【卓球技術】"勝敗を分ける繋ぎの一球"バックループドライブ 回転、軌道、長さのポイントは? | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

卓球技術・コツ 【卓球技術】“勝敗を分ける繋ぎの一球”バックループドライブ 回転、軌道、長さのポイントは?

2021.06.02

文:吉田和也コーチのYouTube 神戸TCチャンネルより

上級者との対戦ではなかなか一発で打ち抜けるようなチャンスボールが来る場面はありません。そんな中で勝敗を分けるのは繋ぎの一球となるループドライブの質です。特にバックに来る球に対するバックループドライブは重要です。

「これができると試合が変わる!脱中級者講座」の第11回では、バックループドライブのコツと練習法を、神戸TCスタジオの吉田和也さんの技術指導を通して詳しく見てみましょう。


【吉田和也(よしだ かずや)】近畿大学附属福山高校から近畿大学を経て、現在は神戸TCスタジオのオーナーを務める。インターハイや全日本選手権、国体代表の経験も持ち、関西の強豪・近畿大では、関西学生選手権ダブルス優勝を果たす。社会人になってからも全日本選手権ミックスダブルスベスト16、全日本クラブ選手権団体2位など、全国でも実績を残している。右シェーク裏裏。変化のわかりづらい“七色の”巻き込みサービスが武器。(写真提供:本人)

バックループドライブのポイント

吉田和也(以下、吉田):今回の技術指導動画ではバックでのループドライブについて解説します。

まず、全体的なポイントとしては、回転は強め、軌道は高め、長さは浅めを意識すると良いです。

浅いとカウンターされると思うかもしれませんが、そのカウンターミスを誘うことで得点につながることも多いです。相手の待ちを外すことができればこのドライブでも十分に効果的なボールになります。

バックループドライブを使う場面

吉田:このバックループドライブを使う場面は、相手のツッツキが切れているとき、深いところに来て詰まってしまったときや、絶対にミスせずに入れたいときなどです。

基本的には難しいボールへの繋ぎとして使う技術です。

また、レシーブで相手のサーブの回転がわからない時にも、回転をかけて浅く高く返すことで誤魔化して返球することができて大活躍します。

ポイントは「前に振らないこと」と「面の下を引き上げること」

吉田:まずこのループドライブの1つ目のポイントは前に振らないことです。前に振ると軌道が低くなってネットにかかってしまいます。

2つ目のポイントは打球時にラケット面の下の方を上に引き上げるように意識することです。こうすると球を押す力が少なくなって高い軌道の打球になります。このときに面の上の方を倒すようにしてしまうと、結果として面が下を向くのは同じでも、低い軌道の打球となってしまい安定しません。

慣れてきたら身体を使って打つとより安定した打球になるでしょう。

また打球点は身体の近くで打ち、打点も頂点から落として打つと安定します。打球時のラケット面の角度は、ボールの真後ろか、少し下をこすってやるくらいにすると高い軌道になります。

実際の練習動画 2:24~

絶対にミスせずに入れる方法

吉田:絶対にミスせずに入れる方法は、ドライブの軌道の頂点をネットよりも自分側に持ってくることです。


頂点をネットより自分側に

ボールは頂点から落ち始めるので、これを意識するとオーバーミスはなくなります

また同じバックドライブでも打球のときにラケットの上の方を倒すとスピードドライブ、下の方を引き上げるとループドライブになります。この2つを場面に応じて使い分けられると効果的です。

実際の練習動画 6:08~

難しい球を誤魔化すために

吉田:理想はすべての球を強く打つことですが、それはできません。

急に来た質の高い難しい球に対して、このバックループドライブが打てると繋ぎになり時間的な余裕ができます。

また、相手も回転のかかったループドライブに対して守りの体勢に入ることも多いので、自分の攻めるパターンに持ち込みやすいのも利点です。強打ではなくてもループドライブでこちらが攻めているという意識も植え付けることができます。

ループドライブの練習をしていると、卓球に大事な“つかむ”感覚を身につけることもできます。ぜひループドライブの練習をしてみてください。

動画はこちら 【卓球】バックドライブ(ループ)のコツ!絶対にオーバーミスしないポイントも教えちゃいます!

神戸TCチャンネル

神戸TCチャンネルはこちら

【連載】これができると試合が変わる!脱中級者講座

>>これができると試合が変わる!脱中級者講座