。優勝を決するプレーオフでも2勝を挙げ、日本生命レッドエルフをTリーグ初代王者に導いた。

現在の世界ランキングは29位であるものの、今年のITTFポルトガルオープンで元世界ランキング1位の劉詩雯(リュウスーウェン)に勝利。早田は伊藤美誠・平野美宇と同学年。幼い頃から世界の舞台で活躍する2人の姿に押されながらも、その確かな実力を証明し始めている。

>>早田ひなインタビュー “黄金世代”から見た「今、日本の卓球が強いワケ」

アジア選手権が開幕 打倒中国の試金石となるか


写真:張本にアドバイスする倉嶋監督。アジア頂点を目指す/提供:ittfworld

現在、インドネシア・ジョクジャカルタにてアジア選手権が開催中。中国は男女ともに世界ランキング上位者が多数出場、最強メンバーと呼べる陣容を揃えている。日本からも張本・石川・平野ら五輪出場の可能性を持つ選手が出場。五輪前年の腕試しにもってこいの場が整った。

東京五輪代表の3人目は協会推薦で選出される。アジア選手権で結果を残し、打倒中国に貢献できる力を示す選手は現れるだろうか。

>>2017年は平野美宇! アジア卓球選手権 歴代優勝まとめ・女子編