今回は、ヨーロッパを代表する選手へと成長しているアレクサンダー・カサン(フランス)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
>>団体戦のダブルスは超重要!? Tリーグの試合結果から分析
>>【頭で勝つ!卓球戦術】リードしてから逆転されずに勝ちきる為の3つの方法
>>【初心者必見】卓球の回転サーブの種類と良い出し方のコツ|卓球基本技術レッスン
アレクサンダー・カサンとは?
アレクサンダー・カサンは、ユース時代からヨーロッパを中心に活躍しているフランスの選手です。近年は世界ランキング2桁の選手に勝つほどの実力をつけてきています。
中陣で安定した両ハンドを振るアレクサンダー・カサンのプロフィールについて詳しく見ていきましょう。
プロフィール
アレクサンダー・カサンは、1998年10月5日生まれの22歳(2021年6月時点)です。フランス出身で、現在はフランス代表として国際大会で活躍しています。
国際大会では世界ランキング格上の選手に勝つことも時々あります。2017年のオーストリアオープンでは木造勇人(愛知工業大)や上田仁(T.T彩たま)、王楚欽(ワンチューチン・中国)に勝利したことがあるほか、2020年にはハンガリーオープンで荘智淵(チュアンチーユエン・チャイニーズタイペイ)やブラディミル・サムソノフ(ベラルーシ)にも勝利しています。
カデット時代からヨーロッパでトップクラスの実力を誇り、ヨーロッパユース選手権では何度も入賞しています。2021年の東京五輪では男子団体のメンバーとして登録されています。
プレースタイル
アレクサンダー・カサンは右シェーク裏裏の攻撃型で、巻き込みサービスからのバックハンドドライブと中陣での両ハンドの安定したドライブが特徴の選手です。
3球目攻撃の展開でもアレクサンダー・カサンの場合は、バックハンドドライブは威力重視、フォアハンドドライブは安定感重視となっています。このパターンはバックハンドドライブが得意な選手に多いです。
また、アレクサンダー・カサンは中陣で戦うことが多い選手です。ラリーが得意で、3球目攻撃の後は中陣でしっかりと弧線を描いた両ハンドドライブを相手コートに放ちます。弧線が山なりか直線かによって球質が変わり、相手にとっての打ちやすさも変わってきます。
直線的な弧線は、入れば相手が取りづらく得点につながりやすいですが、相手コートに上手くバウンドさせることが難しく自分のミスが増えるリスクがあります。一方で、山なりの弧線は相手コートにバウンドさせることが容易で、自分で着地点を操作することも可能ですが、相手に軌道を読まれやすく対応策が立てられやすいです。アレクサンダー・カサンは後者ですが、コースや回転量を調整して相手のミスを誘っています。
使用用具
アレクサンダー・カサンはTIBHARの用具を使用していて、ラケットが『CCA Unlimited』で、ラバーは両面に「エボリューション」シリーズを使用しているそうです。
『CCA Unlimited』はTIBHARから発売されている特殊素材ラケットで、カーボンを組み入れることでスイートスポットを広くして、中陣からでも十分な飛距離を生み出すことができます。また、前陣でのカウンターやブロックの安定性も損なわれていないため、硬さと繊細さを感じ取れるラケットとなっています。
「エボリューション」シリーズはTIBHARの誇る人気ラバーで、トップ選手をはじめ多くのプレイヤーがその性能の高さを評価しています。全部で8シリーズが展開されていて、自分に合った硬度や性能のラバーを探しやすいです。
>>卓球・エボリューションシリーズを一挙紹介!日本でも使用者が増加し続けるテンションラバーシリーズ
世界ランキング
アレクサンダー・カサンの世界ランキングは143位(2021年6月時点)です。2019年の9月には600位台まで下降しましたが、11月に300位台へ急上昇、その後は順調に上昇を続け100位台まで上がってきました。自身最高ランクは2017年11月の140位です。
国際大会での主な成績
2012年 | ヨーロッパユース選手権 | カデット男子シングルス優勝 |
2013年 | ヨーロッパユース選手権 | ジュニア男子シングルス第3位 |
モロッコオープン | U21男子シングルスベスト8 | |
2014年 | ヨーロッパユース選手権 | ジュニア男子シングルス優勝、男子団体優勝 |
ベルギーオープン | 男子シングルスベスト8 | |
2015年 | ヨーロッパユース選手権 | ジュニア男子シングルス優勝、男子団体優勝 |
クロアチアオープン | U21男子シングルスベスト8 | |
2016年 | ヨーロッパユース選手権 | ジュニア男子シングルス優勝 |
2017年 | オーストリアオープン | U21男子シングルスベスト8 |
2018年 | チームワールドカップ | 男子団体第5位 |
まとめ
番狂わせを度々起こしてきたフランスの若手が、五輪の舞台でも勝利することができるのか。今後の彼の活躍に目が離せません。