今回は、ITTFカデットチャレンジで3冠、日本リーグでも好成績を残しているカットマンの谷岡あゆか(サンリツ)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
>>【頭で勝つ!卓球戦術】戦型別攻略法!~対カットマン基本戦術編~
>>【頭で勝つ!卓球戦術】戦型別攻略法!~対攻撃型カットマン編~
谷岡あゆかとは?
写真:谷岡あゆか(サンリツ)/撮影:ラリーズ編集部
谷岡あゆかは、中学時代から国際大会でトップクラスの実力を発揮してきたカットマンです。ユース五輪でも金メダルを獲得、全日本選手権ジュニアの部でも優勝の経験があり、日本リーグでも活躍しています。
強烈な変化のカットと安定感のある攻撃で日本リーグでも好成績を残し、Tリーグにも参戦することが決定した谷岡あゆかのプロフィールについて詳しく見ていきましょう。
プロフィール
谷岡あゆかは、1994年6月23日生まれの27歳(2021年10月時点)です。高知県高知市出身で、中学からは東京の稲付中に進学して実力をつけてきました。2008年のITTFカデットチャレンジでは女子シングルス・女子ダブルス・女子団体で3冠を達成するなど、同世代の中では世界トップクラスの実力を誇っていました。2009年には全日本選手権の女子ダブルスで3位入賞を経験しています。
中学卒業後は帝京高校に進学し、国際大会や日本国内の主要な大会で頭角を現してきました。2010年のユース五輪では女子団体で金メダルを獲得すると、2011年では全日本選手権ジュニア女子シングルスで3位、翌2012年には同種目で優勝を飾っています。また、国際大会でもポーランドオープンのU21女子シングルスで準優勝に輝いています。
高校卒業後は一度オークワに所属するもその後日本体育大学に進学して、インカレ個人の部でベスト8入賞を経験しています。そして大学卒業後はサンリツに所属して日本リーグに参戦しました。2部で参戦していた時の戦績はシングルスで21勝1敗とリーグトップレベルの実力を誇っていました。2021年にはTリーグ・木下アビエル神奈川の所属も決定しています。
谷岡あゆかはInstagramを利用しています。こちらにも注目です。
谷岡あゆかのInstagramはこちら!
プレースタイル
谷岡あゆかは右シェーク裏粒のカットマンで、フォアハンドの切れたカットとドライブ連打、バックハンドの絶妙な高さのカットが特徴の選手です。
フォアハンドのカットは切れ味と安定感重視で、相手のループドライブを誘うような形となっています。時折、洗練されたフォームから繰り出されるフォアハンドドライブも安定感に富んでいます。一方、バックハンドのカットにおいては粒高の変化と高さで相手のミスを誘っています。
女子選手は比較的高いボールを打つのが苦手な傾向があります。谷岡はバックカットで、相手がループドライブか強打かで悩む絶妙な高さにボールを送ることができます。これにより相手がどちらで打つか迷い、ミスを誘うことができるようになっています。また、カットの高さもさながら、深さもコートぎりぎりにボールが落ちるので、相手が強打しづらい展開に持っていくことができます。
使用用具
谷岡あゆかはBUTTERFLYの契約選手で、ラケットは『ダイオードV』、ラバーはフォア面に『テナジー05』、バック面に粒高の『フェイントロング3』を使用しています。
『ダイオードV』は5枚合板の守備型ラケットで、他の守備型ラケットよりも反発が強いため攻撃を主体とするカットマンに重宝されています。平均重量も96gと5枚合板のラケットの中では重めで、カットや攻撃の威力を増大させています。バック面に使用している『フェイントロング3』は、安定感に富んだ『フェイントロング2』よりも変化にこだわった粒高ラバーで、切れ味重視のカットマンが使用しています。
世界ランキング
谷岡あゆかの世界ランキングは2021年10月時点ではありません。大学卒業後は日本リーグに参戦していたため、近年の国際大会への出場がほとんどありません。自身最高ランクは、一般の部で2011年12月の72位、U21の部で2012年2月の15位となっています。また、ジュニアやカデットの最高ランクは1桁となっています。
大会での主な成績
2008年 | ITTFカデットチャレンジ | 女子シングルス優勝、女子ダブルス優勝、女子団体優勝 |
2009年 | 全日本選手権 | 女子ダブルス第3位 |
ITTFカデットチャレンジ | 女子シングルス準優勝、女子ダブルス準優勝 | |
2010年 | ユース五輪 | 女子団体優勝 |
2011年 | 全日本選手権 | ジュニア女子シングルス第3位 |
2012年 | 全日本選手権 | ジュニア女子シングルス優勝 |
ポーランドオープン | U21女子シングルス準優勝 |
まとめ
コートを存分に使って相手の攻撃をいなす実力派カットマンが、Tリーグや国内大会、国際大会で再び上位に食い込むことができるのか。今後の彼女の活躍に期待です。