写真:丹羽孝希(スヴェンソン)/撮影:伊藤圭
卓球選手紹介 丹羽孝希の使用用具・大会成績・プロフィール
2020.04.20
Tリーグや国内外の大会で数多くの好成績を残している天才サウスポー、丹羽孝希を紹介します。プロフィール、使用道具、プレースタイルなどの基本的な情報から、世界ランキング上位につける要因である国際大会での戦績についても触れます。
日本随一の注目度を誇り、その独創的なプレースタイルは天才と称されています。今回はそんな丹羽孝希のプロフィールを見ていきましょう。
>>丹羽孝希「卓球やめるかも…」熾烈な五輪代表争いの心中<前編>
>>丹羽孝希「4年後のパリ五輪も目指す」天才サウスポーが描く未来<後編>
このページの目次
丹羽孝希とは?
丹羽孝希は、ジュニア時代から現在に至るまで、インターハイや全日本選手権といった国内大会のタイトルを総なめにし、国際大会でも多くの実績を持つ選手です。過去に2度の五輪出場経験を持っており、2016年のリオ五輪では、団体での銀メダル獲得に大きく貢献しました。
Tリーグにも参戦しており、2019/20シーズンはシングルス7勝5敗の好成績を挙げ、木下マイスター東京の一員として活躍しました。また、2019年には、東京五輪代表をかけた熾烈な選考レースを勝ち抜き、3大会連続となる五輪代表の座を射止めました。
プロフィール
丹羽孝希は1994年10月10日生まれの24歳(2019年7月時点)。北海道出身です。
卓球選手だった父の影響で7歳から卓球を始め、小学校低学年から各全国大会に出場し、常にその世代のトップクラスの選手として活躍し、11歳でU-18日本代表に選出されます。その後、青森山田中学に入学します。
写真:丹羽孝希/撮影:伊藤圭
2009年3月に行われた東京卓球選手権大会で優勝し、国内シニア大会初優勝を飾ります。同月に横浜で行われた世界卓球選手権個人戦に日本男子史上最年少で代表に選出され、予選を勝ち抜き、本戦でも勝利を挙げます。
2011年の世界ジュニア選手権優勝や日本代表選考会予選全勝で代表を勝ち取った世界卓球選手権団体3位など実績を残し、2012年ロンドン五輪代表に選出されましたが、団体ベスト8となり不完全燃焼に終わります。
写真:丹羽孝希/提供:ittfworld
2013年1月、全日本卓球選手権の決勝で長きにわたり日本のエースとして活躍する水谷隼と対戦し、ゲームカウント1-3から3ゲームを連続で奪い、見事逆転勝利を収め初優勝をとげます。
2014年には東京で開催された世界卓球選手権団体戦で、男子団体銅メダル獲得に貢献し、その翌年の世界卓球選手権大会個人戦の男子ダブルスでも銅メダルを獲得しました。
2016年のリオデジャネイロ五輪では、団体戦で決勝進出を果たし、中国に敗れるも、日本男子初の銀メダル獲得に貢献し、4年前のロンドン五輪での雪辱を果たします。
写真:丹羽孝希/提供:ittfworld
2018年3月、同年秋に開幕するTリーグに参戦する琉球アスティーダに所属します。シーズン12勝を挙げ、チームの大黒柱として活躍します。
2019年には、琉球アスティーダを退団して木下マイスター東京に加入し、シーズン通算成績は7勝5敗でした。また、「本当に諦めかけてたんですよ、五輪を。最悪このまま引退することになるかもしれない。卓球を辞めるかもしれないと思った」と丹羽本人が語るほど熾烈な東京五輪代表選考レースを戦い、見事東京五輪代表の座を掴み取りました。
丹羽孝希ツイッター
プレースタイル
丹羽孝希の戦型は、卓球台に近い前陣での速攻を持ち味とした左シェーク両面裏ソフトドライブ型です。その攻撃的で独創的なカウンター技術は丹羽にしか持ち合わせることができない中国選手にも脅威となるオンリーワンの技術でメディアからしばしば天才と称されます。また打球点の早さは世界でもトップクラスと言われています。
使用用具
丹羽孝希の使用ラケットはVICTASの洋材7枚合版の「丹羽孝希ウッド」で、ラバーは両面「V>15 Extra」を使用しているようです。
世界ランキング
丹羽孝希の世界ランキングは、2010年の30位前後から順調にランクアップしていき、2017年には日本人最高位の5位にランクインします。2020年4月時点では、日本人2番目の13位です。
