文:ラリーズ編集部
今回は、2017年のインドオープン女子シングルスでベスト4、かつてトップおとめピンポンズ名古屋に所属してTリーグに参戦した経歴を持つ、呉穎嵐(ウーインラン・中国香港)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
>>日本人キラーを探せ!Tリーグ参戦海外選手の対日本人成績まとめ
>>プレイしている時間は2割。残りの8割は「掛け声」「表情」を見るべし
>>【最新版】Tリーグの特別ルール “原則デュースなし”など大幅な変更点も
呉穎嵐とは?
呉穎嵐は、2017年のインドオープン女子シングルスでベスト4入り、世界選手権にも何度も出場している安定した実力を持った選手です。特に、蘇慧音(スーワイヤムミニー・中国香港)と組んだダブルスでは、2018年のスロベニアオープンで準優勝、2019年のセルビアオープンで優勝と国際大会での成績もよく、ダブルスの名手と言われています。
また、2018-2019シーズンはTリーグのトップおとめピンポンズ名古屋に所属し、日本国内の試合に出場する機会がたくさんありました。
出場回数は少ないですが、松平志穂(日本ペイントマレッツ)に勝利するなどチームの勝利に貢献していました。
プロフィール
呉穎嵐は、1992年8月9日生まれの27歳(2020年3月時点)です。香港出身で、Tリーグ参戦した経歴を持っています。
現在はチェコのクラブチーム、ホドーニンに所属しヨーロッパチャンピオンズリーグ(ECL)に参戦しています。出場回数は少ないものの、確実に勝利をもたらす選手です。
また、香港代表として国際大会にも多く出場しています。世界選手権にも出場しており、2020年の世界選手権団体戦の香港チーム代表メンバーにも登録されています。
団体戦ではダブルスでの起用も多く、チームを勝利に進める力となっています。香港代表チームは、直近の大会では2018年の世界選手権団体戦とチームワールドカップで3位と実力は世界トップレベルに相当します。
また、自身のインスタグラムにもチームメイトとの和気あいあいとした写真が投稿されています。また、私服での写真はプレーしているときとは違った、大人の女性としての気品が感じられます。
プレースタイル
呉穎嵐の戦型は右シェーク裏裏の攻撃型で、戦術の引き出しが多く手堅いプレーをする選手です。前陣に張り付き、ミスのない両ハンドでラリーをしながら緩急のあるプレーで相手のミスを誘うのが得意です。
堅実なプレーをする選手の代表格としては、石川佳純(全農)が挙げられます。石川は全ての技術を高いレベルでこなすことができ、凡ミスが少ない選手です。
特定の技術に特化する選手は相手との相性や慣れが試合の結果に影響を及ぼすことがありますが、呉穎嵐や石川のように全ての技術を安定して出せる選手は相性や慣れが比較的影響しづらいため、実力差のある相手に対して取りこぼしが起こることが少ないです。
呉穎嵐は、ロングサービスからのバックハンドラリーに持ち込むのが得意です。バックハンドラリーの中でも、相手の球威を利用して返す時と自分で回転をかけて返す時との緩急がついていて、相手のレシーブミスを誘います。
フォアハンドの攻撃も安定していて、ラリー中のコース取りが厳しく相手コートをノータッチで打ち抜くこともあります。
使用用具
呉穎嵐の使用用具はラケットがBUTTERFLYの「張継科ALC」を使用しているようです。
「張継科ALC」はBUTTERFLYの契約選手でワールドカップ、世界選手権、五輪で三冠を達成した張継科(チャンジーカ・中国)のラケットをモデルに商品化したものです。外側にアリレートカーボンを搭載し、高い反発力と安定感を兼ね備えています。
世界ランキング
呉穎嵐の世界ランキングは110位(2020年3月時点)です。2014年には2桁ランク前半まで上昇したこともあります。最高ランクは2014年8月の28位です。ジュニア時代の最高ランクは15位、U21の時の最高ランクは12位とジュニア時代から非凡な才能を発揮してきた選手です。
国際大会での主な成績
2017年 | インドオープン | 女子シングルスベスト4 |
2018年 | スロベニアオープン | 女子ダブルス準優勝 |
世界選手権 | 女子団体第3位 | |
チームワールドカップ | 女子団体第3位 | |
2019年 | セルビアオープン | 女子ダブルス優勝 |
まとめ
ダブルスの巧手とも称される呉穎嵐が国際大会で活躍できるか。今後の彼女の動向に注目です。
>>呉穎嵐のInstagramはこちら
>>呉穎嵐の関連記事はこちら