卓球技術・コツ 【卓球技術】わかりづらい横下・横上回転サーブの出し方 ポイントは“平行切り”
2021.06.23
文:吉田和也コーチのYouTube 神戸TCチャンネルより
上級者のサーブが取れなくて、それだけで何もできずに試合に負けてしまったという経験のある選手も多いのではないでしょうか?試合に勝つための一番の近道はサーブを上達させることと言っても過言ではありません。
「これができると試合が変わる!脱中級者講座(神戸TC・吉田コーチ)」の第14回では、順横回転サーブのコツと練習法を、神戸TCスタジオの吉田和也さんの技術指導を通して詳しく見てみましょう。
【吉田和也(よしだ かずや)】近畿大学附属福山高校から近畿大学を経て、現在は神戸TCスタジオのオーナーを務める。インターハイや全日本選手権、国体代表の経験も持ち、関西の強豪・近畿大では、関西学生選手権ダブルス優勝を果たす。社会人になってからも全日本選手権ミックスダブルスベスト16、全日本クラブ選手権団体2位など、全国でも実績を残している。右シェーク裏裏。変化のわかりづらい“七色の”巻き込みサービスが武器。(写真提供:本人)
このページの目次
順横回転サーブの下と上のわかりにくい出し方
吉田和也(以下、吉田):今回は順横回転サーブの下回転と上回転をわかりにくく出す方法を解説します。
まず初めに3種類の横下回転サーブを紹介します。
1つ目は、よくある普通の定番横下回転サーブです。普通の横下は、ボールの左下を相手方向に切ってあげて出す人が多いと思います。
そして2つ目に、僕の紹介したい横下回転サーブは、わかりにくくして相手にネットミスをさせるために、身体の外側から内側に平行に切って出すものです。この出し方をすることで少しわかりにくいサーブになります。
最後に3つ目は、相手に背中を向けて、後ろを向いて出す横下サーブです。こうすると、すくい上げるようなスイングで切ることになり、回転軸が上記で紹介した横下回転サーブとは違っているので、下回転の量が増えて相手が落としやすくなります。
実際の練習動画 1:30~
平行切りのメリット
吉田:横上回転サーブも、先ほどの横下回転サーブを出すときと同じで基本は身体の外側から内側に向かってスイングする平行切りで出していきます。
横上回転サーブも、先ほどの横下回転サーブを出すときと同じで基本は身体の外側から内側に向かってスイングする平行切りで出していきます。
定番の普通の切り方で横下回転サーブと横上回転サーブを出すとスイングの違いが大きく相手にとってもわかりやすくなります。
一方で、この平行切りでは横下回転と横上回転の両方が同じようなスイングになるために、上下の見分けがつきにくくなります。
実際の練習動画 3:47~
横下と横上の出し分け方
吉田:次に横下と横上の出し分け方についても解説します。
まず、平行切りで横下回転を出すときは、ラケットの面を真上に向けて、ラケット上にボールが乗るくらい水平な状態のまま、外側から内側に向けてスイングして出します。こうすると、台上で戻ってくるくらいに下回転がかかります。
次に、平行切りで横上回転を出すときは、横下回転を出すときに真上に向けて水平にしていた面を、少し相手の側に傾けて、外側から内側に向けてスイングして出します。こうすると、ボールが相手方向に進むので横上回転になります。
この平行切りで横上と横下を出し分けると、横上下回転でスイングの変化が小さくなるのでわかりにくいサーブになります。
実際の練習動画 5:16~
サーブ練習は毎日行う
吉田:サーブが良くなると、相手のレシーブが甘くなったり、レシーブミスを期待できたりするようになって試合を有利に運ぶことができるようになります。
サーブ練習は一人でもできる練習です。一日のうちで少しでもいいのでなるべく毎日サーブ練習をする時間を取ってサーブ力を上げると、今まで勝てなかった相手にも勝てるようになるかもしれません。