文:ラリーズ編集部
ヨーロッパの卓球強豪国フランスの代表選手として活躍し、フランス卓球界を牽引し続けるトップ選手のエマニュエル・ルベッソンについて紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても詳しく紹介します。
このページの目次
エマニュエル・ルベッソンとは
エマニュエル・ルベッソンは強豪フランスにおいてシモン・ゴジなどと並んで代表選手として活躍する欧州のトップ選手です。2008年、2009年のワールドツアーグランドファイナルでは2年連続でダブルス3位に輝き、2016年のヨーロッパ選手権男子シングルスでは並み居る強豪を押しのけて優勝するなど様々な実績を残しています。
エマニュエル・ルベッソンのプロフィール
エマニュエル・ルベッソンは1988年4月24日生まれの35歳(2023年5月現在)で、フランス出身です。
ルベッソンはジュニアの時代から様々な大会で上位入賞を果たすなど着実に実績を残してきました。2005年のヨーロッパユース選手権ではジュニア団体で優勝し、翌年2006年ヨーロッパユース選手権ではジュニアミックスダブルスで優勝しています。
その後も順調に卓球のキャリアを積み上げていったルベッソンは2008年と2009年のワールドツアーグランドファイナルで2年連続でダブルス3位入賞を果たし名実ともに世界のトップ選手入りを果たしました。そしてそこからも様々なワールドツアーや大会でダブルス上位入賞をした世界的なダブルスの名手でもあります。
ダブルスでは大きな結果を残していたルベッソンですが長い間シングルスでは目立った成績を残せずにいました。しかし、2016年のヨーロッパ選手権において、ドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)やティモ・ボル(ドイツ)、マルコス・フレイタス(ポルトガル)などの世界のトップ選手が参加する中、並み居る強豪を下して男子シングルス優勝を果たしてビッグタイトルを獲得しました。
そして勢いに乗ったルベッソンは2017年9月に自身最高位の世界ランキング20位を記録しました。その後も現在に至るまでコンスタントに成績を残し続けて2022年9月現在でも世界ランキング46位に位置しています。
エマニュエル・ルベッソンのプレースタイル
エマニュエル・ルベッソンの戦型は左シェーク裏裏ドライブ型です。独特なフォームから繰り出される癖のあるフォアドライブと、前陣で振り抜く豪快なプレーを軸に戦うプレースタイルをしています。
ルベッソンの最大の武器はその独特なフォアドライブです。プロ選手のフォームは一般的にきれいなスイングであることが多いですがルベッソンはそうではありません。彼のフォアドライブのスイングは普通のドライブのスイングに比べてフラットに球をたたくように打球するのが特徴です。
その個性的なスイングから繰り出されるフォアドライブは直線的な軌道かつ、カーブを描くという癖のある打球になっていて世界のトップ選手ですら簡単に返球することはできません。
また、ルベッソンのプレーの大きな特徴の一つとしてはフォアハンドを多用するほとんどオールフォア卓球ということが挙げられます。ヨーロッパの選手の多くはフォアハンドとバックハンドをバランスよく使う両ハンド卓球をする中でルベッソンはバックはブロックや台上処理など、補助的に使用するだけで基本的にオールフォアで戦います。
そのためルベッソンの卓球には非常に豪快で見ごたえのあるラリーが多く見られます。その豪快なプレースタイルもありミスをすることも多いですが、その分勢いに乗ると止められなくなり世界のトップ選手などを倒し大物食いをすることもあります。
このように非常に独特で個性的なプレーをするルベッソンは見ていてとても面白い選手です。
エマニュエル・ルベッソンの使用用具
ルベッソンはTIBHARの契約選手で、ラケットはTIBHARの『ルベッソン』、ラバーは両面にTIBHARの『エボリューション FX-P』を使用しているようです。
エマニュエル・ルベッソンの世界ランキング
エマニュエル・ルベッソンの世界ランキングは91位(2023年5月時点)で、最高ランキングは20位(2017年9月)です。
エマニュエル・ルベッソンの主な戦績
2008年 | グランドファイナル | 男子ダブルス:ベスト4 |
2009年 | グランドファイナル | 男子ダブルス:ベスト4 |
フランス選手権 | 男子シングルス:優勝 | |
2011年 | モロッコオープン | 男子ダブルス:準優勝 |
2013年 | 世界選手権パリ大会 | 男子シングルス:ベスト32 |
2014年 | カタールオープン | 男子ダブルス:準優勝 |
2016年 | ヨーロッパ選手権 | 男子シングルス:金メダル |
2017年 | フランス選手権 | 男子シングルス:優勝 |
2021年 | 東京五輪 | 混合ダブルス:4位 |
世界選手権ヒューストン大会 | 混合ダブルス:ベスト8 | |
ヨーロッパTOP16 | 男子シングルス:ベスト4 | |
2022年 | ヨーロッパTOP16 | シングルスベスト16 |
ヨーロッパ選手権 | 混合ダブルス:金メダル |
まとめ
強豪フランス代表としてシングルス、ダブルスともに好成績を残し世界のトップ選手として活躍するエマニュエル・ルベッソン。これからも日本人選手の前に強力なライバルとして立ちはだかることは間違いないでしょう。開催を目前に控えた東京五輪やワールドツアーにおいてどんな活躍を見せてくれるのか。彼の今後に要注目です。