国内大会での主な戦績
2004年 | 全日本卓球選手権大会(カブの部) | 優勝 |
2006年 | 北海道卓球選手権大会(ホープスの部) | 優勝 |
全日本卓球選手権大会(ホープスの部) | 優勝 | |
2007年 | 全国中学校卓球大会 | 団体優勝 |
全日本卓球選手権大会(カデットの部) | ダブルス優勝(町飛鳥ペア) | |
2008年 | 全国中学校卓球大会 | シングルス優勝、団体優勝 |
全日本卓球選手権大会(カデットの部) | シングルス優勝、ダブルス優勝(町飛鳥ペア) | |
2009年 | 東京選手権大会 | シングルス優勝 |
2010年 | 荻村杯 | ダブルス優勝(松平健太ペア) |
インターハイ | シングルス優勝、ダブルス優勝(町飛鳥ペア)、学校対抗優勝 | |
2011年 | 全日本卓球選手権大会 | ジュニアシングルス優勝、ダブルス優勝 |
インターハイ | シングルス優勝、ダブルス優勝(町飛鳥ペア)、学校対抗優勝 | |
2012年 | 全日本卓球選手権大会 | ジュニアシングルス優勝 |
2013年 | 全日本卓球選手権大会 | シングルス優勝、ダブルス優勝 |
日本卓球リーグ・ビッグトーナメント | 準優勝 | |
全日本大学総合選手権 | 優勝 | |
2014年 | 全日本卓球選手権大会 | シングルス3位 |
2015年 | ジャパントップ12卓球大会 | 優勝 |
2016年 | 全日本大学総合選手権 | シングルス優勝、ダブルス優勝(酒井明日翔ペア) |
全日本学生選抜卓球選手権大会 | 優勝 | |
2017年 | 全日本卓球選手権大会 | ダブルス優勝(酒井明日翔ペア) |
2018年 | 全日本社会人卓球選手権 | シングルス優勝 |
国際大会での主な戦績
2008年 | ITTFジュニアサーキットファイナル | ジュニアシングルス優勝 |
2009年 | ITTFカデットチャレンジファイナル | 団体優勝、ダブルス優勝(町飛鳥ペア) |
2010年 | アジアジュニア卓球選手権 | ダブルス優勝(町飛鳥ペア) |
ユース五輪夏期大会 | シングルス優勝、混合ダブルス優勝(谷岡あゆかペア) | |
ハンガリーオープン | ダブルス優勝(松平健太ペア)、U21シングルス優勝 | |
アジア競技大会 | 団体3位、ダブルス3位(松平健太ペア) | |
世界ジュニア選手権大会 | 団体優勝、ダブルス優勝(町飛鳥ペア) | |
2011年 | カタールオープン | U21シングルス準優勝 |
中国オープン | U21シングルス準優勝 | |
世界ジュニア選手権大会 | シングルス優勝、団体準優勝 | |
世界卓球選手権男子日本代表選考会 | 優勝 | |
2012年 | アジア選手権 | 団体準優勝 |
世界卓球選手権 | 団体3位 | |
ポーランドオープン | ダブルス優勝(松平健太ペア) | |
グランドファイナル | ダブルス準優勝(岸川聖也ペア) | |
2013年 | アジア選手権 | 混合ダブルス準優勝(平野早矢香ペア)、ダブルス3位(松平健太ペア)、団体準優勝 |
2014年 | 世界卓球選手権 | 団体3位 |
仁川アジア大会 | 団体3位、ダブルス3位(松平健太ペア) | |
ロシアオープン | シングルス優勝 | |
2015年 | 世界卓球選手権 | ダブルス3位(松平健太ペア) |
2016年 | 世界卓球選手権 | 団体準優勝 |
リオデジャネイロ五輪 | 団体準優勝 | |
2017年 | アジア選手権 | シングルス3位、団体3位 |
世界卓球選手権 | ダブルス準優勝(吉村真晴ペア) | |
オーストラリアオープン | ダブルス優勝(上田仁ペア) | |
2018年 | チームワールドカップ | 団体準優勝 |
2019年 | アジアカップ | シングルス3位 |
まとめ
写真:丹羽孝希/撮影:ラリーズ編集部
東京五輪代表に選出され、Tリーグでも活躍する丹羽孝希。世界のトッププレーヤー達も恐れる天賦のカウンターを武器にさらに飛躍する彼が今後のワールドツアーや東京五輪でどのような活躍を見せるのか。今後も目が離せません。