文:ラリーズ編集部
今回は、17歳にして韓国の看板を背負う期待の星・呉晙誠(オジュンソン)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
このページの目次
呉晙誠とは?
呉晙誠は、「アジアの大砲」と呼ばれた呉尚垠(オサンウン)の愛息で、10代前半から同世代の中でもトップレベルの実力を持ってきた韓国の期待の星です。2023年のアジア競技大会では17歳でありながら韓国代表として男子団体に出場し、勝利に貢献しています。
呉晙誠のプロフィール
写真:呉晙誠(オジュンソン・韓国)/提供:WTT
呉晙誠(オジュンソン/OH Junsung)は2006年6月12日生まれの18歳(2024年7月時点)で、韓国出身です。父親は2012年のロンドン五輪男子団体の銀メダリストで、「アジアの大砲」の異名を持つ呉尚垠です。
7歳から卓球を始めると、10代前半の時から国際大会で頭角を現し始めました。2019年には中国ジュニア&カデットオープンのカデット男子シングルスで優勝するなど、同世代の中で抜きんでた存在となりました。2022年にはWTTユースコンテンダーで優勝をする回数も増えてきていました。
2023年には、WTTコンテンダー・リオデジャネイロの男子ダブルスで3位と、一般の部でも上位入賞するまでに実力が伸びてきています。同年のアジア競技大会では韓国代表として男子団体に出場、準々決勝のインド戦でカマル・アチャンタ(インド)に勝利し、韓国の準決勝進出に貢献しました。
呉晙誠のSNS
呉晙誠のプレースタイル
写真:呉晙誠(オジュンソン・韓国)/提供:WTT
呉晙誠の戦型は右シェーク裏裏の攻撃型で、フォアハンドを軸とした韓国男子の正統派のプレースタイルです。時折見せるバックハンドドライブはスピードが速く、呉晙誠の決め球の1つとなっています。
呉晙誠はフォアハンドの安定感と台上の強さが際立つ選手です。フォアハンドドライブでは一撃で打ち抜く場合でもラリー戦で安定して相手コートに入れる場合でもミスが少ないです。フォアハンドドライブが精度高いのはもちろんのこと、フリックやストップといった台上技術も父親である呉尚垠と同様に巧みで、フォアハンドでは簡単なミスがほぼない選手です。
一方のバックハンドは、一撃で決める際に荒々しさが目立つもののラリー戦での安定感は抜群で、中国のトップ選手との引き合いでも両ハンドで対抗できます。韓国の選手は共通してフォアハンドの強さが際立ちますが、呉晙誠はその中でも安定感に富んでいる選手です。
呉晙誠の使用用具
呉晙誠はバタフライの契約選手で、ラケットはバタフライの『ビスカリア』、ラバーは両面にバタフライの『ディグニクス09c』を使用しているそうです。また、フォア面に「テナジー」シリーズを使用しているときもあります。
呉晙誠の世界ランキング
呉晙誠の世界ランキングは52位(2024年7月時点)で、最高ランキングは41位(2024年4月)です。
呉晙誠の主な成績
2017年 | クロアチアジュニア&カデットオープン | カデット男子ダブルス:ベスト4 |
2019年 | 中国ジュニア&カデットオープン | カデット男子シングルス:優勝 |
2022年 | WTTユースコンテンダーリンツ | U17男子シングルス:優勝 |
WTTユースコンテンダーブワディスワボボ | U19男子シングルス:優勝、U17男子シングルス:優勝 | |
WTTユースコンテンダー・ベルリン | U19男子シングルス:優勝、U17男子シングルス:ベスト4 | |
WTTユースコンテンダー・バンコク | U19男子シングルス:優勝、U17男子シングルス:優勝 | |
2023年 | WTTユーススターコンテンダーポドゴリツァ | U19男子シングルス:ベスト4、U19混合ダブルス:優勝 |
WTTユースコンテンダースパ | U19男子シングルス:準優勝 | |
WTTコンテンダーリオデジャネイロ | 男子ダブルス:ベスト4(ペア:趙勝敏) | |
WTTユースコンテンダーメス | U19男子シングルス:優勝 | |
アジアユース選手権 | U19男子ダブルス:優勝 | |
アジア選手権 | 男子団体:銅メダル | |
杭州アジア競技大会 | 男子団体:銀メダル | |
世界ユース選手権 | U19男子ダブルス:銅メダル(ペア:GIL Minseok)、U19混合ダブルス:銅メダル(ペア:LEE Daeun) | |
2024年 | WTTフィーダーハビージョフ | 男子ダブルス:優勝(ペア:朴康賢) |
WTTコンテンダーリオデジャネイロ | 男子ダブルス:優勝(ペア:安宰賢) | |
WTTコンテンダーメンドーサ | 男子ダブルス:ベスト4(ペア:安宰賢) | |
WTTスターコンテンダーリュブリャナ | 男子ダブルス:ベスト4(ペア:李尚洙)、混合ダブルス:ベスト4(ペア:田志希) |
まとめ
偉大な父親のプレーを継承しつつ、安定感に富んだプレーで今後の韓国の主力選手となることができるのか。今後の彼の活躍に注目が集まります。