文:ラリーズ編集部
今回は、2015年の世界選手権で混合ダブルス金メダルを獲得した梁夏銀(ヤンハウン・韓国)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
このページの目次
梁夏銀とは?
梁夏銀は、2009年の横浜大会から9度世界選手権に出場、2009年の韓国オープンのU21女子シングルスで国際大会初優勝を飾るなど、10代から並外れた実力と才能を評価されてきた選手です。また、2015年の世界選手権では許昕と組んだ国際ペアで混合ダブルスに挑み、決勝で吉村真晴/石川佳純ペアに勝利し金メダルを獲得しています。
梁夏銀のプロフィール
梁夏銀(ヤンハウン)は1994年2月25日生まれの31歳(2025年5月時点)で、韓国出身です。
現在はTリーグ・トップおとめピンポンズ名古屋に所属しています。特に鈴木李茄と組んだダブルスでの勝率が高く、チームに勢いをつける重要な役割を果たしています。
また、韓国国内では大韓航空に所属し国内リーグに参戦しています。韓国代表としても活躍し、ワールドカップや世界選手権への出場回数も多いです。
梁夏銀のSNS
梁夏銀のプレースタイル
梁夏銀の戦型は右シェーク裏裏の攻撃型で、高速かつ安定したバックハンドの連打が特徴です。また、フォア面の粘着ラバーとバック面のテンションラバーによる球質の違いを利用したプレーも所々見られます。
現代卓球ではバックハンドの攻撃の質を高めることがアジア選手の課題として持たれています。ヨーロッパの選手が元々バックハンドを振る前提で卓球教育を受けてきたのに対し、アジアの選手は最初にフォアハンドから練習するため、必然的にフォアハンドに強みが出てくるのが傾向としてありました。
しかし、ここ数年でバックハンドに強みを持つ選手が世界のトップになってくるようになったことで、バックハンドを中心とした展開を作る選手が増加しました。男子でいえば樊振東(ファンジェンドン・中国)や張本智和(木下グループ)、女子でいえば平野美宇(日本生命)といった、バックハンドで強烈なドライブを放つ選手が増えてきました。
梁夏銀はその先駆者的存在ともいえます。自身のサービスからバックハンドの攻撃につなげる展開、レシーブから回り込みのチキータを利用してバックハンドのラリーに持ち込む展開など現代卓球を自身のプレースタイルとして貫いてきてます。
梁夏銀の使用用具
梁夏銀の使用用具はラケットが「バタフライ特注(アリレート カーボンシェーク)」で、ラバーは両面にバタフライの「テナジー64」を使用しているそうです。
梁夏銀の世界ランキング
梁夏銀の世界ランキングは146位(2025年5月時点)で、最高ランキングは11位(2016年2月)です。一時期は世界ランク50位以上をキープしていた時期もありましたが、現在は国際大会への出場が少なくなかなか順位を上げられずにいます。
梁夏銀の主な成績
2009年 | 韓国オープン | U21女子シングルス:優勝 |
2011年 | ドイツオープン | U21女子シングルス:優勝 |
UAEオープン | U21女子シングルス:優勝 | |
中国オープン | U21女子シングルス:優勝 | |
韓国オープン | U21女子シングルス:優勝 | |
オーストリアオープン | U21女子シングルス:優勝 | |
2012年 | 中国オープン | U21女子シングルス:優勝 |
2013年 | カタールオープン | U21女子シングルス:優勝 |
2014年 | クウェートオープン | U21女子シングルス:優勝 |
2015年 | 世界選手権蘇州大会 | 混合ダブルス:金メダル(ペア:許昕) |
2017年 | カタールオープン | 女子ダブルス:準優勝(ペア:田志希) |
ジャパンオープン | 女子ダブルス:準優勝(ペア:田志希) | |
スペインオープン | 女子ダブルス:優勝(ペア:田志希) | |
2018年 | ドイツオープン | 女子ダブルス:準優勝(ペア:田志希) |
中国オープン | 女子ダブルス:準優勝(ペア:田志希) | |
ポーランドオープン | 女子シングルス:優勝、女子ダブルス:優勝(ペア:田志希) | |
2019年 | 韓国オープン | 女子ダブルス:準優勝(ペア:チェ・ヒョジュ) |
オーストラリアオープン | 女子ダブルス:準優勝(ペア:田志希) | |
ドイツオープン | 女子ダブルス:優勝(ペア:田志希) | |
2023年 | アジア選手権 | 女子団体:銀メダル |
2024年 | WTTフィーダーデュッセルドルフⅡ | 女子ダブルス:準優勝(ペア:リュウ・ハンナ) |
まとめ
若くして世界のトップ層に入った彼女がこれからの国際大会でどんな活躍を見せるのか。今後の彼女の活躍に期待です。