文:ラリーズ編集部
今回は、2016年にリオ五輪の団体戦で銀メダルを獲得した実績を持つ、ドイツのベテランカットマン、ハン・インについて紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
世界でも屈指の実力を持つカットマンとして活躍するハン・インのプロフィールを見ていきましょう。
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ハン・インとは?
ハン・インは、2016年のグランドファイナルで準優勝などの実績を持つドイツのベテランカットマンで、確かな実力と豊富な経験を兼ね備えた選手です。2016年のリオ五輪では、団体戦でチームの銀メダル獲得に大きく貢献し、シングルスでもベスト8入りを果たすなどの活躍を見せました。また、Tリーグにも参戦しており、トップおとめピンポンズ名古屋に1stシーズンから所属しています。
強豪国ドイツのトッププレーヤーとしてTリーグでも活躍しているハン・インのプロフィールを見ていきましょう。
プロフィール
ハン・インは、1983年4月29日生まれの36歳(2020年4月時点)のドイツの卓球選手です。出身は中国の遼寧省で、後にドイツに帰化しました。
ワールドツアーでは、2014年のコリアオープンで優勝、2016年のグランドファイナルで準優勝など、コンスタントに実績を残しています。最近でも、2020年のハンガリーオープンで平野美宇(日本生命)に勝利してベスト4に進出するなどの好成績を残しています。
2016年のリオ五輪では、団体戦の準決勝で日本代表と対戦しました。ハン・インは、石川佳純(全農)フルゲームの末に敗れたものの、2-2で迎えた第5試合で福原愛とのフルゲームの激闘を制し、ドイツを銀メダルに導きました。さらに、シングルスでもベスト8入りを果たしました。
また、Tリーグにも1stシーズンから参戦しており、トップおとめピンポンズ名古屋でプレーしています。2ndシーズンのシングルスの通算成績は12試合に出場して8勝4敗と勝ち越しており、チームを支える活躍を見せました。
プレースタイル
ハン・インの戦型は、右シェークバック表のカット型です。切れたツッツキとカットを得意としている選手です。
ハン・インは、カットマンの中でも守備に重点を置いたプレースタイルで、鋭く切れたカットやツッツキで粘りながら変化をつけて相手のタイミングをずらしてカット打ちのミスを誘うプレーを得意としています。
最近ではカットマンでもリスクを負って積極的に攻撃する選手が増えていますが、ハン・インは攻撃はラリーでチャンスを作ってから確実に決める場面が多く、堅実に得点を重ねていきます。簡単にミスをしないことが長期にわたる活躍の一因となっているようです。
使用用具
ハン・インの使用用具は、ラケットがVICTASの「松下浩二」で、ラバーはフォア面に紅双喜の「キョウヒョウ NEO 3」、バック面にTSPの表ソフトラバー「スペクトル」を使用しているようです。
世界ランキング
ハン・インの世界ランキングは2011年6月時点では136位でした。しかし、2012年の6月には39位と、1年間で大きくランキングを上げました。それからさらに少しずつ順位を上げていき、2017年2月には自己最高ランキングとなる6位となりました。その後も常に50位以内の高いランキングをキープしており、ハン・インの現在の世界ランキングは25位(2020年4月時点)です。
国際大会での主な成績
2014年 | コリアオープン | シングルス優勝 |
2015年 | オーストリアオープン | シングルス優勝 |
カタールオープン | シングルス準優勝 | |
2016年 | リオデジャネイロ五輪 | 団体準優勝 |
ドイツオープン | ダブルス準優勝(IVANCAN Ireneペア) | |
グランドファイナル | シングルス準優勝 | |
2017年 | ジャパンオープン | シングルスベスト4 |
2020年 | ハンガリーオープン | シングルスベスト4 |
まとめ
ドイツの代表選手として五輪でチームを銀メダルに導き、世界でもトップクラスの実力を持つカットマンとして活躍し続けているハン・イン。Tリーグでも活躍しており、その実力は36歳となった今でも健在です。彼女は今後のワールドツアーや東京五輪でどのような活躍を見せるのか。期待が高まります。