卓球技術・コツ 【卓球技術】ボールは見るのではなく“見える”のが重要 実は大事な“ラリー中の視線”
2022.03.08
文:瀬能吉紘コーチのYouTube 瀬能卓球チャンネルより
ラリー中の視線を気にする人はあまり多くないと思いますが、これも非常に大事です。
「これができると試合が変わる!脱中級者講座」の第25回では、ボールに対する見方・目線についてのコツと練習法を、瀬能コーチの技術指導を通して詳しく見ていきましょう。
【瀬能吉紘(せのう よしひろ)】滝川第二高等学校から京都産業大学を経て、現在は瀬能クラブのオーナーを務める。インターハイでは団体5位、シングルス3回戦の経験を持つ。関西の強豪・京都産業大学では関西学生リーグ最多勝や、関西学生卓球選手権ではシングルス3位、ダブルス優勝などの実績を残している。社会人になってからも全日本選手権シングルス、ダブルス、ミックス出場など全国で活躍している。(写真提供:本人)
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「ボールを見るな」とはどういうことか
瀬能:今回はボールに対する見方・目線について解説していきたいと思います。
よく私がレッスンや指導をさせてもらっている中で、ボールを目で一生懸命追っかけてしまう方が多くいらっしゃいます。
しかし、ラリー中にボール自体をずっと目で追いながら打つとやはり非常に効率が悪くなります。
打った後に自分のボールばかりを見ていると、自分の体の横まで顔を向けてしまって相手がどこに構えているのか、あるいは何を考えて打とうとしているのか、というのが見えづらくなってしまいます。また、打つときに振りが大きくなってしまうというデメリットもあります。
なので、ボールは極力見ずにボールが見える、という状態を作っていくことが非常に大切です。
フォアハンドの悪い例と良い例 1:35~
ボールの見方について
瀬能:ボールが見える状態(景色のようなイメージでボールが見える状態)とボールを凝視している状態というのはやはり大きく違います。
飛んできたボールを目で追いかけてしまうと相手から目線を逸らして打ちに行ってしまうので自分のボールを打つ際に全く相手が見えない状態になってしまいます。これは非常に効率が悪いです。
全体的に広く相手のコートを見ていてその中にボールが見えている状態でも飛んでくるボールには十分反応できます。
バックをする際の目線の使い方
瀬能:次にバックの際の目線の使い方です。
バックでもボールを目で追ってしまい顔が下を向いてしまう人が多いです。
顔が下を向いていると相手が待ち構えている所に打ってしまったり、不意にボールが自分のラケットに隠れて見えなくてミスをしてしまったりするので、必ず相手のコートを見ている状態でボールを視界に入れておく感じでバックを打ってもらうと良いんじゃないかなと思います。
バックハンドの悪い例 4:36~
どのように相手を見るか
瀬能:フォアもバックも同じことが言えるのですが、体はしっかり使うんですけれども相手の方に目線は残しておきたいです。
この際に、相手に近い方の目で相手の動きを見るようなイメージで練習してもらうといいんじゃないかなと思います。
フォアを打つ場合は左目、バックの場合は右目で相手を少し見ながらプレーをしてもらうようなイメージでやると良いです。
ラリー中の視線について、あまり気にしてこなかったかもしれませんが、今後は意識してみてはいかがでしょうか。