文:ラリーズ編集部
今回は、オーストラリア出身のフー・ヘミングを紹介します。プロフィール、プレースタイルなどの基本的な情報から、大会での戦績についても触れていきます。
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フー・ヘミングとは?
フー・ヘミングは、主にオセアニアの大会で実績をあげており、オーストラリア代表として活躍している若手選手です。
プロフィール
フー・ヘミングは、1994年3月21日生まれの27歳(2021年4月時点)です。オーストラリア出身で、2016年のリオ五輪に出場するなど、オーストラリア代表として若い時から活躍を続けている選手です。
2019年のITTF男子ワールドカップにおいては、世界ランキング29位と格上の、クリスチャン・カールソン(スウェーデン)に対し、ゲームカウント1-4で敗れたものの、一つ一つのラリーが非常に力強く、一進一退の攻防を繰り広げていました。
自身のインスタグラムでは、練習風景の写真や動画、卓球選手との写真に加え、プライベートな一面も公開しています。
プレースタイル
フー・ヘミングの戦型は、右シェーク裏裏の攻撃型で、早い段階から台上技術を駆使して積極的に自分から両ハンドで攻めていくことに長けた選手です。打点が早い高速フォアドライブに加えて回転量の強いバックハンドドライブを兼ね備えています。
サービスは回転量が非常に強い上に、上回転なのか下回転なのかが分かりにくく出されていて、相手のネットミスやオーバーミスで得点するシーンが多々あります。コンパクトなしゃがみ込みサービスが持ち味で、重要な局面や相手との点差を広げたい時によく使っています。
基本的には前述したとおり台上技術を用いた前中陣でのテンポの速いラリーを得意としているように見えますが、後ろに下がっての引き合いでも粘り強くラリーできる力を持っています。
レシーブからは得意の台上技術、特にチキータを多用しており、フォアに来たボールに対しても、台から出ないようなボールに対しては積極的に回り込んでチキータを打っていきます。回転量もさることながら、コース取りも大変巧みであり、ノータッチで打ち抜くシーンもあります。
台から出ない短いサービスに対してはチキータを多用する一方で、ちょっとでも台から出てくるボールに対しては、強力なスピードドライブで攻めていきます。強く打てると判断したボールでは積極的に攻めて相手にプレッシャーをかけていますが、自ら攻めるのが難しいと判断した際や、相手に警戒されてチキータを待たれていると判断した際には、しっかりとストップやツッツキを用い、確実に入るレシーブをするなど、安定感があります。
写真:フー・ヘミング/提供:ittfworld
ドライブは、両ハンドともに自分から攻めるために早い段階でどんどん使用していきます。フォアハンドのドライブは、基本的に前中陣ではスピードが速く、後陣では回転量が多いボールを打っています。
バックハンドのドライブは、自分から下回転のボールを打ちに行く際は回転をかけて確実に相手のコートに入れに行くボールを打つ一方で、ラリーの中で使用するバックハンドは打点が早く、高速ラリーに対応しています。緩急のつけ方も巧妙で、相手のペースを崩すボールを突然出すことで、相手のやりたい展開へと持っていかせない戦い方を心得ているように見えます。
彼のプレーで最も目を引くのはカウンターです。相手にコースを突かれて苦しい体勢から打ったつなぎのボールを相手が強打してくるのをフォアで待ち、バウンドした瞬間に相手のいないコースへと叩きつけるライジングカウンターは、思わず感嘆のため息が出るほどに鮮やかです。
世界ランキング
現在のフー・ヘミングの世界ランキングは130位です。2019年の8月から世界ランキングは2桁をマークし、9月には自身最高の61位にまで達しました。その後も1年以上2桁順位をキープしていました。
大会での戦績
2018年 | オセアニアカップ | 男子シングルス優勝 |
2019年 | オセアニアカップ | 男子シングルス優勝 |
まとめ
フー・ヘミングは迫力と爽快感のあるプレーを見せてくれます。世界ランキング上位の選手に対しても臆することなく自らの積極的な攻めっけたっぷりのプレーを貫く彼の今後の活躍に注目です。