卓球技術・コツ 【卓球技術】フリーハンドの使い方の3つの注意点 ラケットを握っていない手も大事
2022.03.22
文:瀬能吉紘コーチのYouTube 瀬能卓球チャンネルより
ラケットを握っていない手の使い方も意外と大事です。
「これができると試合が変わる!脱中級者講座」の第27回では、フリーハンドの使い方を、瀬能コーチの技術指導を通して詳しく見ていきましょう。
【瀬能吉紘(せのう よしひろ)】滝川第二高等学校から京都産業大学を経て、現在は瀬能クラブのオーナーを務める。インターハイでは団体5位、シングルス3回戦の経験を持つ。関西の強豪・京都産業大学では関西学生リーグ最多勝や、関西学生卓球選手権ではシングルス3位、ダブルス優勝などの実績を残している。社会人になってからも全日本選手権シングルス、ダブルス、ミックス出場など全国で活躍している。(写真提供:本人)
このページの目次
フリーハンドの使い方
瀬能:今回はフリーハンド(ラケットを持ってない方の手)の使い方の注意点を3つほど紹介していきたいと思います。
大前提として知っておいて欲しいのは、強いトップ選手でも基本通りのフリーハンドではない方はたくさんいらっしゃいますし、フリーハンドが完全にこの位置とかこの角度、というのはありません。
ある程度の大きな枠の中で形を意識してやってもらうといいと思うんですが、完全にこうしないといけないと思ってやってしまうと逆に打ちづらくなったりフォームが崩れたりするので、こういう打ち方もあるんだなということを意識してもらえると良いんじゃないかなと思います。
実際のお手本動画 1:09~
①フリーハンドを体と一緒に回す
瀬能:フリーハンドは、体をしっかり使う上で重要になってきます。
フリーハンドを回すことによって体をしっかりとひねることができます。戻りの時も同様です。フリーハンドを上手く使うことによって、体を回す力を強くすることができます。
その際に右利きの選手の左手(フリーハンド)が残ってしまうと、体が開いたようになってしまって体の回転運動をうまいこと使えなくなります。
この状態だと強いボールが打てなくなりますし、タイミングを取ることも難しくなります。
なので、フリーハンドを体と一緒に回していくというのを意識してやっていきましょう。左手が残ってしまう状態をできる限りなくしていくと良いフォアハンドが打てると思います。
②フリーハンドを下げすぎない
瀬能:次に、フリーハンドが完全に落ちてしまっている方がいます。
この状態だと、体がしっかり使えないですし左肩が落ちてしまって中心がずれてしまうので、できるだけ直しましょう。
フリーハンドは上げすぎるのも良くないんですが、やはり体の横ぐらいまではしっかりと上げてバランスを取った方が中心の軸がズレにくくなります。
フリーハンドが下がらないように、また上がりすぎないように注意してスイングをしましょう。
③戻ってきた時フリーハンドは正面で止める
瀬能:フリーハンドが一緒に身体と一緒に回ってきてそこから戻ってくるんですが、中心まで体が戻っているのにそれ以上にフリーハンドが左の方まで振ってしまう、という方も多いです。
これをやってしまうとフォームが大きくなってしまい、次の戻りが遅くなって返球されたボールに対して対応が難しくなります。
なので、しっかりと正面まででフリーハンドを止めるようにしましょう。
体も正面まで回してフリーハンドはちょうどラケットの横ぐらいに来るように構えてもらうと最初の構えに戻りやすいと思うので、フリーハンドが向こうの方まで回ってしまわないように注意してやっていきましょう。
ラケットを握っていないフリーハンドを意識するだけで皆さんの卓球も変わると思います。ぜひ意識してみて下さい。