鄭栄植(チョンヨンシク)の使用用具・大会成績・プロフィール | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:鄭栄植(チョンヨンシク・韓国)/提供:ittfworld

卓球選手紹介 鄭栄植(チョンヨンシク)の使用用具・大会成績・プロフィール

2023.12.14

文:ラリーズ編集部

今回は、2019年の世界選手権男子ダブルスで銅メダル、2019年の韓国オープンベスト4など安定して好成績を残し、世界のトップ選手として活躍する韓国の鄭栄植(チョンヨンシク・韓国)について紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での成績についても紹介します。

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鄭栄植とは

鄭栄植は若いころから長年に渡って韓国代表選手として活躍し、日本人選手の前に立ちはだかってきたトップ選手の1人です。2015年の韓国オープンで優勝、2016年のグランドファイナルでベスト4、2019年のドイツオープンでベスト4など常に安定した好成績を残し続けています。

また、過去には日本のTリーグにも参戦しており、その端正なルックスと高い実力で日本での人気も高い選手です。

鄭栄植のプロフィール

鄭栄植(チョンヨンシク)は1992年1月20日生まれの31歳(2023年12月時点)で、韓国の議政府市出身です。ジュニアのころから数々のワールドツアーに参戦し、シニアの大会でも徐々に実績を残していくようになりました。

鄭栄植は強烈なバックハンドが特徴ですが、バックハンドの練習を重点的にやるようになったきっかけは、ジュニア時代に自分はフットワークが遅いし、力が強くないことを自覚したからだそうです。鄭栄植はバックハンドは最初は母から習い、中学からは自分でも積極的にバックハンドの練習をしていきました。


写真:鄭栄植(チョンヨンシク・韓国)/提供:ittfworld

このように順調に実力をつけていった鄭栄植は、2010年には韓国代表として自身初の世界選手権出場を果たします。

2016年には年間を通じてワールドツアーで好成績を残し、年末のグランドファイナルでベスト4に入ると、翌年の2017年の2月には世界ランキングで自己最高位となる7位に入り、名実ともに世界のトップ選手としての立ち位置を確立しました。


写真:鄭栄植(チョンヨンシク・韓国)/撮影:ラリーズ編集部

そして、2018年には同年日本で誕生したTリーグにT.T彩たまから参戦。シングルスで13勝、ダブルスで6勝を挙げるなど、チームの主力として活躍しました。

翌2019年のワールドカップではシングルスとダブルスの2点起用で中国との決勝戦に出場し、ダブルスでは勝利を収め、シングルスでも惜敗したものの中国選手相手にフルゲームの激闘を演じました。さらに、同年の世界選手権ブダペストでは、男子シングルスで水谷隼さんにフルゲームの激闘の末に勝利し、男子ダブルスでは自身初の世界選手権のメダルとなる銅メダルを獲得しました。

このように、順調にキャリアを歩んでいた鄭栄植ですが、2020年に出場するはずだった東京五輪が新型コロナウイルスの影響で2021年に延期になったことで、2021年に兵役に参加する予定だった鄭栄植は、五輪イヤーの重要な一年をナショナルチームではなく軍隊で過ごすことになります。


写真:鄭栄植(チョンヨンシク・韓国)/提供:ITTF

卓球選手として難しい状況に立たされた鄭栄植でしたが、2021年の東京五輪では男子シングルスベスト8、男子団体4位という自己最高となる成績を残しました。

その後は、2022年6月に国際大会から引退を表明。同年10月に再びTリーグのT.T彩たまに加入し、シングルス1勝2敗の成績を残しました。そして、2023年12月に韓国の国内選手権内で開かれた引退セレモニーで現役引退を表明しました。

鄭栄植のプレースタイル

鄭栄植の戦型は、右シェーク裏裏ドライブ型です。長身を活かした威力のあるフォアハンドと、コンパクトで鋭いバックハンドを駆使して戦います。

特にバックハンドは彼の最大の武器です。コンパクトなスイングから繰り出されるバックハンドドライブは鋭く安定感もあり、彼の戦術の中心になっています。鋭いコースに連続して打ち込まれる鄭栄植のバックドライブは相手を圧倒します。


写真:鄭栄植(韓国)/提供:ittfworld

そして、持ち前の長身を活かして放たれるしなりのあるフォアドライブも彼の得点源になっています。得意のバックハンドでチャンスを作ると、威力のあるフォアハンドで一発で相手を打ち抜くパターンは鄭栄植のよく使う戦術です。

さらに、鄭栄植のプレーを語るうえで外せないのはその巧みなサーブです。一見して普通の順横回転サーブに見える彼のサーブですが、回転量も豊富で、長短やコースなど非常にわかりづらくレシーブしにくいサーブになっています。2019年の韓国オープンでの樊振東(ファンジェンドン・中国)を破った試合でもサービスエースでの得点が非常に多く見られました。

鄭栄植の使用用具

XIOMの契約選手である鄭栄植は、ラケットがXIOMの『アイスクリーム AZX i』、ラバーはフォア面が紅双喜の『キョウヒョウ3特注』、バック面がXIOMの『オメガVII ツアー i』を使用しているようです。

鄭栄植の世界ランキング

2023年12月時点で、鄭栄植は世界ランキングを持っていません。最高ランキングは7位(2017年2月)です。

鄭栄植の世界ランキングは2016年ごろから30位以内をキープし、2017年には自己最高となる世界ランキング7位の座につきました。2017年中盤から一時は100位程度にまでランキングを落としましたが、徐々に上昇させて2021年5月には13位まで上げてきました。

鄭栄植の主な戦績

2015年 韓国オープン 男子シングルス:優勝
2016年 リオ五輪 男子団体:4位
グランドファイナル 男子シングルス:ベスト4
2019年 韓国オープン 男子シングルス:ベスト4
世界選手権ブダペスト大会 男子ダブルス:銅メダル
ドイツオープン 男子シングルス:ベスト4
2021年 東京五輪 男子シングルス:ベスト8、男子団体:4位

まとめ

長きにわたってワールドツアーや世界選手権で好成績を残し世界のトップ選手として活躍する鄭栄植。現役は引退しましたが、今後の彼の活躍にも注目が集まります。

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