朱世赫(チュセヒョク)の使用用具・大会成績・プロフィール | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:朱世赫(チュセヒョク・韓国)/提供:ITTFworld

卓球選手紹介 朱世赫(チュセヒョク)の使用用具・大会成績・プロフィール

2023.12.30

文:ラリーズ編集部

今回は、世界選手権銀メダリストで世界最強のカット主戦型である朱世赫(チュセヒョク・韓国)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。

朱世赫とは?

朱世赫は、世界選手権で銀メダル、ワールドカップでも準優勝を飾った経歴を持つ韓国のレジェンドです。攻撃型のような威力を持つフォアハンドドライブと、どんな相手の攻撃も吸収するカットで世界を翻弄し、「世界最強のカットマン」とも称されています。

朱世赫のプロフィール

朱世赫(チュセヒョク/Joo Sae Hyuk)は1980年1月20日生まれの43歳(2023年12月時点)で、韓国のソウル出身です。

2003年の世界選手権で次々と強敵を破り、決勝に進出するとヴェルナー・シュラガー(オーストリア)に敗れはしたものの準優勝を飾り、卓球界を驚愕させました。翌年のワールドカップでも男子シングルスでベスト4入りを果たし、「世界最強のカットマン」としての道を歩み始めます。

2011年のワールドカップでは、準々決勝でティモ・ボル(ドイツ)、準決勝で水谷隼を破り決勝へ。同年の世界選手権王者である張継科(チャンジーカ・中国)に敗れたが準優勝をつかみ取りました。五輪にも2004年のアテネ五輪、2012年のロンドン五輪、2016年のリオデジャネイロ五輪の3大会に出場し、ロンドン五輪では男子団体の銀メダルに貢献しました。

一時は国際大会から第一線を退きましたが、2019年にはTリーグ・琉球アスティーダに加入し現役を復帰しました。3rdシーズンまでTリーグでプレーしたのち、現役を引退して2022年に韓国男子代表チームの監督に就任しています。

朱世赫のプレースタイル

朱世赫の戦型は右シェーク裏粒のカット主戦型で、俊敏なフットワークを活かした守備範囲の広さと、攻撃型にも勝るフォアハンドドライブが特徴の選手です。

朱世赫はカット主戦型の選手の中でも、攻撃力と守備力のバランスが非常によく取れた選手です。カットでは中国代表選手のフルスイングのフォアハンドドライブの威力も吸収することができます。フォアカットだけでなくバックカットも、咄嗟に角度を合わせて威力を吸収して返すことができる感覚の持ち主です。

また、かつては攻撃型だったため攻撃に転じると裏裏の攻撃型に引けを取らない威力と安定感でラリー戦に持ち込みます。フットワークも軽く、回り込んだり飛びついたりとコートを縦横無尽に駆け回りながらボールを拾っていきます。時には、バック面の粒高で攻撃を仕掛けることもあり、全てに隙のない選手です。それゆえに、「世界最強のカットマン」と称されることも多いです。

朱世赫の使用用具

朱世赫の使用用具は、ラケットは自身が監修したバタフライの『朱世赫』で、ラバーはフォア面にバタフライの『テナジー05』、バック面にはVICTASの『カールP1V(当時はカールP-1R)』を使用していたそうです。

『朱世赫』は2023年12月時点では廃盤となっていますが、カット用ラケットの中でも重量が重めで攻撃時の威力を高めるような設計となっていました。バック面に使用していた『カールP1V』は、「カール」シリーズの中で最も変化量の大きいラバーとして知られています。

以前はフォア面にBUTTERFLYの『テナジー64』、バック面にTIBHARのハイテンション粒高ラバー『グラスディーテックス(GRASS D.TecS)』を使用していたこともあるそうです。

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朱世赫の世界ランキング

2023年12月時点で、朱世赫は世界ランキングを持っていません。2016年以降は国際大会に参加していません。最高ランキングは5位(2012年3月)です。

朱世赫の国際大会での主な成績

2001年 ジャパンオープン 男子シングルス:準優勝
2003年 世界選手権パリ大会 男子シングルス:銀メダル
2004年 USオープン 男子シングルス:ベスト4
ワールドカップ 男子シングルス:ベスト4
2005年 スウェーデンオープン 男子ダブルス:ベスト4
2006年 台湾オープン 男子シングルス:ベスト4
韓国オープン 男子シングルス:優勝
2008年 カタールオープン 男子ダブルス:ベスト4
2009年 中国オープン 男子シングルス:ベスト4
ブルガリアオープン U21男子シングルス:ベスト4
韓国オープン 男子ダブルス:ベスト4
2010年 フォルクスワーゲンカップ 男子シングルス:準優勝
ジャパンオープン 男子シングルス:ベスト4
韓国オープン 男子シングルス:準優勝
広州アジア競技大会 男子シングルス:銅メダル
2011年 ワールドカップ 男子シングルス:準優勝
2012年 ハンガリーオープン 男子シングルス:準優勝
カタールオープン 男子シングルス:ベスト4
クウェートオープン 男子シングルス:ベスト4
ブラジルオープン 男子シングルス:準優勝
ロンドン五輪 男子団体:銀メダル
2013年 スイスオープン 男子シングルス:ベスト4
2014年 仁川アジア競技大会 男子シングルス:銅メダル
2015年 韓国オープン 男子シングルス:準優勝
2016年 クロアチアオープン 男子シングルス:準優勝、男子ダブルス:ベスト4
スロベニアオープン 男子シングルス:ベスト4

まとめ

攻撃型が国際大会の上位を占める中で、突破口を見つけ成績を残し続けた世界最強のカットマンは、韓国卓球界にどのような影響を与えていくのか。今後の彼の動向に注目です。

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