【特集】VICTAS PLAYに学ぶ、"令和"時代の商品企画 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

卓球プレーヤー向け [PR] 【特集】VICTAS PLAYに学ぶ、“令和”時代の商品企画

2021.01.29

取材・文:ラリーズ編集部

2021年から本格展開されるVICTAS PLAYの立ち上げストーリーに迫る本特集。

後編となる今回は、卓球メーカーにおける商品企画の裏側に迫った。

>>前編はコチラ:【潜入レポ】 仕掛け人に聞く 「VICTAS PLAY」誕生の裏側

卓球メーカーの商品企画ステップとは


VICTAS PLAYのアパレル全般のプロデュースを担当する川口玲緒奈さん

ーー今回新たに立ち上げられたVICTAS PLAYについてはいかがですか?
川口玲緒奈さん(株式会社VICTAS アパレル製品管理グループ、以下川口):
これまでとは違い、今回は新ラインであるVICTASPLAYの立ち上げということで、ゼロベースで検討を進めました。

ーーゼロベースというのは?
川口:
VICTASで培った経験をベースに、VICTAS PLAYという新ラインでどのような価値を提供できるか、というところから考えました。まずは新ラインのコンセプトとターゲットを設定します。ターゲットユーザーの趣味嗜好からデジタル環境など事細かな設定をしてイメージを固めます。その後、デザイン案を出し、ユーザーが自己表現できるデザインイメージを作り上げていきました。

ーー卓球メーカーの商品企画はどのような手順で行われるのでしょうか?
川口:
アパレルとギアでだいぶステップが違います。私が担当しているアパレルについては、従来は春夏ものと秋冬ものの年2回、必要なアイテムを分析して、コンセプトを元にシーズンのトレンドを入れ込んでデザインを作ります。そして、デザインをブラッシュアップして、サンプルを作成していきます。色は特にこだわっているので、色出しは何度も行っていました。

ーー今回、商品化にあたって重視したポイントは?
川口:
今回の場合、重要視したのはインパクトのあるカラーバリエーション、つまり色ですね。日常でも使えるパーカーやニットキャップなどは、シンプルに好きな色を選んでいただけるようにしました。

プレー中に着るウェアについては、グラフィック的にも新しい、トレンドを取り入れたデザインを採用しました。「ハジケル」をデザインコンセプトに設定していますので、例えばこのマルチのトライアングル。チーフデザイナーの坂田がいくつもデザイン案を出した中で、バランスを考えてこちらに決まりました。


VICTAS PLAY初の卓球ウェアはカラーバリュエーションを重視しているという

菊池織江さん(株式会社VICTAS 製品本部マーケティングG、以下菊池):VICTASのレギュレーションだと絶対表現できないものです。それがVICTAS PLAYラインだとカラフルで今までなかったものを表現できているのが特徴です。もちろん全てのウェアにJTTAロゴが入るので試合にも出られます。

ーー決める時はどのぐらい時間がかかるんですか?
川口:
この商品に関しては、商品会議で「これで行こう!」ってスパッと決まりました。レディース向けのウェアはデザイン上、ウエスト部分が痩せて見えるようになっています。あとは少し袖を短くしたり、首のところが開かないようにして、中が見えないような工夫もしています。


内側にワンポイントのラインが入ったVICTAS PLAYのスコート

スカートもかがんだときや動いたときにちらっとラインが見えるのがポイントです。

卓球ショップに彩りを

ーーギアについてはどのような工夫をされているのでしょうか?
佐藤慎吾さん(株式会社VICTAS 製品本部マーケティングG、以下佐藤):
今回大切にしたのは、「TSPからの継承」と「VICTASと兄弟に見えるデザイン」の2点です。


VICTAS PLAYのギア商品とマーケティングを担当する佐藤慎吾さん

長年愛されたTSPブランドをVICTASに統合する中で、過去に世界チャンピオンを生み出したラケットなどトップ志向のギアはVICTASへ引き継ぎました。一方でTSPで売れ筋だった商品や特に強いこだわりがあって作った商品など魅力のあるものをVICTAS PLAYで出していくことになります。

また、卓球ショップではVICTASとVICTAS PLAYのラケットは結構近いところに並べられると思うんです。そのため、パッケージのデザインも二つ並べたときに全く違うブランドに見られてしまうのではなく、同じブランドのなかの二つのライン、二つは違うけれども離れすぎず、兄弟に見えるように。というところをかなり意識してます。


