今回は、“卓球界の小さな巨人”として試合で存在感を発揮する現役大学生Tリーガーの梅村優香(中央大)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、日本国内・国際大会での戦績についても触れていきます。
>>「小さくても勝てる」の証明へ 身長147cm“卓球界の小さな巨人”が挑む道<梅村優香>
このページの目次
梅村優香とは?
梅村優香は、全国中学体育大会で3位、インターハイでは女子シングルスと女子団体で2冠を達成している期待の若手選手の1人です。また、山本笙子(中央大学)とともに現役大学生Tリーガーとして注目を集めています。
身長は女子選手の中でも小柄ではあるが、試合での存在感は大きく“卓球界の小さな巨人”としてチームの支えとなっています。
プロフィール
写真:梅村優香/撮影:佐藤主祥
梅村優香は、2000年1月9日生まれの20歳(2020年9月時点)です。青森県出身で、高校は関西の名門である大阪の四天王寺高校へ進学しました。高校卒業後は関東の強豪校である中央大学に進学し、大学生活と卓球を両立させています。
身長は147cmと女子選手の中でも小柄でありながら実力は一級品で、中学生の頃から全国大会で入賞するほど腕に磨きをかけていました。高校では、インターハイ女子団体で7連覇中の強豪校の中でチームメイトと切磋琢磨し合い、女子団体と女子シングルスの2つの種目で優勝を果たしました。
中央大学に進学してからはさらに実力を伸ばして、国際大会でも複数の種目で入賞するようになりました。2019年からはTリーグ・トップおとめピンポンズ名古屋に所属して、山本笙子とともに2ndシーズンに参戦しました。また、3rdシーズンの参戦も決定しています。
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身長差🤣🤣 pic.twitter.com/HUHghffimz
— 梅村優香 (@yuuka_umemura) December 28, 2019
プレースタイル
梅村優香の戦型は左シェーク裏表の前陣速攻型で、両ハンドの鋭いツッツキとバックハンドの変化をつけた攻撃が特徴です。また、素早いフットワークも武器です。
梅村は元々裏裏の攻撃型でしたが、中学生時代の顧問の勧めで表ソフトに転向し今の戦型になりました。小柄な選手は身長の高い選手や手足の長い選手に比べるとパワーで勝つことは難しいですが、変化をつけて勝つことはできます。小柄な選手ほど低い打点でのスマッシュやミート打ちがやりやすくなるため、スマッシュとドライブの使い分けが同じ打球点でできるようになります。
梅村はスマッシュとドライブの使い分けに加えて、バック面の表ソフトの変化を利用したブロックやプッシュなども打つことができるため、相手は梅村の卓球に慣れるのに時間がかかります。
使用用具
梅村優香はNittakuの契約選手で、ラケットは「剛力」、ラバーはフォア面に「ファスタークG-1」、バック面に表ソフトの「ピンプルスライド」を使用しています。
「剛力」は異質型の選手向けに作られたラケットで、7枚合板の中でも重量級のラケットです。そのため、力強いスマッシュと押されないブロックの両立を可能にしました。表ソフトの「ピンプルスライド」は変化系で、回転のかけやすさに加えて相手の打球の影響を受けにくいため、レシーブがしやすいです。梅村は特にツッツキにおいて「ピンプルスライド」の良さを活かしています。
世界ランキング
梅村優香の世界ランキングは一般で756位、U21で65位(2020年4月時点)です。国際大会の出場数が少ないためランキングは低迷していますが、各国の期待の若手と称される選手らに勝利した実績を持っています。自身最高ランクは一般で2017年11月の178位、U21の部で2018年3月の36位です。
日本国内・国際大会での主な成績
2014年 | 全国中学校体育大会 | 女子シングルス3位 |
2016年 | 全日本選手権 | ジュニア女子シングルス3位 |
2017年 | 全国高校総体 | 女子シングルス優勝、女子団体優勝 |
ジャパンオープン | U21女子シングルス優勝 | |
2018年 | 全日本選手権 | 女子ダブルス準優勝(塩見真希と) |
2019年 | タイオープン | 女子ダブルス準優勝(森田彩音と)、U21女子シングルス優勝 |
2020年 | 全日本選手権 | 女子ダブルスベスト4(塩見真希と) |
まとめ
体格差を感じさせない存在感と変化を自在に操る卓球で日本国内、そして国際大会で実績を増やすことはできるのか。今後の彼女の活躍に期待です。