今回は、パラ卓球界のおしゃれ番長にして、東京パラ五輪にも出場が内定している古川佳奈美(博多卓球クラブ)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
>>レシーブを武器に!試合に勝つためにテクニックを身につけよう
>>【頭で勝つ!卓球戦術】初心者でも勝てる!最初に習得すべき「たった2つの技」
>>卓球の見方は5分で変わる 16cmのトスが明暗を分ける「サーブ」に注目
このページの目次
古川佳奈美とは?
古川佳奈美は、世界選手権で銅メダルを獲得、東京パラ五輪にも出場が内定している期待の若手選手です。おしゃれが好きで、試合の時には派手な髪色と、可愛らしいヘアピン、勝負メイクで臨んでいます。
軽度の知的障がいを持ち、卓球を始めたころは技名や練習の内容を覚えられず苦労していましたが、人一倍の努力で自身の武器となるしゃがみ込みサービスを覚え、精神的余裕を作り出しています。
東京パラ五輪に向けて、工場で勤務しながら近くの卓球場で1週間ほぼ毎日練習に励んでいます。フォア表という特殊な戦型で、相手を翻弄していくプレースタイルです。
プロフィール
古川佳奈美は、1997年7月27日生まれの23歳(2020年11月時点)です。福岡県福岡市出身で、小学4年生の時に知的障がい、学習障がい、そして広汎性発達障がいがあると診断されました。
運動が好きという古川は中学生の時には卓球部に所属、中学3年生の時にはFIDジャパン・ユースオープン卓球大会に出場し好成績を収めました。その際にパラ卓球に関心を持ち、高校でも健常者の大会と併せて参加していました。
高校卒業後は福岡県の工場に勤務し、勤務が終わると卓球場へ通い週5~6日練習しています。2018年の世界選手権では、知的障がいのクラスで銅メダルを獲得しています。
プライベートではおしゃれが大好きで、試合前にも勝負メイクをするのが習慣となっています。彼女のSNSにはおしゃれな投稿とともに、パラ五輪に関する思いが投稿されています。こちらも注目です。
古川佳奈美のTwitterはこちら!
東京パラリンピックの出場権獲得者が発表されました!!
自分が出場出来るなんて夢のようです…悔いの無いように頑張ります👊
応援よろしくお願いします!!!#tyoko2020 #oen2020#パラ卓球 https://t.co/oro1oH6pD7— 古川 佳奈美/Kanami Furukawa (@BunBunKero_2019) July 1, 2020
古川佳奈美のInstagramはこちら!
この投稿をInstagramで見る
プレースタイル
古川佳奈美の戦型は右シェーク表裏の異質攻撃型で、多種多様なしゃがみ込みサービスとフォアハンドの表ソフトによる強打が特徴的です。
パラ卓球ではしゃがみ込みサービスを使用する選手はとても珍しく、日本でも自在にしゃがみ込みサービスを操ることができる選手は古川を含めごくわずかです。リオ五輪女王の丁寧(ディンニン・中国)のしゃがみ込みサービスにあこがれを持った古川はサービスを覚える際、音楽の踊りに合わせてフォームを覚えていたそうです。また、通っていた卓球場では、2~3時間サービス練習に費やしていたことで10種類以上のしゃがみ込みサービスを出せるようになりました。
また、健常者でも珍しいフォア表の攻撃型として、ドライブとミート打ちの使い分けが上手です。特にミート打ちはコースが鋭く、相手をノータッチで抜く場面もしばしばみられます。
使用用具
古川佳奈美はVICTASの契約選手で、ラケットは「ZX-GEAR IN」、ラバーはフォア面に表ソフトの「VO>101」、バック面に「V>11 エキストラ」を使用しています。
「VO>101」はVICTASの表ソフトで、スピード感と表ソフト特有のナックルボールの出しさすさを追求したラバーです。
世界ランキング
古川佳奈美の世界ランキングは知的障がいクラス11で5位(2020年4月時点)です。2018年後半から1桁ランクをキープし続けています。2019年10月から自身最高ランクとなる5位となっています。
日本国内・国際大会での主な成績
2017年 | アジアパラ選手権 | 女子シングルス優勝 |
2018年 | 世界選手権 | 女子シングルス第3位 |
FIDジャパン・チャンピオンシップ | 女子シングルス第3位 | |
2019年 | FIDジャパン・チャンピオンシップ | 女子シングルス第3位 |
ジャパンオープン | 女子シングルス第3位、女子団体第3位 | |
INASグローバルゲームズ | 女子団体第3位 | |
アジアパラ選手権 | 女子団体第3位 | |
2020年 | スペインオープン | 女子シングルス第3位、女子団体準優勝 |
まとめ
パラ卓球界で輝く若手が今後パラ五輪や世界選手権で金メダルを獲得する日が来るのか。今後の彼女の活躍に目が離せません。