ラケット本体だけでなく店頭に並ぶ時の見え方まで気を配る

ーー箱にもこだわりが?
佐藤:
かなりの回数サンプルを出し戻ししてこの完成版に至りました。卓球の場合、光沢感のある箱が多いのですが、表面をマット加工にしました。パッケージ全体は白と黒で控えめにすることで、主役であるラケットカラーのポップさを引き立たせるためです。ぜひお近くの卓球ショップで確かめて頂きたいですね。

ーー新しく出るラケットの想定ターゲットは?
佐藤:
VICTAS PLAYの新商品ラケットのターゲットはズバリ入門者です。とにかくこれから新しく卓球を始める方に使って頂きたいです。VICTAS PLAYらしいカラフルな色を用意したので好きな色を選んで、明るく楽しい気持ちで卓球をスタートして頂きたいです。グリップに入っている2本線のデザインが今回のVICTAS PLAY新商品ラケットの目印ですね。価格も定価で3000円代~4000円代と抑えさせて頂きました。


VICTAS PLAYから新発売となるV-BLUE

ーー他にはどんな商品が出るのですか?
佐藤:
ラバーはVICTAS PLAYでは今のところ出す予定が無いのですが、ラケットやアパレル以外ですと粘着保護シートやグリップテープなどのメンテナンス商品を販売予定です。

生活の一部、ワンポイントで

ーー今後VICTAS PLAYをどんなラインにしていきたいですか?
菊池:
例えばアディダスはスポーツではサッカーがメインですよね。でも全然サッカーをやらない女性や一般の方もファッションの中で取り入れたり、生活の一部に携帯ケースなど、何かグッズを持っていたりします。


VICTAS PLAYのマーケティングを担当する菊池織江さん

VICTAS PLAYもデザインが好きで気づけばどこかワンポイントで毎日使っている。そんなイメージのラインに将来的に成長していければいいなと思っています。

佐藤:今、出発点としては、卓球に携わるところからのスタートですので、プレー中のゲームシャツ、卓球から離れたオフのところの繋ぎ目にも活用して頂きたい。そうやって卓球ブランドの利用シーンを増やしていただくことが、卓球に興味を持つ人が増えるきっかけにもなると思うんです。

川口:パーカーなどは部活やクラブにいく行きと帰りや、買い物に行く時など日常生活で卓球と全くかかわらないところでも着てもらえたらなと思っています。

菊池:きっかけという意味ではやっぱりSNS。今の中学生、高校生で「このアイテムいいな」と思ったらどんどんシェアして欲しいですね。

LINEで友達にでもいいし、TwitterやInstagram、TikTokでも良いと思います。気に入ったウェアやギアで卓球をしていたり、チームメイトとウェアを合わせて練習しているところをどんどん投稿してもらって、VICTAS PLAYと共に自己表現を楽しんで頂きたいですね。私たちもVICTAS PLAY公式アカウントで拾って拡散させていただきます。


話しぶりから、プロダクトへの熱量が感じ取れる

ーー今、SNSの話が出ましたが、ユーザーがインスタにアップすると何か良いことがあるのでしょうか?必ず見てくれるとか?
菊池:
常に見ていますし今後も必ず見ます。今はとにかくVICTAS PLAYの認知を広めたい時期で、いろんな方にVICTAS PLAYができたことを知ってもらいたい。今後はユーザーが増えていく過程でプレゼント企画などもやっていきたいと考えています。

おすすめの1品は

ーー最後にお一人ずつおすすめの商品を1つご紹介お願いします。
菊池:
やっぱりウェアですね。自分自身小さいころから卓球はずっとやってきていて、TSPの用具を使ったり、ウェアを着る機会もかなりあったんですけど、良さを引き継ぎながらも新しさを表現できているのが今回のウェアだと思います。

>>VICTAS PLAYのゲームシャツはこちら

VICTAS PLAY全体で商品も新しく、見た目も華やか。でも性能はそのままというところが売りだと思うので、注目頂きたいと思います。

佐藤:ラケットの新しい商品はかなり期待があります。自分も学生のころ卓球をかじっていましたけど、当時はこんなに明るいイメージのラケットは無かった。卓球ってこんなにカラフルでポップなんだよという印象を卓球との最初の接点で伝えられる商品が出来たと思ってます。

>>VICTAS PLAYのラケットはこちら

川口:私はシューズですね。いつもは3色をラインナップすることが多いんですけど、今回は4色。一押しは白ですね。今までは卓球シューズで真っ白というのがあまり出てなかったんですね。一般のスニーカーでは定番化してきているので、良いかなと。ほかのシューズもポップでVICTAS PLAYらしさを表現したので一押しです。試し履きもしっかり行って、性能としてもよいシューズができていると思います。

>>VICTAS PLAYのシューズはこちら

ーーご協力ありがとうございました。今後の展開を楽しみにしています。

写真:保田敬介