ユ・フの使用用具・大会成績・プロフィール | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:2020年カタールオープンのユ・フ/提供:ittfworld

卓球選手紹介 ユ・フの使用用具・大会成績・プロフィール

2020.04.08

文:ラリーズ編集部

今回は、ヨーロッパのトッププレーヤーでベテラン選手のユ・フ(ポルトガル)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。

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ユ・フとは?

ユ・フは2016年のヨーロッパ選手権女子シングルスで準優勝、2019年のヨーロッパ競技大会女子シングルスでは優勝を飾り東京五輪シングルスへの出場切符を獲得した、ヨーロッパの誇るトッププレーヤーの1人です。相手を揺さぶる攻撃を得意とし、自分からリスクを冒すことはほとんどしないため、安定した勝ち上がりを大会成績から見ることができます。

数少ないペンホルダーのトップ選手で、裏面打法を使わないという希少な戦型で長い間世界のトップを走り続けています。また、シャオ・ジェニ(ポルトガル)と組んだ女子ダブルスでも国際大会で上位に進出するようになり、単複で隙の無い選手になりつつあります。

プロフィール

ユ・フは、1978年11月29日生まれの41歳(2020年4月時点)です。ポルトガル出身で、ドイツのクラブチーム、ベルリン・イーストサイドに所属しヨーロッパチャンピオンズリーグに参戦していました。2019/2020シーズンはチームの準決勝進出に貢献していました。

また、ポルトガル代表として国際大会やヨーロッパの大会にも参加し、2019年のヨーロッパ競技大会では女子シングルスの部で優勝した経歴を持っています。国際大会でも欧州の選手との相性は良く、各国のトップ選手に次々に勝利しています。

プレースタイル

ユ・フの戦型は右ペン裏裏の攻撃型で、前陣でのフォアハンドの速攻やバックハンドショートでのプッシュが特徴です。また、ラリーの中で打球に変化をつけて相手のレシーブミスを誘うことが得意な選手です。

ペンホルダーが裏面打法でバックハンドを振ることが主流になったのは近頃の話ですが、日本式ペンホルダーや中国式ペンでも片面のみにラバーを貼る選手はバック側に来たボールに対しては基本バックハンドショートを使います。バックハンドショートの特徴としては、面の作りやすさと相手の回転の影響の受けづらさがあります。

バックハンドショートで打つ際握り方がやや変わります。フォアハンドではしっかり握るのに対し、バックハンドを振るときには親指を立てます。こうすることで、ブロックやプッシュをするときのラケットの面が作れます。また、バックハンドショートは基本的にバウンド直後のボールを打つので相手の回転の影響をあまり受けることなくレシーブできるのも長所です。日本では、吉田海偉(東京アート)がバックハンドショートの名手として知られています。

ユ・フはあえてバックハンドショートで打つことで自身のラリーを安定させるとともに、複雑な回転で相手を翻弄させることが得意です。そして、浮いた球には回り込んでフォアハンドで打ち抜くという整った戦型をしています。

使用用具

ユ・フの使用用具は、ラケットが紅双喜製のもので、ラバーはフォア面に紅双喜の「キョウヒョウ3」、バック面に「フレンドシップRITC 802」を使用しているそうです。

フレンドシップのラバーは、中国ナショナルチーム指定ラバーと呼ばれ元々中国での販売が主流であったが、日本製のスポンジを搭載したものも多く、日本でも販売されています。このようにトップ選手の中には、普段見かけないようなラバーを使用している方も多いです。

世界ランキング

ユ・フの世界ランキングは55位(2020年4月時点)です。2013年からは2桁ランク前半で安定するなど、2010年代から世界の第一線で活躍しています。最高ランクは2015年2月の15位です。

国際大会での主な成績

2014年 スペインオープン 女子シングルスベスト4
韓国オープン 女子シングルスベスト8
グランドファイナル 女子シングルスベスト8
2015年 ハンガリーオープン 女子シングルスベスト8
スウェーデンオープン 女子シングルスベスト8
2016年 ヨーロッパ選手権 女子シングルス準優勝
2019年 ハンガリーオープン 女子シングルスベスト8
ヨーロッパ競技大会 女子シングルス優勝
2020年 ハンガリーオープン 女子ダブルスベスト8

まとめ

ヨーロッパを引っ張っているベテランが国際大会でタイトル獲得なるか。今後の彼女の活躍に注目です。
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