文:ラリーズ編集部
今回は、チェコ代表の主力選手の1人であるパベル・シルセック(チェコ)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
>>卓球の練習時間外の活用法7選 打てない時でも強くなれる【頭で勝つ!卓球戦術】
>>【頭で勝つ!卓球戦術】フルゲーム11-9で勝つ為に「見せ球」の使い方
>>卓球の見方は5分で変わる 16cmのトスが明暗を分ける「サーブ」に注目
パベル・シルセックとは?
パベル・シルセックは、2011年のスロベニアオープンU21男子シングルスで準優勝を果たすなどその才能を評価されてきた選手です。その後もU21の部では国際大会で常に上位に進出し、近年では一般の部でもシングルス、ダブルス問わず各国のトップ選手に勝つ、番狂わせを起こせる選手ともいえます。
まだまだプレーに粗さはありますが、今後精度が高くなれば国際大会で活躍する選手となるほどの器用さと威力を持った選手と言えます。
プロフィール
パベル・シルセックは、1992年11月20日生まれの27歳(2020年4月時点)です。チェコ出身で、現在はチェコ代表として多くの国際大会に出場しています。
シングルスでは、2020年の全日本選手権ベスト4の戸上隼輔(明治大学)や李尚洙(イサンス・韓国)に勝利した経歴を持つほか、POLANSKY Tomas(チェコ)と組んだダブルスでは王楚欽(ワンチューチン・中国)/XUE Fei(中国)ペアに勝利したこともあります。POLANSKY Tomasと組む前にもルボミル・ヤンカリク(チェコ)と組んだダブルスでルーウェン・フィルス/リチャード・ワルザー(ともにドイツ)ペアに勝利した経歴もあります。
プレースタイル
パベル・シルセックの戦型は右シェーク裏裏の攻撃型で、バックハンドサービスと堅実なバックハンドドライブが特徴です。また、時折みせる回り込みフォアハンドドライブもコース取りが鋭いです。
男子でバックハンドサービスを多用する選手は少ないです。世界のトップでいえば、ドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)やブラディミル・サムソノフ(ベラルーシ)がバックサービスの使い手として知られています。いずれも体格が大きいため、フォアハンドサービスの際に姿勢が高くなり不利に働くのと、バックサービスでは身体がミドルにあることが多く、すぐにレシーブに入れるためにバックサービスを使う傾向があります。
また、パベル・シルセックはスイングスピードが速く、ボールにその力をうまく伝えることができるので威力の高いドライブを放つことができます。前中陣ではバックハンドを、ボールを押し付けるように打つためラバーの摩擦とスイングの速さがボールに伝わりやすく、しばしば相手のブロックがオーバーミスすることがあります。
使用用具
パベル・シルセックはラケット、ラバーともにTIBHARのものを使用していて、ラケットは「サムソノフフォースプロ」、ラバーは両面「エボリューションMX-P」を使用しているそうです。
「サムソノフフォースプロ」は、7枚合板でありながら特殊素材と同等の弾性を持つ事に成功したラケットで、回転系のテンションラバーと相性がいいです。
世界ランキング
パベル・シルセックの世界ランキングは44位(2020年3月時点)で、自身最高ランクを更新しています。2008年から一般の世界ランキングに登録され、10年後の2018年には2桁ランクで落ち着いてきました。ジュニアの最高ランクは5位、U21の最高ランクは13位と世界トップレベルの実力を若い頃から持ってきた選手であると言えます。
国際大会での主な成績
2010年 | ハンガリーオープン | U21男子シングルスベスト4 |
2011年 | スロベニアオープン | U21男子シングルス準優勝 |
ポーランドオープン | U21男子シングルスベスト8 | |
2012年 | ハンガリーオープン | U21男子シングルスベスト8 |
チェコオープン | U21男子シングルスベスト8 | |
ドイツオープン | U21男子シングルスベスト4 | |
2013年 | オーストリアオープン | U21男子シングルスベスト8 |
チェコオープン | 男子シングルスベスト8、U21男子シングルスベスト4 | |
スウェーデンオープン | U21男子シングルスベスト4 | |
2019年 | ポルトガルオープン | 男子シングルスベスト8 |
2020年 | ハンガリーオープン | 男子シングルスベスト8 |
まとめ
チェコ代表として、強力な両ハンドを武器に世界ランクを上げてきている彼が国際大会で優勝を飾ることができるのか。今後の彼の活躍に期待です。
>>パベル・シルセックの関連記事はこちら